車からポイ捨てをすると違反になる?様々な罰則内容を徹底解説!

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みなさまは、車からポイ捨てすると法令違反になることをご存じでしょうか。
車からに限らず、ポイ捨てを禁止する法令が多くあります。

本記事では、車からのポイ捨てに関わる法令と罰則、タバコのポイ捨て・灰落としに関わる法令について解説します。

目次

車からポイ捨てをすると違反になる?


車からポイ捨てすることは法令違反です。関連する法令は以下のとおりです。

  • 道路交通法
  • 軽犯罪法
  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
  • 河川法施行令
  • 各都道府県の条例

それぞれの内容を解説します。

道路交通法に違反する

車からポイ捨てすることは、道路交通法違反に該当します。

道路交通法第76条の4項で「石、ガラスびん、金属片その他道路上の人もしくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、または発射すること」、「道路において進行中の車両等から物件を投げること」は禁止されています。

軽犯罪法に違反する

車からに限らず、ポイ捨ては軽犯罪法違反にも該当します。

軽犯罪法の第1条27号で「公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物または廃物を棄てた者」は、「拘留または科料に処する」と規定されています。
車からでなくとも、ポイ捨てしてはいけません。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律に違反する

廃棄物の処理及び清掃に関する法律でも、ポイ捨ては禁止されています。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第16条で、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と規定されています。
軽犯罪法と同様に、車からでなくとも、ポイ捨てしてはいけません。

河川法施行令に違反する場合もある

川へのポイ捨ては、河川法施行令違反です。

河川法施行令の第16条の4第2項で「土石(砂を含む)、ごみ、ふん尿、鳥獣の死体、その他の汚物または廃物」を捨てる、または放置することを禁止しています。
やはり車からでなくとも、川へのポイ捨ては法令違反です。

各都道府県の条例で禁止されている場合がある

ポイ捨ては各都道府県の条例で禁止されている場合があります。

たとえば京都府舞鶴市では「舞鶴市環境美化条例」第2条で「みだりにあきカン、あきびん、使い捨て容器等のごみを捨て、またはごみを散乱させてはならない」と規定しています。
車からに限らず、ポイ捨てをしてはいけません。

東京都千代田区では「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」第9条で、「何人も、公共の場所においてみだりに吸い殻、空き缶等その他の廃棄物を捨て、落書きをし、または置き看板、のぼり旗、貼り札等もしくは商品その他の物品を放置してはならない」と規定しています。
ポイ捨てだけでなく落書きも同時に禁止していることが特徴です。

全国の市区町村のうち6割以上が、文言は異なりますが、ポイ捨てを禁止する条例を制定しています。

車からポイ捨てをした際の罰則内容


車からポイ捨てをした際の罰則内容を法令ごとに解説します。

道路交通法違反の罰則内容

道路交通法第76条の4項に違反すると、5万円以下の罰金が科されます。
反則金や違反点数の処分はありませんが、前科が付きます。

軽犯罪法違反の罰則内容

軽犯罪法の第1条27号への違反は、1日以上30日未満の身柄拘束(拘留)、または1,000円以上1万円未満の金銭徴収(科料)が科されます。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反の罰則内容

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第16条に違反すると、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金が科されます。
特に悪質な場合は、懲役刑と罰金刑がどちらも科されます。

河川法施行令違反の罰則内容

河川法施行令の第16条の4第2項に違反した場合、3か月以下の懲役または20万円以下の罰金が科されます。

都道府県条例の罰則内容

「舞鶴市環境美化条例」第2条の違反には、罰則はありません。一方で、「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」第9条に違反すると、2万円以下の過料が科されます。

条例を制定している市区町村のうち、ほぼ半数で罰則規定が定められています。
罰則がない自治体であってもポイ捨てをすると、警察官から指導や助言を受けるでしょう。

車からポイ捨てはどこからがダメ?


タバコのポイ捨てや灰落としが違法なのか解説します。

タバコのポイ捨てについて

タバコのポイ捨ては、道路交通法や軽犯罪法といった上記の法令への違反に該当するでしょう。
他にも、廃棄物処理法違反に該当する恐れがあります。

廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)第16条では「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と規定されています。実際に2022年には、たばこの吸い殻15本を車から捨てたとして、71歳の男性が廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されました。

また、タバコの不始末が原因で火災が発生すると、失火罪に問われるでしょう。
火災で死傷者が発生した場合は、過失致死傷罪にも該当します。
火災発生時、火災を起こす意図がなくても、火災が起きても構わないと考えていた場合、「未必の故意」として放火罪にも該当するでしょう。

タバコの灰落としについて

タバコの灰落としも道路交通法違反や軽犯罪法違反に該当しますが、ほとんど取り締まられていないのが実情です。

ただ、各自治体で路上喫煙を禁止する条例が定められているため、灰落としによって歩行者に迷惑をかけた場合は、条例違反になる可能性もゼロではないでしょう。

まとめ


車からのポイ捨てに関わる法令と罰則、タバコのポイ捨て・灰落としに関わる法令について解説しました。

車からポイ捨てをすると、道路交通法や軽犯罪法などの違反に該当します。各自治体の条例違反に該当する恐れもあります。
道路交通法違反にみなされた場合は5万円以下の罰金、軽犯罪法違反にみなされた場合は拘留または科料が科されます。

たばこのポイ捨てにより火災が発生した際は、失火罪や放火罪といった重大な罪に問われるでしょう。

ぜひ本記事の内容を覚えておいて、車からポイ捨てをせず、ごみを持ち帰って適切に処分しましょう。

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