新車の独特な臭いの原因は?元ディーラー営業が教える『臭いの消し方・対策』について

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待ちに待った納車日。納車されたばかりの新車に乗った時に感じるあの臭い。皆さんはどうお感じですか?

ちなみに筆者は「新車の臭い」が好きなタイプです。しかしこの独特な新車の臭いが苦手な方も多くいらっしゃることと思います。年月が経てばいつの間にか気にならなくなるものですが、臭いの原因と消臭対策について考えて行きましょう。

より快適な新車ライフが送れることでしょう。

目次

新車の臭いの原因

新車を購入した方なら経験したことがあるであろう独特な臭い。この特有の臭いには原因があります。1つの要素ではなく、いつくかの要素が混ざり合うことによって独特の臭いが出てきます。

臭いの原因①揮発性有機化合物(VOC)

臭いの原因の大きな要素としては内装に使われる接着剤や隙間材のパテとして使われる素材やゴム材が上げられます。これらは揮発性有機化合物といわれ、非常に多くの種類が使われています。

乾燥しやすく、またネジ等の使用量を減らすことができ軽量化に繋げられることから多様されています。その反面、この素材が揮発することで車内に臭いが充満します。

臭いの原因②シートの臭い

シート素材による臭いの発生も無視できません。ウレタン素材で使われる「アミン」と「ホルムアルデヒド」と呼ばれる成分が臭いの原因になっています。アミンは比較的早く臭いが消えますが、ホルムアルデヒドは臭いが消えるまで一定の時間を要します。

この2つは濃度が薄いため人体に影響を及ぼす確率は低いですが、臭いが苦手な人は気持ち悪くなることもあるかもしれませんので、初めて新車を買う時は少し注意が必要です。

本革仕様であれば皮の臭いも新品時はかなりきつく感じます。レザーの処理の仕方によっても臭いは変わってくるでしょう。これはウレタンとはまた違った独特な臭いなので、もし本革の臭いが苦手という方はシート素材としては避けた方がいいかもしれません。

臭いによる体調への影響

新車の臭いの成分は化学物質などのケースもあります。濃度が薄いので基本的には人体に影響を与えるほどのものではありませんが、苦手な方は体調を悪くしてしまうかもしれません。臭いの原因に続いて、次は代表的な症状について例をあげていきます。

車酔い

あまり車酔いをしない人でも、芳香剤の臭いと揺れから車酔いを誘発することがあります。同様に新車特有の臭いが酔いを起こす可能性があるでしょう。

頭痛、喉の痛み

臭いが気になり、頭痛や喉の痛みにつながることもあります。あらゆる症状に共通しますが、臭いが気になるようであれば窓を開けて換気を積極的にして、新鮮な外気を吸いこむようにしましょう。

発疹

体調の悪化で発疹が出る方もいらっしゃいます。早めに揮発性有機化合物などの臭いを取り払ってしまうようにするべきです。

くしゃみ・鼻水・咳

ごく一部の人においては、シックハウス症候群のようにくしゃみや咳がとまらなくなる可能性もあります。

新車の消臭対策

上記のような症状がでてしまうと、せっかく新車を買っても乗ること自体が億劫になってしまいます。年月が経てば自然と臭いは減っていく傾向にありますが、悠長に待っているのもしんどいかもしれません。

少しでも早く臭いを取り除く為の工夫をいくつか参考例をあげていきましょう。

車内を徹底的に拭く

まずはここから始めましょう。水気を多めに残した雑巾などで車内を磨き、すぐに固く絞った雑巾などでふくと良いでしょう。揮発しあちこちに付着した有害物質を一度水で浮かせてからふき取りましょう。

車内に付着した物質を直接ふきあげてしまうことで車内をリセットすることが期待できます。

車内の換気(窓とドアを開け全開で外気取り入れ、可能ならば扇風機を室内に当て続ける)

湿度が低い日、天気が良い晴れの日に窓を開け、可能ならばドアを開けひたすら放置しておくというのも効果があります。揮発した物質を外に逃がしてしまえば良いというわけです。

何日間も続ければだいぶ臭いも減ってきます。ただし一日家の駐車場で開けっ放しで放置というのも防犯上よくありませんので、目の届く範囲で車からなるべくはなれないようにしましょう。

ドアの開閉部など隠れる部分も開放することで臭いの原因物質がより揮発させやすくできますが、ルームランプなどオフにすることも忘れてはいけません。

筆者が営業マン時代に、やはり臭いが気になるというお客様がいらっしゃいました。納車まで時間に余裕がなかったこともあり、強力な現場用のサーキュレーターを3日間ぶっ続けで全開の車内に吹き続けた結果、納車の頃にはほぼ臭いが無くなったようでした。

自宅でも家庭用扇風機を開け放した窓に吹き付けることで、より早く臭いの原因物質を減らすことが可能となるでしょう。

消臭炭や消臭剤の設置

お勧めは消臭炭や炭由来の消臭剤です。臭いがついていないタイプを選びましょう。微香タイプでも臭いがあると、車内臭と混じってより不快となることがあります。

常時数個おいておくと良いですが、イスの下などではなく人の乗る予定のない席上など空気が循環する場所に設置すると効果的です。

もちろん転がって邪魔にならないよう気を付けましょう。

光触媒スプレー

車内にスプレーするだけで効果を発揮します。

光触媒に紫外線があたることで、揮発有機化合物を分解してくれます。

一本丸ごと吹き付ける品もありますので、お休みの日などに吹き付けておくと効果が実感できるかもしれません。お手軽に効果を発揮してくれる手段といえます。

新車の臭いの原因・対策まとめ

さて今回は臭いの原因と体への影響、実際に行える対応策について記事にさせていただきました。臭いにより体調不良が出やすい方は、なるべく早い段階で対応策をしっかり行うと良いでしょう。

特に今回記載した方法を複数又は全て合わせて行うことがお勧めです。

車内を吹き上げ→車内を換気&夜は消臭剤(消臭剤は運転中も)→光触媒スプレーといった具合にご自身のスケジュールにあわせて作業しましょう。

苦手な臭いとサヨナラし、快適な新車ライフと楽しいドライブを満喫してください。

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