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スーパーチャージャーとは?メリット・デメリットや仕組みを詳しく解説

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過給機は軽自動車やコンパクトカーの低排気量からくる力不足を補う装置です。

エンジンに送り込む空気を増やす役目を持っていますが、実はその仕組みには2種類あり、名前もスーパーチャージャーとターボチャージャーと異なることをご存知でしょうか。
そして、スーパーチャージャーは外国車にはよく採用されているが日本車にほぼ採用されていないという事実も知っている方は少ないかもしれません。
その理由は両者のメリット・デメリットにあります。

今回は、スーパーチャージャーとはなんなのか、メリット・デメリット、ターボチャージャーとの違いを紹介します。
この記事を読んで自分の車にどんな過給機が付いているか知ると、愛車により愛着が湧くかもしれません。

スーパーチャージャーとは?


スーパーチャージャーの基本情報を以下の3つから紹介します。

  • スーパーチャージャーとは?
  • スーパーチャージャー搭載車が減少した理由
  • スーパーチャージャーは後付けできる?

スーパーチャージャーとは?

スーパーチャージャーは過給機の一種です。
過給機とは圧縮空気をエンジンに送り込む装置の総称で、車だとエンジンのパワーを高める役割を担っています。

エンジンのパワーを大きくするにはエンジン内で起こる爆発を大きくすればよいです。
爆発を大きくするには燃料と酸素をより多く燃やせばいいですが、燃料は多く噴射できても空気は圧縮できないので量を増やしにくいです。

そこで過給機で圧縮空気をエンジンに送り込むことで、より大きな爆発を起こし、パワーを高められます。

空気の圧縮をエンジンのパワーを利用することが、スーパーチャージャーの特徴です。

スーパーチャージャー搭載車が減少した理由

スーパーチャージャー搭載車の日本車は現行では数車種しかありません。
スーパーチャージャー搭載車が減少した理由は、ダウンサイジングを主流とする日本の風土に合わなかったからです。

日本の税制では排気量が小さい車の方が税金が安く設定されているため、日本ではエンジンを小さくするダウンサイジングが流行っています。
ダウンサイジングはエンジンに負担をかけるスーパーチャージャーと相性が悪いため、日本では廃れていきました。

そのため、軽自動車の区画がなく排気量を日本ほど気にする必要がない外国車は、まだまだスーパーチャージャーが搭載されています。

スーパーチャージャーは後付けできる?

スーパーチャージャーのは後付けできます。
手軽にエンジンのパワーをプラスできる、比較的人気なカスタムです。

後付けスーパーチャージャーで注意したいことは「エンジンに負担をかける」ということです。
もともとスーパーチャージャーがない前提で耐久性を設定されているエンジンに無理やり空気を送り込み爆発を大きくするのですから、負担は大きくなります。

カスタムに不調は付き物だと理解して付き合っていかなくてはいけません。

スーパーチャージャーのメリット・デメリット


スーパーチャージャーのメリット・デメリットを紹介します。

スーパーチャージャーのメリット

スーパーチャージャーのメリットは2つ「エンジンのパワーがアップする」「低回転でも過給できる」です。

スーパーチャージャーだけでなく過給機全般にいえることですが、酸素をより多くエンジンに送り込めるためエンジンのパワーがアップします。

そして、過給機の中でもスーパーチャージャーの特徴が「低回転でも過給できる」です。
エンジンの力を使って空気を圧縮するため、たとえ低回転でも過給機にパワーをロスすることなく伝えられます。

スーパーチャージャーのデメリット

スーパーチャージャーの主なデメリットは「エンジンへの負担が大きい」「サイズが大きい」の2点です。

過給にエンジンの力を使うため、それだけ負担が大きくなります。
特にスーパーチャージャーを後付けするとエンジンの寿命が短くなる可能性があります。

また、サイズが大きく重いため、サイズ規格が決まっている軽自動車や燃費をウリにしている車とは相性が悪いです。

スーパーチャージャーとターボチャージャーとの違いとは?


スーパーチャージャーとターボチャージャーの違いを以下の3点で紹介します。

  • 駆動源の違い
  • 仕組みの違い
  • 出力特性の違い

駆動源の違い

スーパーチャージャーもターボチャージャーもコンプレッサーで空気を圧縮することには変わりません。
しかし、両者はコンプレッサーの駆動源に違いがあります。

スーパーチャージャーはエンジンの回転を、ターボチャージャーは排気ガスを利用しています。

仕組みの違い

スーパーチャージャーはルーツ型・リショムル型という構造が代表的で、両者ともねじれたローターを回して空気を押し込むように圧縮することは共通しています。

ターボチャージャーはもっと単純な構造をしており、両端に風車がついた棒状の部品の片方に排気ガスをあて回転力を得て、もう片方の風車で空気を圧縮します。
高温である排気ガスを使うため、タービンを冷やすインタークーラーという装置がついていることもターボチャージャーの特徴です。

出力特性の違い

スーパーチャージャーはエンジンの回転をダイレクトに動力に変えられるため、低回転域でも大きなトルクが発生します。
ただ、エンジンが高回転になったら過給機への負荷が大きくなるためパワーを発揮しにくくなります。

ターボチャージャーはエンジンがある程度回ってしまえばスーパーチャージャーより大きなトルクが得られます。
ただ、排気ガスが十分に得られない低回転帯ではあまり効果がありません。

低回転ではスーパーチャージャー、高回転ではターボチャージャーが有利ということです。
ただ、最近では低回転でも十分なパワーが出せるターボチャージャーや、両者のハイブリッドの過給機も登場しています。

まとめ


スーパーチャージャーとは何か、基本情報からメリット・デメリット、ターボとの違いを解説しました。

スーパーチャージャーは過給機の一種で、エンジンのパワーを高める役割を担っています。
日本ではターボチャージャーの方が主流ですが、外国車ではスーパーチャージャーを採用しているケースも少なくありません。

両者は駆動源や得意な回転数が違います。
スーパーチャージャーの駆動源はエンジンの回転で、低回転帯を得意としています。
ターボチャージャーは排気ガスの流速を利用しており、高回転帯でその威力を発揮します。

スーパーチャージャーは少なくなっているとはいえ、その走りに根強い人気もあり、今後も要チェックです!

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