車のタイヤの空気圧を適切に保つ必要があります。
ただ、定期的な空気圧チェックが必要なことは知りつつも、どうしても確認がおろそかになってしまう方も多いのではないのでしょうか?
ただ、タイヤの空気圧は乗り心地や燃費、安全性といった様々なことに関わる重要な項目です。
そこで今回は、タイヤの適切な空気圧や点検方法、注意点を紹介していきます。
空気圧はガソリンスタンドで手軽にチェックできます。数分のチェックを定期的にするだけで乗り心地などを改善できるので、ぜひ試してみてください。
タイヤの空気圧について
タイヤの損傷を防止したり本来の性能を発揮したりするためにも、定期的に空気圧をチェックして適切に保つことが重要です。
では、適切な空気圧はどのくらいなのでしょうか?
下の3点から解説します。
- タイヤの適切な空気圧とは?
- ホイールを変えたら適正空気圧も変わる
- タイヤの空気圧は徐々に低くなる
タイヤの適切な空気圧とは?
タイヤの適切な空気圧は、下の画像のように運転席のドアを開けたところに貼ってあるシールや取扱説明書に記載されていることが多いです。
メーカーがその車体の重さや特性などを考慮して車種ごとに決定しているので、同じタイヤの大きさでも異なる空気圧が指定されています。
指定空気圧より少し高めにするとタイヤと路面との接地面が少なくなり抵抗が小さくなるため、燃費が向上するといわれています。
そのため、指定空気圧から+0から10%を目安に若干多めに空気を入れる方が多くいます。
ホイールを変えたら適正空気圧も変わる
ホイールをインチアップしてタイヤサイズが変わった場合、適正空気圧も変わるので要注意です。
インチアップしたタイヤは、タイヤ1本で支えられる最大負荷能力(LI:ロードインデックス)が標準タイヤと異なる値になります。
そのため、空気圧を調整して標準タイヤの負荷能力を下回らないようにしなくてはいけません。
具体的に空気圧をどれだけ入れたらいいかはタイヤメーカーのホームページに載っている「空気圧別負荷能力対応表」か「推奨空気圧検索システム」を使って調べてください。販売店で相談してもよいでしょう。
タイヤの空気圧は徐々に低くなる
タイヤの空気圧は1ヶ月に全体の5~10%が自然空気漏れによって減少するといわれています。
膨らんだ風船を放置しておくと時間とともに勝手にしぼんでしまうのと同じです。
パンクでなくても自然に空気が抜けるため、定期的に空気圧を確認・調整する必要があるということです。
タイヤの空気圧が低いとどうなる?
タイヤの空気圧が低いと以下のようなデメリットがあります。
- 燃費が悪くなる
- パンクしやすくなる
- タイヤの寿命が短くなる
- グリップ力が低下する
- ハンドリングが不安定になる
空気圧が低いと路面と接地するタイヤの面積が増加するため、抵抗が大きくなり燃費が悪くなります。
車体の重さなどによって変わりますが、適正より50kPa低い状態だと市街地では2.5%、郊外で4.3%燃費が悪くなるといわれています。
また、タイヤの空気圧が低いまま走ると、タイヤが波立つ「スタンディングウェーブ現象」が発生する可能性があります。
タイヤが不規則に揉まれる状態になり、急速に加熱してパンクやバーストする危険が高まります。同時にゴムも劣化させるため、空気圧の低下はタイヤの寿命を短くします。
空気圧が低いと、タイヤが地面を押さえつける力の低下に起因して、グリップ力の低下を引き起こします。グリップ力の低下はハンドリングの安定性も下げ、スリップの危険を増加させます。
空気圧の高すぎにも要注意です。
タイヤが硬くなり衝撃を吸収しきれなくなるため乗り心地が低下します。また、タイヤと路面の接地面が小さくなるため、摩耗によるゴムの減り方が偏り、寿命が短くなります。
タイヤの空気圧の点検方法と注意点
タイヤの空気圧を適切に保つ理由を紹介しました。
次に、実際に点検するときの頻度や方法、注意点を解説します。
タイヤの空気圧を点検する頻度
1ヶ月に1回、空気圧をチェックすることを推奨します。
空気は1ヶ月に全体の5~10%が自然空気漏れによって減少するので、たとえ10%ほど多めに空気を入れていても1ヶ月で適正空気圧と同等程度になってしまいます。
タイヤの空気圧の点検方法
タイヤの空気圧はガソリンスタンドにある機械で下の手順を踏んで簡単にチェックできます。
- 1.ドアの開口部シールや取扱説明書に記載してある自分の車の適正空気圧を確認する(インチアップしてある場合は空気圧別負荷能力対応表や推奨空気圧検索システムなどで確認する)
- 2.タイヤのエアバルブのキャップを外す
- 3.ガソリンスタンドにあるエアタンクのホースの先をエアバルブに押し当てる
- 4.ゲージを見て空気圧をチェックする
- 5.(空気圧調整が必要なら)ボタンを押して推奨空気圧に合わせる
機械の種類によって空気圧の調整方法が多少異なるため、不安であればガソリンスタンドの店員に相談すればやり方を教えてくれます。
最初の一回だけ教えてもらえば次は自分でできるくらい、簡単な作業です。
タイヤの空気圧を点検する時の注意点
空気圧を点検するときは、次の3点に注意してください。
- 指定空気圧の+0から10%を目安に入れる
- タイヤが冷えている状態で点検する
- タイヤの前後で指定空気圧が異なる場合がある
先に説明したように空気圧は高すぎても低すぎてもダメなので、指定空気圧の+0から10%を目安に入れてください。
また、長距離を走行した後など、タイヤが温まった状態だと空気が熱膨張して若干高めに圧力が測定されます。お出かけの前などタイヤが冷えているときに測定してください。
タイヤの前後で指定空気圧が異なる車種もあることも頭に入れておきましょう。
特に輸入車はこのパターンが多いので要注意です。
まとめ
タイヤの空気圧を適切に保つ理由から、空気圧チェックの頻度や方法、注意点を解説しました。
膨らんだ風船が勝手にしぼむように、タイヤの空気は自然に抜けていきます。
乗り心地や安全性、タイヤの寿命の低下を防ぐためにも、1ヶ月に1回はガソリンスタンドなどで空気圧チェックをすることを推奨します。
定期的な空気圧チェックをして、安全安心なドライブを楽しんでください。
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