自動車教習所で最初に行われることが多い運転適性検査ですが、何のための検査かご存じでしょうか。
皆さんも疑問を持ちつつ、検査を受けた記憶があるのではないでしょうか。
この記事内でお話するように適性検査は試験ではなく、優劣を測るものでもありません。
自分の性格や運転傾向を把握することで、安全運転に繋げる意図があります。
今回は運転適性検査を行う意味や検査から分かることをご紹介させていただきます。
運転適性検査とは何のための検査?
運転適性検査は適性診断とも呼ばれ、多くは教習所に入所後、早い段階で実施されます。
では詳細についてご説明していきます。
運転適性検査とは?
個人の性格や運転行動・傾向をチェックし、自身の安全運転に生かす為に行います。
その名の通り、運転に対する適性を測る検査で、運転操作に対する個々の速さや正確性、運転傾向、クセ、性格傾向を客観的に知ることができます。
運転適性検査はなぜ必要?
本来、自分の性格や潜在的な傾向、運転適性を知る機会はなかなかありませんが、運転免許取得を目指す上で把握し、教習所での学習・安全運転の指針とすることができます。
運転適性検査の種類と内容
適性検査の種類には概ね2種類あります。
警察庁方式K型
「警察庁方式K型」は主に公安委員会指定の教習所で利用されてきた検査方式です。
検査項目は全7つで、1~6は運転行動を診断するマーク式です。
最後の7は心理分析テストで、検査院が読み上げた問題に対して、「はい」「いいえ」の2択形式となっています。
OD式安全テスト
「OD式安全テスト」は1967年に開発されてから、全国の自動車教習所で広く利用されている検査方式です。
「運動機能」「健康度・成熟度」「性格特性」「運転マナー」の4つの視点から運転適性と安全運転度を検査します。
「はい」「いいえ」の2択形式となっています。
運転適性検査の結果から分かることとは?
運転適性検査の結果から何が分かるのか、また受講者は何を理解し注意するべきなのでしょうか。
警察庁方式K型で分かること
この方式ではA=状況判断力、B=動作の正確性、C=動作の速さ、D=衝動抑止性、E=神経質傾向、F=回帰性、G=感情高揚性、H=攻撃性 、I=非協調性、J=自己顕示性、K=情緒安定性の結果を求め、6つのタイプに分類します。
- 安全運転をする人
- もらい事故の傾向がある人
- 神経質な傾向がある人
- 気分の変わりやすさやムラがある人
- 攻撃的な傾向がある人
- 自己中心的な傾向がある人
これらの総合評価で自身のタイプを判断し、気を付けるべき点や性格を把握することができます。
OD式安全テストで分かること
こちらの方式では「運転機能」「健康度・成熟度」「性格特性」「運転マナー」の4つの観点から検査を行います。
- 安全運転タイプ
- 重大事故傾向タイプ
- もらい事故傾向タイプ
- 事故違反多発傾向タイプ
最終的に、以上4タイプの適性パターンに分類し、運転傾向を割り出します。
運転適性検査の結果が悪いとどうなるの?
運転適性検査は試験ではありません。検査の結果に一喜一憂する必要はまったくありません。
結果が悪くても落胆する必要はありませんが、反省すべき点を見出すことも重要です。
では結果が判明したあと、どのように受け止めるべきなのでしょう。
結果に優劣があるわけではない
結果に優劣があるわけでは決してありません。
結果が悪いからといって、免許取得をあきらめる必要も、取得できなくなることも基本的にはありません。
あくまでも自分の運転傾向を知ることが重要です。
結果に応じて心がけるポイントを知る
検査結果を受け止め、自身の運転傾向に気づきましょう。
自分の性格だからしょうがないと思うだけでは意味がありません。
自動車を運転する以上、他者を危険に巻き込む可能性はゼロではないのです。
自分はどういった事故を起こす傾向にあるのか、しっかり受け止めましょう。
そして教習を進めていく上で、注意点として生かしていくことが大事です。
運転適性検査の結果を運転に活かしていこう!
せっかく受けられる運転適性検査ですので、知らされた結果を運転に活かしましょう。
自分の欠点をあらかじめ知っておくことで、交通事故を防ぐ武器として活用することができるでしょう。
しっかり弱点を克服するという気構えで、安全運転に繋げていって下さい。