ジャダー現象とは?発生しやすい環境や対処方法・予防方法を解説

このページは広告PRを含んでいます

みなさまは、ジャダー現象をご存じでしょうか。
ジャダー現象とは、エンジンを始動した時や走行中に、車からガタガタと異音がしたり、操作できなくなるほどハンドルが振動することです。

ジャダー現象が発生すると、車の運転制御が難しくなるため、事故につながるかもしれません。

この記事では、ジャダー現象の原因や対処方法、予防方法を解説します。
ジャダー現象が発生したときは、この記事の内容を思い出して、慌てず対応してください。

目次

ジャダー現象とは?


ジャダー現象とは何なのか、ジャダー現象と比較されやすいシミー現象とともに、詳しく解説します。

ジャダー現象とは?

ジャダー(judder)は、「激しい振動」を意味します。
車のジャダー現象とは、エンジンを始動したときや走行時に突然、車からガタガタと異常な音がしたり、ハンドルが激しく振動することです。

ハンドルが左右に激しく振動している場合、ハンドルの動きに伴ってタイヤもぶれてしまうため、まっすぐ走行するのが困難になるかもしれません。

ジャダー現象とシミー現象の違い

ジャダー現象と比較されやすいものに、シミー現象が挙げられます。
シミー(shimmy)も「振動」という意味です。

ジャダー現象もシミー現象も、異音やハンドルの振動が発生する点は同じです。
しかし、シミー現象は、タイヤの偏摩耗や空気圧の不足が原因で車全体が振動することを指します。
車の振動というよりハンドルの振動を感じる場合は、シミー現象ではなくジャダー現象である可能性が高いといえるでしょう。

ジャダー現象が起こる原因

ジャダー現象が起こる原因のひとつに、変速機のトラブルが挙げられます。

近場への買い物や送迎で、頻繁に加減速や発進・停止を繰り返すと、変速機のギアやベルトの摩耗が激しくなります。
変速機のギアやベルトが極度に摩耗すると、ギアチェンジがスムーズにできず、ジャダー現象が発生するかもしれません。

他にも、車を停止させるブレーキディスク、車輪を滑らかに回転させるためのホイールベアリング、エンジンの動力を変速機に伝えるクラッチなどの不具合も、ジャダー現象の原因に挙げられます。

また、タイヤの空気圧が低すぎるとシミー現象が起こりやすい一方で、空気圧が高すぎるとジャダー現象が起こりやすい傾向にあります。
タイヤのトレッド幅が細い場合にもジャダー現象が発生しがちです。
トレッド幅が太めのオフロード用のマッドタイヤから細めのノーマルタイヤに換えた際に発生することがあります。

ジャダー現象が発生しやすい時とは?


ジャダー現象が発生しやすいタイミングや、発生の報告が多い車種を解説します。

ジャダー現象が発生する時

ジャダー現象は、エンジンを始動して発進するとき、時速50kmを超えて走行しているときに発生しやすいといわれています。
50km以下の低速走行でもジャダー現象が発生する場合は、車の部品に不具合がある可能性が高いといえます。

走行中に軽くブレーキを踏むだけで、足の裏に波を打つような振動が感じられる場合、ジャダー現象が発生する前兆かもしれません。
アクセルを踏んでも加速されない場合も、変速機の不調が疑われ、ジャダー現象が発生する可能性があります。

ジャダー現象が頻発するようであれば、早めにディーラーや整備工場で点検・整備してもらいましょう。

ジャダー現象が発生しやすい車種

ジャダー現象はあらゆる車に発生する可能性がありますが、以下の車種は特に、多くの発生報告があります。

・スズキ ジムニー
・ホンダ フィット、モビリオ、シビック、キャパ

中でもホンダのフィットやモビリオといった、「マルチマチック」というCVTが採用された車種は、保証期間が5年間から7年間に延長されるほど、ジャダー現象が発生しました。

2005~2008年ごろに製造されたホンダのCVT車を中古で手に入れた場合は、ジャダー現象の発生リスクが高いことを覚えておきましょう。

ジャダー現象の対処方法と予防方法


ジャダー現象の対処方法と予防方法を解説します。

ジャダー現象の対処方法

ジャダー現象の対処方法として最も確実かつ安全なのは、車のエンジンを停止することです。

停止してしばらくすると、ジャダー現象が起きなくなることがあります。
突然ジャダー現象が発生したときは、速やかに減速し、危険のない路肩に停めることをオススメします。

すぐに停車できない場合は、急激に速度を変えたり一瞬だけ強くブレーキを踏んだりしてみましょう。
一時的にジャダー現象が解消されることがあります。

ジャダー現象が起きたときには、部品の劣化が疑われます。

部品が故障していた場合、部品によって大きな差がありますが、3~10万円程度の修理費用がかかります。
数千円のオイル交換だけで済むこともあるので、早めにディーラーや整備工場に持ち込んで点検・整備してもらってください。

ジャダー現象の予防方法

各自動車メーカーは、部品の劣化が早まる厳しい使用条件のことを「シビアコンディション」と呼んでいます。

「シビアコンディション」に該当する場合は、法定点検時や車検時に車を詳細に点検・整備するように、取扱説明書に記載されています。

長距離走行だけでなく8km以下の短距離走行も「シビアコンディション」に含まれ、車に大きな負担がかかります。
短距離走行では、車の各部品に使われているオイルが十分に温まりません。
オイルが冷たいままだと、オイルの性能が十分に発揮できず、各部品の摩擦が増えてすり減っていきます。

ハンドル操作に関わる部品の摩耗は、ジャダー現象につながります。

近距離の外出の際には、可能ならば車を使う頻度を減らし、徒歩や自転車を利用しましょう。

ただし、どうしても部品は徐々に劣化していくので、ジャダー現象の発生を完全に防止することはできません。
できるだけ部品の劣化を防ぐために、日頃から適切に扱うことが大切です。

まとめ


ジャダー現象の原因や対処方法、予防方法を解説しました。

ハンドルが激しく振動したりガタガタと異音がしたりするジャダー現象の原因として、変速機やブレーキディスクの劣化が考えられます。
放置すると運転中に大きな事故を起こす恐れがあります。
部品の劣化を防ぐために、できるだけ8km以下の短距離の運転を控えることが大切です。
どうしても短距離運転が多くなりがちな方は、法定点検時や車検時に車をすみずみまで点検してもらいましょう。

この記事の内容を頭の片隅に置いておいて、ジャダー現象が起きたら、早めにディーラーや整備工場で点検・整備してもらいましょう。

関連記事

・フェード現象の原因とは?対処法や対策を知り事故を防ごう

・スタンディングウェーブ現象とは?原因や対処法を徹底解説

・ハイドロプレーニング現象とは?事故につながる前に対策を徹底しよう!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次