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パーキングとサイドブレーキの違いを徹底解説!正しい使い方とは?

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みなさまは、AT車のシフトレバーのパーキング(Pレンジ)とサイドブレーキの違いを詳しくご存じでしょうか。

駐車中、シフトレバーをパーキング(Pレンジ)に入れておけばサイドブレーキは不要だと思う人もいるかもしれませんが、パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキを併用しないと、車が動く可能性があり危険です。

本記事では、パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキの違い、サイドブレーキの種類、パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキの使い方を解説します。

パーキングとサイドブレーキの違いとは?


パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキそれぞれの役割、パーキング(Pレンジ)だけでなくサイドブレーキが必要な理由を解説します。

パーキングの役割

シフトレバーのパーキング(Pレンジ)には、駐車中の車のギアを固定する役割があります。

シフトレバーをパーキング(Pレンジ)にすると、トランスミッション内の歯車に、パーキングロックポールと呼ばれる金属製の爪が引っかかって、ギアが固定されます。

近年、電子制御でシフトチェンジする「シフトセレクター」が増えていますが、仕組みは同様です。

サイドブレーキの役割

サイドブレーキには後輪の2輪を固定する役割があります。

サイドブレーキをかけると、ブレーキ機構につながったワイヤーが引っ張られ、後輪の2輪がブレーキパッドによって動かなくなります。

サイドブレーキの他の名称

サイドブレーキはレバー式パーキングブレーキとも呼ばれます。

サイドブレーキ以外に、同じ役割を持つ足踏み式、ステッキ式、電動式といった、駐車中に停止状態を保つために用いるブレーキも、総じてパーキングブレーキです。

転じて、レバー式以外のパーキングブレーキも、サイドブレーキと呼ばれることがあります。
ただ、正式名称はパーキングブレーキであることに注意してください。

ややこしいですが、AT車のシフトレバーまたはシフトセレクターのパーキング(Pレンジ)とは別物です。

パーキングだけでなくサイドブレーキが必要な理由

シフトレバー・シフトセレクターをパーキング(Pレンジ)にしても、パーキングブレーキをかけないと、車が不意に動く恐れがあります。

ギアを固定するための爪は、衝突による衝撃でギアから外れたり壊れたりする可能性があります。
パーキングブレーキをかけなかった場合、爪が外れたり壊れたりすると、車が動き出します。

また、この爪はブレーキほど車輪を止める力は強くないため、急な坂道では車重を支えきれず、車が動いてしまうかもしれません。

シフトレバー・シフトセレクターのパーキング(Pレンジ)があればパーキングブレーキは不要だと感じる人もいるかもしれませんが、パーキングブレーキをかけないと車が意図せず動き出す恐れがあり危険です。
道路交通法でも、パーキング(Pレンジ)とパーキングブレーキを併用するように定められています。

駐車時は、必ずパーキング(Pレンジ)とパーキングブレーキの両方をかけましょう。

パーキングブレーキの種類


パーキングブレーキは、以下の4つの種類があります。

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  • ステッキ式
  • レバー式
  • 足踏み式
  • 電動式

それぞれの特徴を解説します。

ステッキ式

ステッキ式は、ハンドル下付近に設置されているステッキ型のレバーを引くことで作動するパーキングブレーキです。
ステッキ型のレバーを回しながら押すことで解除できます。

近年、ステッキ式パーキングブレーキを採用した車は減っていますが、ハイエースでは現在でも採用されています。

レバー式

レバー式では、運転席の横にあるレバーを引き上げてパーキングブレーキをかけます。
レバーの先端に付いているボタンを押しながらレバーを戻すと、パーキングブレーキを解除できます。

正確には、このレバー式のパーキングブレーキのみをサイドブレーキと呼びます。

足踏み式

足踏み式は、ペダルを踏み込んでかけるタイプのパーキングブレーキです。

運転席の足元にあるブレーキペダルの左側に設置されています。もう一度踏むことで解除可能です。別途センターコンソールやインパネに設置されているレバーで解除する車種もあります。

