自動車に乗る上で欠かせない燃料の給油作業。
レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油、他にも電気自動車の普及により充電という選択も可能になりました。
とはいえ日本でガソリンなど化石燃料を利用する車両は、いまだ主流といって差し支えないでしょう。
皆さんはそのガソリンや軽油の入れ方を熟知していますか?
また初マイカーを検討している方は、給油方法をご存じですか?
今回はガソリンスタンドの主流といえる、セルフ方式の給油についてスポットを当ててご紹介していきます。
注意点や起こり得るトラブルの対処法にも言及していきますので、是非ご一読ください。
セルフ給油の入れ方とは?
セルフ給油、セルフ式ガソリンスタンドとは何なのか、まずは基本的な事柄から覚えましょう。
この項でセルフ給油の流れについて知ることができます。
セルフ給油と通常のガソリンスタンドとの違い
セルフ給油、すなわちセルフ式ガソリンスタンドは客自身でガソリンなどの燃料を選択し、車に給油作業を行う方式です。
給油機を愛車にセッティングし燃料を注ぐだけでなく、支払い方法の選択なども一貫して行う方式です。
店員の補助は基本的になく、油種の選択や給油、窓ふき、ゴミ捨て作業、また停車や出発も運転手が自ら行います。
また店舗自体の人員も少なく、規模によるものの1~2名程度の在籍とし、トラブル時対応や補助業務をメインとします。
人件費等の削減により燃料単価の低減に繫がるので、給油作業に抵抗がないユーザーには有難い方式でしょう。
他にフルサービス式もありますが、現在数を減らしています。
こちらは燃料や支払い方法を店員に伝えた後、店員が給油作業を行います。
また窓ガラスやゴミの清掃をサービスとして行う店舗もあります。
一般的にはフルサービス式の方が、燃料単価が高い傾向にあります。
セルフ給油前に確認しておくこと
燃料が減ったと判断した場合、なるべく早めにガソリンスタンドに向かうようにしましょう。
特に知らない土地ではガソリンスタンドが手近になく、ガス欠を起こす可能性もあります。
そして事前の確認事項として、給油口位置の把握が重要です。
左右どちらにあり、後部側か運転席ドアの後ろ等、車種により違いがあります。
もし左右の給油口位置を忘れてしまう場合は、燃料メーターを見ればわかるようになっています。
燃料マークの横には▲マークがついており、▶であれば車両の右側、◀は車両の左側に給油口があるということです。
この見分け方は是非覚えておくようにしましょう。
セルフ給油の基本的な手順
大前提として、自動車の燃料は車種ごとに決められています。
レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油、必ず決められた油種を選択しましょう。
車検証や取扱説明書にも記されていますので、チェックしておくと良いでしょう。
ではセルフ給油の方法について手順を追って確認しましょう。
まず車両を停止、エンジンを切り、給油機に向かいましょう。
多くの店舗はタッチパネルで操作を行います。
代金の支払い方法をタッチパネルで選びましょう。
現金やクレジットカード、電子マネー、プリペイドカードなどが選択できます。
店舗によっては給油後に発行されるレシートを利用し、店内レジで支払いする方式も存在します。
レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油の指定をしましょう。
先程も述べたように車種にあった油種を選択します。
誤って給油した場合、走行不能など重篤な故障に繋がりかねません。
燃料をどれくらいの量入れるのか、選択します。
遠出をしたり頻繁に給油をしないで済む、満タン利用もおすすめです。
1,000円や5,000円といった具合に金額を指定することができます。
また10リットルや30リットルのように、量を指定するのも良いでしょう。
その日の財布事情や使用状況により、給油形式の選択を行うようにしましょう。
ここまでくれば後は給油ですが、まずは給油機にある静電気除去パッドに触れるようにしましょう。
ガソリンは気化しやすく、静電気により引火する危険性があります。
静電気の除去を忘れずに行いましょう。
次に給油キャップを開け、ノズルをしっかり奥まで差し込みます。
そしてノズルレバーを引き切ると給油が開始されます。
指定した金額・量あるいは満タンになると給油が停止しますので、レバーをから指を離し、ノズルを給油機に戻しましょう。
給油口の戻し忘れをしないよう、しっかり給油キャップを閉めます。
クレジットカードなどの利用であれば、ノズルを給油機に戻したところでレシートが発行され作業は完了となります。
現金支払いを選択したのであれば、精算機を利用して支払い、お釣りの受け取りを行いましょう。
