既に手元にない、売却済みの車の納税通知書が届いてしまったらどうするか。
あまりピンとこないシチュエーションかもしれませんが、まず詐欺や悪徳業者でない業者に車両を引き渡したとしても、納税通知書が来てしまうことがあります。
今回の記事では、納税通知書が届く理由を仕組みから理解しつつ、対処法についても覚えていきましょう。
売却済みの車の納税通知書が届く理由
なぜ売却して手元にない車の納税通知書が届いてしまうのでしょうか。
基本的な仕組みをまずは確認していきます。
車の名義変更や抹消登録がされていないため
納税通知書の受取人は、自動車の所有者または使用者(ローンを利用するなどし、所有者名がローン会社となっている場合)です。
売却し車は手元になくなったが、引き取り先が名義変更や抹消登録を終わらせていないと、納税通知書が元オーナーに届いてしまうのです。
つまり自動車の所有者又は使用者に、納税通知先決定のタイミングでは自身の名前が残っていたと考えられます。
車の納税通知書が届く仕組みとは?
納税通知書が届く、つまり自動車税の納付義務を負う仕組みについてご説明します。
自動車税は、毎年4月1日時点で車検証の所有者または使用者に納付義務が生じます。
例えば売却したタイミングが3月として、名義変更や抹消登録が間に合わない場合、売却側(元オーナー)に納税通知書が届いてしまうのです。
年度末の忙しいタイミングと重なり、業者側の作業が後回しになっている可能性が考えられます。
仮に4月~12月といった期間に売却していれば、まず翌年度の納税通知書が届くことはないでしょう。
売却済みの車の納税通知書が届いた場合の対処法
それでは納税通知書が届いた場合の対処法について覚えていきましょう。
まずは慌てず、この項で紹介する方法で解決を図りましょう。
売買契約書を確認する
まず売買契約書を確認します。
絶対に捨てず、大切に保管してください。
契約内容によっては、支払いは元オーナーとする場合もあります。
年度内自動車税の還付といった記載はあるでしょうか?
次年度分の取扱いについての説明があるかもしれません。
3月までの売買契約については、次年度納税は買取側が行うとする契約が多いようです。
しかし新年度分は元所有者支払いとする、としている契約に捺印しているのであれば納税はしなくてはなりません。
契約する際は、自動車税の取扱いも把握するように気を付けましょう。
車を売却した買取店や人に連絡する
契約書上、買取店で支払うとしている場合は、その買取店や人に連絡しましょう。
納税通知書が届いた旨を伝え、支払いを行ってもらう必要があります。
放置してしまうと、延滞金が発生します。
また買取店に何故支払いが遅れているのか、名義変更などの進捗具合はどうか、支払いの予定も確認してください。
名義変更や抹消登録を速やかに行なってもらう
納税通知書が届く=名義変更や抹消登録が終わっていないので、速やかに手続きを行ってもらうよう催促しましょう。
また契約時に、名義変更や抹消登録が完了した車検証コピーを郵送してもらえるか、忘れず確認しておきます。
多くの買取店は、早々に名義変更や抹消登録を行うようにしていますし、車検証コピーを送ってきます。
通常は買取店側も変更登録、ひいては自動車税の取扱いがトラブルの元であると理解しているはずです。
売却済みの車の納税通知書に関するQ&A
さて売却済みの車の納税通知書に関する、よくある疑問にもいくつかお答えしていきます。
売却済みの車の納税通知書を放置したらどうなる?
売却した車の納税通知書が届いてしまった、自身にはもう関係ない車だし放置してしまおう。
このように考えてしまう方がいらっしゃるかもしれません。
心情としてはわからないでもないですが、その方法はお勧めできません。
支払期日を守らなければ、延滞金が発生します。
もし支払い義務が自身にある契約であれば、損をするのは自分です。
契約上買取業者に支払い義務があっても、通知書が元オーナーに届いているか把握していないケースもあります。
届いたら売却先に連絡し、支払ってもらうようにしましょう。
車の売却後に自動車税は戻ってくる?
自動車を抹消登録(一時抹消・永久抹消ともに)すると、自動車税の返金対象になります。
自動車税は月割りで返金額が決まります。
一方、軽自動車は抹消登録においても、返金制度はありません。
自動車税を滞納していても車の売却はできる?
自動車税の納付をしていない、滞納している期間がある場合、売却は出来ません。
全ての年度において納付義務が発生しますので、売却には未納分の支払いが必要です。
もし納付書を紛失していれば、再発行の必要があります。
また売却時には直近の納税証明書の提出が求められます。
毎年忘れず納付することと、納税証明書の保管を忘れないようにしておきましょう。
まとめ
さて今回は既に手放した車の納税通知書が届く理屈や対処法について、ご紹介しました。
既に売却済、自分のものでなくなった車の納税通知書が来るというのは気持ちの良いものではないでしょう。
まずは売買契約書で自動車税の取扱いをチェックし、自身に支払い義務が無いのであれば売却先に連絡しましょう。
自動車税は所有者がいる以上、誰かが支払う必要があります。
繰り返しになりますが、商談の時から自動車税についてはしっかり打合せ確認しておくべきでしょう。