足踏み式パーキングブレーキは、MT車ならばクラッチペダルのある場所に設置されているため、AT車のみに採用されています。

電動

電動式のパーキングブレーキも近年増えています。
ボタンを押してパーキングブレーキをかけられ、もう一度ボタンを押したりアクセルを踏んだりしたらパーキングブレーキを解除できます。

他のパーキングブレーキと異なり、ボタンを押すだけで、誰でも同じ強さでブレーキをかけられるのが特長です。

パーキングとパーキングブレーキの使い方


パーキングブレーキは、駐停車中に用いるのが基本です。

ブレーキペダルで減速し完全に停止した後、ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかけてください。
パーキングブレーキをかけた後、AT車ではシフトレバーまたはシフトセレクターをパーキング(Pレンジ)に、MT車ではニュートラル(Nレンジ)に入れ、ブレーキペダルから足を離しましょう。

傾斜がある場所では、パーキングブレーキをかけるより先にシフトレバー・シフトセレクターをパーキング(Pレンジ)に入れると、ギアを固定する爪だけで車を支えなければならず、爪とギアに負担がかかります。
パーキングブレーキをかけた後で、シフトレバー・シフトセレクターをパーキング(Pレンジ)に入れるよう気を付けてください。

MT車の場合、上り坂に駐車する際には、シフトレバー・シフトセレクターをニュートラル(Nレンジ)ではなく1速に、下り坂に駐車する際はバック(Rレンジ)に入れると、自らの重みで車が動くことを防げます。

パーキングブレーキは、MT車の坂道発進時にも活用できます。
上り坂で車を発進する際に、パーキングブレーキをかけた状態でアクセルを踏み、アクセルがかかると同時にパーキングブレーキを解除することで、後退せずに発進できます。

ブレーキペダルが効かないトラブルに見舞われたとき、パーキングブレーキをかけることで車を減速可能です。
覚えておいて、万が一の緊急時にはパーキングブレーキを使用しましょう。

レバー式、ステッキ式、足踏み式パーキングブレーキを解除できない場合、レバー・ステッキの引き過ぎ、ペダルの踏み過ぎが考えられます。

レバー式パーキングブレーキを解除できないときは、普段より強くボタンを押しながらレバーをさらに引いてみてください。

ステッキ式の場合は、片手でロック解除ボタンを押しつつ、ステッキをさらに引きながら、もう片方の手でステッキを左に回してみてください。

足踏み式であれば、さらに強くペダルを踏んでみる、または別途レバーがある車種ならばレバーを強く引いてみてください。

それでも解除できないときや、レバーが戻ってもブレーキが解除されないときは、ワイヤーが切れていたり、錆び付いていたりするかもしれません。
整備工場に持ち込んで点検・修理してもらいましょう。

電動式のパーキングブレーキを解除できない場合、電動パーキングアクチュエーターの異常が考えられます。
取扱説明書を見て、緊急解除スイッチを押してパーキングブレーキを解除し、速やかに整備工場に持ち込んで点検・修理を依頼してください。

まとめ


パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキの違い、サイドブレーキの種類、パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキの使い方を解説しました。

シフトレバー・シフトセレクターのパーキング(Pレンジ)には、ギアに爪をひっかけて固定する役割があり、一方でサイドブレーキには、ワイヤーの張力でタイヤにブレーキをかける役割があります。

パーキング(Pレンジ)とサイドブレーキを併用しないと、駐車中に車が動き出し、事故が発生するかもしれません。道路交通法でも、駐車中はパーキング(Pレンジ)とサイドブレーキの併用が義務付けられています。

レバー式サイドブレーキ以外に、ステッキ式、レバー式、足踏み式、電動式がありますが、どれも役割は同じです。

本記事の内容を覚えておいて、適切にパーキング(Pレンジ)とサイドブレーキを使いましょう。

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