給油機から発行されたレシートのバーコードを精算機に読み取らせることで、支払いやお釣りの払い出しが行われる形式が普及しています。
ただし支払いは店舗内レジを利用することもあり、それぞれ違いがあります。
素直に店員に確認するのもおすすめです。
セルフ給油の入れ方での注意点
セルフ給油の方法・流れはイメージしていただけたかと思います。
次にセルフ給油中の注意点についてまとめていきましょう。
これらはセルフ式ガソリンスタンドを利用する上で確実に守って頂きたい内容になります。
給油時のエンジン停止は法律によって定められています。(「危険物の規制に関する政令」第27条6項第1号)
エンジンを動かしていることで発生しうる静電気による引火や、エンジン始動中の気化燃料の増大、誤発進事故などのリスクを減らす為です。
給油位置に停車したら、まずは全ての窓を閉め、エンジンを切ることから給油作業は始まります。
給油中の喫煙は厳に慎みましょう。
給油者が外で喫煙など言語道断ですが、助手席内で窓を閉めていても喫煙はしないようにしましょう。
またスタンドに入る前に確実に火を消したことを確認して下さい。
車に合った燃料種を選びましょう。
ガソリンと軽油の違いには特に注意を払います。
誤給油した場合の対処方法については、次の項にて詳細に触れますのでご一読下さい。
ガソリンは気化、引火しやすく静電気にも注意が必要です。
静電気除去パッドに触れるクセをつけましょう。
給油中にノズルが外れてしまわないように、奥までしっかり差し込みます。
差し切ったことを確認してからレバーを引きましょう。
自動停止をしてからも、小まめにレバーを引き給油しがちです。
入れすぎは車両の揺れでキャップから溢れてしまうかもしれません。
自動的に給油が止まったら、そこで給油は終わりましょう。
給油ノズルを給油機にしっかり戻しましょう。
戻さなければ精算に移行しないものの、忘れて車を発進してまうと給油機を破損します。
実はよくあるのが給油キャップの閉め忘れです。
燃料が揺れであふれてしまうと塗装の痛み、引火の可能性も否定できません。
最後のチェックを忘れないようにしましょう。
セルフ給油の入れ方でトラブルがあった場合の対処法
セルフ式ガソリンスタンドでトラブルが起きてしまった場合、どのようにするべきでしょうか?
自身で給油する中で、想定されるトラブルについて考えていきましょう。
漏れたりこぼしてしまった場合
給油中の吹きこぼれなど、漏れてしまうことがあります。
ガソリンは大変気化しやすく、漏れてしまった場合、大量に気化してしまい危険です。
少量漏れてしまった場合、まず用意されているウェスなどでふき取りましょう。
給油機にウェスが無い場合は店員に伝えることで借りられます。
もし地面に垂れる、漏れた量が多い場合も店員に伝えるようにしましょう。
量が多い場合は自身でふき取らず、店員の指示に従うようにします。
場合によっては給油の中断や移動という指示があるかもしれませんが、必ず従うようにしましょう。
誤給油した場合
指定された油種でない、誤った油種を給油してしまった場合ですが、いくつかのパターンが考えられます。
まずレギュラー指定車にハイオクを入れてしまった場合は、基本的に問題ありません。
次にハイオク指定車にレギュラーを入れてしまった場合です。
即異常が発生とはなりませんが、ノッキングを起こす可能性があります。
ディーラーやスタンドで相談すると良いでしょう。
問題はガソリン車(レギュラー、ハイオク)に軽油を入れる。
ディーゼル車(軽油車)にガソリンを入れるという行為です。
この場合エンジンをかけないことがまず第一です。
気づいた場合は、エンジンをかけないようにしましょう。
もしエンジンをかけてしまった場合も、即停止するようにしましょう。
場合によっては非常に高額の修理費用が掛かる可能性があります。
早急にスタンド店員に事情を話し、燃料の抜き取り・洗浄などの作業を行う必要があります。
作業費用はかかりますが、それで済むならば安いといえるでしょう。
スタンドで対応が難しい、作業員がいない場合はJAFなどロードサービスに依頼し修理工場を利用することになります。
どうしても入れ方が分からない場合
給油作業は教習所でも教えてもらえず、ぶっつけ本番という方も多くいらっしゃるでしょう。
先輩や慣れてる人に付いてもらう、給油作業を見せてもらうという手段も有効です。
また慣れないうちは、最初から店員を呼び教えてもらうと良いでしょう。
まとめ
給油作業はガソリンという危険物を扱う作業です。
給油に慣れていなければ、順番や注意点をシミュレーションしつつスタンドを利用しましょう。
また慣れていても静電気除去パッドの触り忘れ、油種の誤給油、給油キャップの閉め忘れといったうっかりが発生しがちです。
日々の給油作業についても、改めて安全意識をもっていただければ幸いです。
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