雨の多い時期、車を運転しているときの悩みといえば、しつこいエアコン臭さではないでしょうか。
新車の頃は全く気にならなかったのに、たった数年で臭くなってしまったというオーナーさんもいらっしゃるでしょう。
今回の記事では梅雨時期は勿論、普段から行える臭い対策について考えていきたいと思います。
車のエアコンが臭くなる原因
そもそもエアコンはなぜ臭くなるのでしょうか?エアコンの仕組みと、主な臭いの原因についても理解を深めていきましょう。
初めに車のエアコンの仕組みを知ろう
車両により若干ボタンのデザインは違いますが、多くの車は車内のA/Cボタンを押すことでエアコン機能がONになります。
ONにすることでエアコンのコンプレッサーが動き、圧縮された高圧高温のガス状冷媒をコンデンサーに送ります。
コンデンサーは車外空気を配管越しに冷媒に当てることで熱交換し、冷却します。その後、冷えた冷温高圧で液状冷媒をレシーバータンクに送り、エキスパンションバルブで噴霧、膨張します。
膨張させることで低圧化し、熱エネルギーは奪われ温度が低下します。
その後エバポレーターという熱交換器に送気ファンで風を当てることで冷たい空気が車内に送られます。
そして冷媒はコンプレッサーに戻り、同じ工程を繰り返し続けるというわけです。
1つ忘れてはいけないのが、エアコンには除湿機能があるということです。
外気には水分が含まれていますが、冷えたエバポレーターに当たることで熱を奪われた空気は飽和し、水滴となり現れ、水分が除かれた送気は乾燥しています。
これが除湿の工程、仕組みとなります。
車両の下に水が溜まるのはエバポレーターから排出された水滴なのです。
臭いの主な原因はカビだった
臭いの原因はエアコン内部に発生したカビが主たる原因です。送気ファンによってエアコン内部の臭いが車内に届けられているのです。
カビが発生するワケ
前の項で触れたように、エアコン内部では水滴が発生しています。その水滴が日の当たらないエアコン内部でカビを繁殖してしまうのです。
車のエアコンが臭いときの対策方法
エアコンの主たる臭いはカビですので、カビを除去する又は臭いを軽減する方法がないか検討していきましょう。
自宅のエアコンのような対策がいくつか考えられます。
エアコンのフィルター交換
まずエアコンフィルターが汚れていないか、チェックをおすすめします。
車によっては自分で外して見ることも可能ですが、ディーラーに寄って点検してもらうと良いでしょう。
汚れ詰まりやカビが発生していれば交換を検討しましょう。
エアコンのエバポレーターを洗浄
エバポレーターに水滴が付き、カビが発生することが臭いの主たる原因です。
つまりエバポレーターで繁殖したカビを除去することが根本的な解決方法といえるでしょう。
車両によってはエバポレーターの取り外しに時間=工賃が高めにかかることもありますが、施工の価値はあるといえるでしょう。
専用消臭スプレーを使用
エアコン内部まで完全に消臭するのは難しいかもしれませんが、吹き出し口付近の臭いがきつい場合は有効な手段となります。
エアコン吹き出し口にノズルを差し込み、スプレーします。
使用方法、手順については商品ごとの指示に従うことを忘れないようにしましょう。
車のエアコンが臭くなる原因のカビを防ぐ方法
臭いの主たる原因はカビであること、対処方法については代表的な例を先述いたしました。ここではカビ自体の発生を抑制する方法について考えていきましょう。
エアコン内の湿気を除去
カビの発生の条件は湿気ですので、湿気をいかに除去するかがポイントです。
エアコン内部は日が当たりませんので、自然乾燥を期待するのは難しいかもしれません。
湿気を除去するには、A/C機能を使わずに、暖かい空気を循環させ水滴を飛ばし乾燥させる必要があります。
方法はA/CをOFF、送風モードで内気循環にします。
そして温度を最高まで上げ、最大風量にして運転をします。
ただし、その後暑いからとA/Cにして湿気を生んでは意味がないので、家につく10分程度前に行うと良いでしょう。
車内をきれいに保つ
臭いはファンを通して車内にもまき散らされますので、こまめに車内を清掃し臭いをふき取るようにしましょう。また物が散乱していることで、臭いが色々なところに付着してしまいますし、車内自体にカビが発生してしまう原因にもなります。
禁煙車にする
タバコの煙、臭いもエアコンを通して車内にこびりついていきます。エアコン内部にこびりついた臭いは中々取るのが難しいものです。
タバコの臭いとカビの臭いが混じると強烈な悪臭となりますし、カビの除去に成功してもタバコの臭いは残ることもあります。
可能であれば、車を禁煙車にしてしまうと良いでしょう。
夏が来る前にばっちり対策をし、快適なカーライフを!
カビの臭いを気にしながらでは、せっかくの楽しい夏のドライブも台無しです。
梅雨の時期はカビが発生しやすくなります。
カビの発生を抑えつつ、対策を行い、すがすがしい夏を迎えてはいかがでしょうか。
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