運転免許証を取得したばかりのドライバーは、「初心者運転者標識」を車に表示する必要があります。
通称「初心者マーク」は免許を取得したばかりで、運転に不慣れであることを周囲に知らせる役割を担います。
免許証を所有するドライバーは掲示したことがあるはずです。
またこれから免許取得を目指す人にとっては、必ず必要になるものといえるでしょう。
今回は初心者マークの表示義務期間がいつまでなのか?表示するべき位置はどこなのかといった内容をご紹介いたします。
初心者マークの表示義務期間はいつまで?
初心者マークの表示はどれくらいの期間行う必要があるのでしょうか。
また表示期間経過後、掲示していた場合には罰則となるのでしょうか。
この項では表示義務に関する事柄についてご説明いたします。
そもそも初心者マークとは?
「初心者マーク」や「若葉マーク」とも呼ばれる「初心運転者標識」は、免許取得から1年未満のドライバーであることを周囲に伝えるための標識です。
初心者マークの表示義務期間
初心者マークの表示義務期間は通算1年間になります。
運転免許を取得して1年未満の人は、初心運転者標識を表示せず運転してはならないと定められています。(道路交通法第71条の5)
注意が必要なのは、免許取得後に事故や違反で免許停止となった場合にその期間は免許保有期間に含まれないということです。
また自身が運転する自動車であれば、愛車以外にも掲示する必要があります。
レンタカーや会社の車などでも忘れず掲示する為、運転する可能性があれば携行しておきましょう。
初心者マーク表示義務違反の罰則
免許取得後、通算1年未満に初心運転者標識を掲示せず走行した場合、初心運転者標識表示義務違反となります。
違反点数は1点、反則金4000円の罰則が課せられます。
初心者マーク表示義務期間終了後につけていい?
道路交通法において、通算1年に達しない場合は初心者マークを掲示する義務があるとされています。(道路交通法第71条の5)
一方で、通算1年未満の運転者しか掲示してはいならないとは書かれていません。
つまり免許取得から1年以上経過したとしても、初心者マークを付けているから罰せられるということはないのです。
初心者マークはペーパードライバーもつけていい?
表示義務期間以降も初心者マークをつけていたいという方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、免許取得後1年間にあまり運転してこなかった、まだ運転技術に自信がないという場合です。
ご説明したように、初心者マークを掲示することに問題はありません。
周囲も配慮や危険の回避といった注意を向けてくれる可能性があるため、お互いに危険を回避する効果が期待できるでしょう。
しかし警察の検問や違反時に、注意されることがあるかもしれません。
初心者マークの表示義務期間中の表示位置とは?
マークを貼る位置にも注意が必要です。
表示すべき場所を把握し、周囲にきちんと認知されるようにしておきましょう。
表示位置は決められている
初心者マークの表示位置は法律によって定められています。
初心者マークは、車体の前後2か所に表示し、地上から0.4m以上1.2m以下の位置とするように決められています。(道路交通法施行規則第9条の6)
車体の左右どちらに掲示するかの決まりはありませんが、前後の車や周囲から見やすい位置に掲示する必要があります。
セダン型の車両のボンネットに貼っても高さとしては問題ないかもしれませんが、視認されない恐れがあります。
ライトや灯火類の上に貼ることも避けましょう。
フロントガラスへ貼るのは禁止
初心者マークをフロントガラスに貼ることは禁止されています。
運転者の視界を妨げてしまう恐れがありますので、絶対にやめましょう。
そもそもフロントガラスに表示が許されているものは保安基準によって決められ、車検シールなど限られたものだけです。
一方、リアガラスへの掲示は禁止にはなっていません。
ただし後方確認の際に邪魔になるなど、支障がでないようにする必要があります。
後続車両から見えやすいかどうかも大事なチェックポイントです。
せっかく掲示するのであれば、安全かつ周囲からの視認性をよくするよう心がけましょう。
初心者マークの種類によって使い分けよう
初心者マークには概ね3種類の表示形式があります。
車のどこに貼りたいのか、どのタイプが愛車に適しているのか考慮して入手しましょう。
マグネットタイプ
マグネットタイプは裏面が磁石になっていますので、車体の金属部分に貼り付け可能です。
車体に貼る為、正しい位置であれば周囲から視認性に優れています。
着脱もしやすいためおすすめの形式と言えるでしょう。
吸盤タイプ
吸盤タイプは車内に表示する形式ですので、車外への表示はしないようにしましょう。
またフロントガラスに掲示はできないと先ほど述べました。
吸盤タイプはリアガラス用とし、視認性を妨げない位置に貼るようにしましょう。
ステッカータイプ
車体の掲示位置が樹脂製やアルミ製でマグネットタイプが適さない場合に有効です。
ステッカーなので気軽に着脱が出来ない点、跡が残る可能性などデメリットもあります。
なかには跡が残りにくいノリを採用している商品もありますので、検討してみると良いでしょう。
初心者マークが購入できる場所
初心者マークが購入、入手できる場所をご紹介しましょう。
- ホームセンターやカー用品店
- インターネット販売
- 教習所卒業時にプレゼント
教習所卒業時のプレゼントについては、そういった教習所もあるというだけです。
もらえるものと決めつけないように注意しましょう。
初心者マークについてのQ&A
初心者マークについて寄せられる質問について、いくつかお答えします。
初心者マークをつけていないのがバレる時は?
もし初心者マーク掲示義務期間中に付けなかった場合、警察にバレることはあるのでしょうか。
結論から言えば、バレる機会はあります。
運転が不安定あるいは挙動不審に思われ、免許提示を求められればマークを付けていないことがバレるでしょう。
また検問や事故、違反時に免許提示をすれば同様に判明します。
初心者マークをつけた車への配慮とは?
初心者マークを付けた車に対して、周囲にいる車は配慮し運転することが義務付けられています。
無理な幅寄せや割り込みは禁止されており、違反した場合「初心運転者等保護義務違反」となり、反則金と違反金が課せられます。
初心者マークで車は日焼けする?
マグネットタイプやステッカータイプを長時間、同じ位置に貼っているとその位置がシミのようになる可能性もあります。
貼っている場所だけマスキングされている状態なので、マーク以外の場所と日焼けや塗装面の劣化具合に差が出てしまうためです。
定期的に掲示位置を変える、乗らない時は外すといった工夫をすることで回避できるでしょう。
まとめ
さて今回は初心者マークの表示義務や位置についてご紹介しました。
たかが1年間とはいえ、表示の必要性についてご理解いただけたと思います。
また表示することで恩恵があるということも大事です。
自身だけでなく周囲も安全運転を意識することが出来るシステムです。
堂々と初心者マークを付けてドライブを楽しみましょう。
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