みなさまは、車内にガソリン臭が充満して困ったことはありませんか。
窓を開けて換気しても、なかなかガソリンの臭いが無くならないことがあります。
車内のガソリン臭の原因は、部品の故障かもしれません。
そのまま放置すると重大な事故につながる恐れがあります。
この記事では、車内がガソリン臭い原因や対処法、修理する場合の費用を解説します。
車内がガソリン臭い時に考えられる4つの原因
車内がガソリン臭いときに考えられる原因を4つ解説します。
車内にガソリン臭がするということは、ガソリンが漏れているかもしれません。
放置すると大事故を引き起こす恐れがあり、非常に危険です。
ガソリンの成分のひとつに、ベンゼンという化学物質があります。ベンゼンは甘いにおいがするため、ガソリンのにおいが好きという方も珍しくありません。
ただ、吸い込みすぎると、めまいや頭痛を引き起こす有害な物質です。
愛車のガソリン臭に気が付いたときは、早めに原因を見つけましょう。
原因1.エンジンルーム
車内がガソリン臭いとき、ガソリンがエンジンルームの中で漏れている恐れがあります。
燃料ホースの接続部分の劣化、燃料ホースやインジェクターのホースの損傷などが起きているかもしれません。
また、マフラーの不具合の恐れもあります。
マフラーはガソリンの燃焼ガスを排出するためのパーツです。マフラーがマフラーが破損したり錆び付いたりすると、ガスを十分に排出できず、エンジンルーム内にガソリン臭が充満することがあります。
原因2.燃料タンク
車内にガソリン臭が充満しているときは、燃料タンクの破損、キャニスター(燃料蒸発ガス排出防止装置)や排気ガス低減装置の異常も考えられます。
燃料タンクが鉄製から合成樹脂製になったことで、昔よりもタンク本体の破損は減りましたが、接続部分が破損してガソリンが漏れることがあります。
キャニスター(燃料蒸発ガス排出防止装置)は、燃料タンク内で気化したガソリンを吸引して、再び液体に戻す装置です。
ガソリンを入れすぎると、キャニスターに液体のガソリンが流入することがあります。
キャニスターに液体のガソリンが入り込むと、キャニスター内のフィルターが目詰まりし、処理が追いつかなくなります。
キャニスターが処理できないガソリンは、気化したまま大気に放出されてしまい、車内のガソリン臭の原因になるでしょう。
排気ガス低減装置には、ガスを無害化してから排出する役割があります。
排気ガス低減装置に不具合があると、PM2.5(微小粒子状物質)やNOx(窒素酸化物)といった有害物質と一緒に、気化したガソリンが放出されます。
原因3.給油口
給油口からガソリンがあふれ出ることが原因の可能性もあります。
よくあるケースが、ガソリンの入れすぎです。
通常、ガソリンスタンドで給油する際はオートストップ機能によって入れすぎを防止できます。
しかし、オートストップ機能が作動してからも、余裕があるからといって手動でガソリンを入れると、あふれ出ることがあります。
こぼれたガソリンをすぐ拭き取らずに放置すると、塗装がダメージを受けて染みが残ってしまうでしょう。
また、給油口を閉め忘れると、タンク内のガソリンが揮発してガソリン臭がします。
給油口を閉め忘れたままだと、ガソリンが揮発してどんどん減っていくだけでなく、周囲のタバコや静電気といった火種によって爆発する危険があります。
原因4.気温
夏場の気温が高いときにも、ガソリン臭がすることが多くあります。
気温が高いほどガソリンが揮発しやすいためです。
十分に換気すれば気にならなくなるでしょう。
ただし、ガソリン臭があまりにも強かったり、いつまでも車内に残る場合は他の原因を疑いましょう。
車内がガソリン臭い時はどうすればよい?
車内がガソリン臭いときにどうすればいいか解説します。
ガソリンが漏れていた場合、放置すると大爆発を引き起こす可能性があるので早急に対応しましょう。
ガソリン漏れが疑われる場合
ガソリンは非常に引火しやすい性質を持っています。
タバコや静電気といった小さな火種でも爆発する危険性があります。
ガソリン臭の原因がガソリン漏れであった場合、大事故につながる恐れがあるため、すぐに対処しなければなりません。
いつまでもガソリン臭が無くならない場合は、ガソリン漏れの恐れがあります。
エンジンの始動によって引火する可能性があるので、安全なところに移動して、ロードサービスを呼んでください。
ディーラーや整備工場で点検・修理してもらいましょう。
ガソリン漏れ以外の場合
タンクの容量を超えるほど給油したり給油口を閉め忘れたりしてガソリンがあふれ出たときは、すぐに拭き取りましょう。
ガソリンは揮発性が高く、すぐに乾きますが、塗装にダメージを与える成分が残っている可能性があります。
ガソリンが塗装に付着したまま放置すると、ガソリンの染みができ、どれだけ洗車しても曇りが残ります。
ガソリンを拭き取っても気になる場合は、中性洗剤やカーシャンプーを使って洗浄してください。
多くの場合、ガソリンを拭き取れば臭いは消えます。
車内がガソリン臭い時に考えられる修理部分とその費用
ガソリン漏れが原因である場合、車のどこかが破損していると考えられ、修理が必要です。
車内がガソリン臭い時に考えられる修理部分とその費用を解説します。
マフラーの修理費用
マフラーに破損が見つかった場合、補修するか新しいものに交換する必要があります。
小さな穴であれば、溶接によって数千円で補修できます。
大きな破損であれば、交換が必要になるかもしれません。
新しいマフラーに交換する場合、本体と工賃で6~10万円ほどかかります。
純正部品への交換でなければ費用を抑えられることがあるので、整備工場に相談してみましょう。
燃料タンクの修理費用
燃料タンクに破損があった場合、交換が必要です。
燃料タンク本体は2~5万円程度で入手でき、交換工賃は1~3万円程度です。
簡単に取り外せないものもあるので、修理に時間がかかることもあります。
キャニスターの修理費用
キャニスターが破損していたら、交換しましょう。
部品代はおよそ1万~1万5千円です。
車種にもよりますが、工賃は2, 3万円程度が一般的です。
まとめ
車内がガソリン臭い原因や対処法、修理する場合の費用を解説しました。
ガソリン臭がなかなか消えないときは、燃料タンクやキャニスターの故障が疑われます。
ガソリンが漏れていると爆発を起こす危険性が高いので、ディーラーや整備工場で速やかに点検・修理してもらいましょう。
この記事の内容を覚えておいて、車内がガソリン臭いときは、早めに対応してください。