水没車の見分け方を徹底解説!避けた方がいいとされる3つの特徴

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中古車の購入を考えている人にとって、車両の状態は誰もが気になるところでしょう。車両価格だけみると安価で経済的な選択だと感じても、実は内部が劣化していて修理費が多くかかることも少なくありません。

そして、車に大きなダメージを与える要因のひとつが水没です。水害や大雨などで水に浸かったことのある車は水没車と呼ばれます。一見して普通の車と区別がつかないことが多いですが、内部にはさまざまな問題が潜んでいる可能性があります。

この記事では、水没車の定義、避けるべき理由、そして見分け方について詳しく解説します。紹介するポイントを理解し、注意深くチェックすることで、安全で信頼性の高い中古車を選ぶ手助けにしてください。

なお、本記事で紹介する見分け方はあくまで目安であること、最もよい方法は信頼できる販売店で購入することです。また、年式、走行距離など中古車を買う際の他のポイントもチェックしてください。

目次

水没車の定義とは?


水没車の定義を紹介します。

水没車とはどのような車?

水没車は、冠水車とも呼ばれており、一般財団法人「日本自動車査定協会」が下記のように定義しています。

「集中豪雨や洪水などにより,室内フロア以上に浸水したもの、または、その痕跡により商品価値の下落が見込まれるもの。」

水没車は通常の使用では付着しないシミや汚れがありますが、きれいに修正されると一見しただけでは通常の中古車と見分けがつきません。ただ、目に見えない内部には多くの問題が潜んでいることがあります。

なお、定義では室内フロア以上の浸水なので、タイヤが少し水に浸かった程度では水没車とみなされません。

購入時に水没車と告知してもらえる?

自動車公正競争規約の特定事項の表示基準 不当表示の禁止 第13条には以下のように定められています。

「冠水車であるにもかかわらず、その旨を表示しないこと等により、冠水車でないかのように誤認されるおそれのある表示」

水没車であることを表示せず車を販売するのは規約違反なので、告知してもらえます。ただ、インターネット上には告知義務はないとの古い情報もあります。そのため、告知されていないから水没車でないと考えず、自分の目で確かめることが重要です。

特に、定期点検記録簿や説明書がない車は要注意です。定期点検記録簿は車の点検項目のチェック履歴を記録したもので、項目ごとに正常・調整・交換などのマークが記入されます。定期点検記録簿は通常は廃棄しません。ない場合は前の持ち主か業者が紛失または破棄したと考えられます。

定期点検記録簿がない車は、たとえ水没車でなくても必要書類を紛失するずさんな管理をしている証拠とみなせます。水没由来ではない劣化箇所があるかもしれないので、避けることが無難です。

水没車は避けた方がいいとされる3つの特徴


なぜ水没車は避けたほうがいいとされるのか、3つの特徴を紹介します。

①カビや細菌が発生している

水没車は車内に水が浸入することで湿気がこもりカビや細菌が発生し、それらや泥による臭いが発生しやすくなります。特にアレルギーや呼吸器系の持病がある方にとって、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

②部品が劣化している

メーカーが想定していない範囲まで水に浸かっているため、サビなどにより部品が劣化している可能性があります。特に津波や高潮の影響で海水に浸かった場合、より劣化が激しくなります。海水の塩分濃度の3%は、偶然にも鉄の腐食をもっとも誘発する条件です。鉄の塊である車は海水に弱く、大きく劣化します。

水は細部にまでいきわたるので、きれいに掃除したりパーツを交換しても掃除しきれず、車へのダメージは残ります。

③電気系統のトラブルが起こりやすい

海水や雨水など適度に不純物を含んだ水は電気を流しやすく、電気系統の故障を引き起こします。エンジンの始動が困難になるだけでなく、ライトやエアコン、パワーウィンドウなどの機能も正常に動作しなくなることがあります。また、これらも金属パーツを使っているため、電気系統と部品の劣化は同時に起こる傾向があり、修理費が膨大になることもあるでしょう。

水没車の見分け方は主に5つ


水没車を販売する際は告知義務がありますが、自分でも見分ける方法を知っておくことをおすすめします。以下に、水没車の主な見分け方を5つ紹介します。

①販売価格が安すぎないか

水没車は性能に不安が残るため、市場価格よりも大幅に安く販売されます。異常に安い価格で販売されている場合は、その車は水没車かもしれません。購入を検討する際には、他の類似車両と比較して不自然に安くないかを確認しましょう。もし安いのなら、販売業者になぜ安いのかを尋ねることをおすすめします。

②異臭がしないか

車内に異臭、特にカビや泥の匂いがする場合は水没車の可能性があります。臭いは写真では見られないので、実際の車を見て、内装から異常な臭いがないかをチェックすることが重要です。

特に、エアコンは一度水濡れすると雑菌が繁殖して生乾きのにおいがなかなかとれません。チェックするときはオンにしてみると判断しやすいでしょう。不快な臭いする場合は、車両の過去の状況について店員から聞きましょう。

③サビや腐食がないか

水に浸かった車は金属部にサビや腐食が発生しやすくなります。特にシートレールやシートベルトのバックルなど、通常の使用では水が付かないところがサビていたら要注意です。ただ、チェックしやすい箇所はサビた部品を新品に交換している可能性もあるので、念のため車全体をチェックをすることをおすすめします。

④シミや汚れがないか

水没すると内装にシミや汚れが残ることがあります。シートやカーペット、トランク内を確認し、不自然なシミや乾いて粉末になった泥がシートについていないかをチェックしましょう。特に分かりやすいポイントはシートベルトです。シートベルトの上下で汚れ方が明らかに違っていると水没車の疑いがあります。
また、ヘッドライトやバックランプに内側から泥が付着しているケースも、汚れた水が入り込んだ可能性があるので要注意です。

⑤湿気っぽくないか

車内が妙に湿気っぽい場合も水没車の可能性があります。正常な車だと、よく晴れた日であれば外気と同じように車内も同じように乾いているはずです。車が水没すると完全には乾きにくく、湿気がこもるケースが多くあります。
一台だけでは湿気っているか判断しにくいので、他の車とも比較してみてください。

まとめ

 
水没車について、その定義や見分け方を紹介しました。

一瞥しただけでは普通の車と区別がつかない場合が多いですが、実は大きな問題が潜んでいます。購入を検討する際には、販売価格が異常に安くないか、異臭がしないか、サビや腐食がないか、シミや汚れがないか、湿気っぽくないかを注意深くチェックすることが重要です。

ただ、水没車を避ける最も良い方法は、中古車は信頼できる業者から購入することだと覚えておきましょう。水没車を避けることで後々のトラブルや高額な修理費用も回避し、安全かつ安心してドライブを楽しんでください。

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