国土交通省は2021年3月9日、自動車ナンバープレートの表示に係る新基準を2021年10月1日から適用することを発表しています。
元々2021年4月1日から新基準適用の予定でしたが、新型コロナ感染拡大により10月1日に延期となっていました。
まずナンバープレートの装着に詳細な基準があることをご存じの方が少ないかもしれません。今回の改定に伴い、記事としてご紹介いたします。
ナンバープレートの新基準とは?
そもそもどういった規制の基準なのでしょうか。
ナンバープレートの新基準のご紹介と、元々施行されていた基準についても確認しておきましょう。
2016年4月に施行された基準
2016年4月に施行された基準では、大きく4つの項目に分かれます。
- カバーの装着禁止(透明であっても禁止)
- 水平以外の回転させた取り付け禁止
- 被覆で文字が見えなくなることが禁止、全ての文字が見えなくてはならない
- ナンバープレートの折り曲げ禁止
2021年10月から施工された新基準
新基準ではナンバープレートの取り付け角度について言及し、より厳しい規制となっています。
①前方ナンバープレートについて
・上下向き:上向き10°~下向き10°
・左右向き:左向き10°~正面0°
②後方ナンバープレートについて
・ナンバープレートの上端1.2m以下の場合、上下向き:上向き45°~下向き5°
・ナンバープレートの上端1.2m超の場合、上下向き:上向き25°~下向き15°
・ナンバープレートの上端位置に関わらず、左右向き:正面0°~左向き5°
バイクのナンバープレートについても確認してみましょう。
・上下向き:上向き40°~下向き15°
・左右向き:左右0°
③フレームについて
車両ナンバーに取り付けるフレームは文字を隠すようなものは付けられません。
キャラクターが装飾されているものは、内側にデザインが食い込んでいるものがありますので気を付けましょう。
またバイクについてはフレーム取り付けが禁止されています。
では詳細なサイズについても確認していきましょう。
・上部:上端から幅10mm以下の場合厚さ6mm以下、または上端から幅7mm以下の場合厚さ10mm以下
・左右:幅18.5mm以下で厚さ30mm以下(左右で18.5mmなので片側9.25mm以内)
・下部:下端から13.5mm以下で厚みは30mm以下
上端より余裕があるものの、装飾が多い場合は規制に抵触することが考えられます。
④ボルトキャップについて
・直径28mm以下で厚み9mm以下、脱落の恐れがないもの
ボルトキャップも社外品で装飾されたものの使用には注意が必要です。
新基準の対象になる車
新基準の対象となるのは、2021年10月1日以降に初度登録・検査・使用等の届け出をする車両になります。
ナンバープレートの違反一覧
さて上述したようにナンバーの取り付けには様々な基準が存在します。
若干内容が被る部分がありますが、ナンバープレートに係る違反の数々についてもご紹介します。
カスタムのなかで位置を変えている方は違反の可能性があります。
またプレートに触っていない方も、愛車のナンバープレートをじっくり見る機会にしていただければと思います。
カバー装着禁止
カラーが入っていなければ大丈夫ということではなく、無色透明でも禁止です。
回転禁止
90°回転等させてはいけません。
バイクで車両サイドにプレートを移動後、縦向きにするカスタムを施しているオーナーさんが見受けられます。即復帰しましょう。
被覆禁止
プレートにシール(自賠責以外)を貼ってはいけません。
また装飾フレームはサイズの規定内で、番号や文字に被らないものにしましょう。
またバイクはフレームの使用が禁止されています。
折り返し禁止
プレートを折ってはいけません。
見やすい位置の徹底
見えにくい位置に設置してはいけません。
見えづらいカウル下部や、バイクで行っている方が稀にいるフェンダー裏に装着することも違反の可能性があります。
取り付け角度の徹底
取り付け角度には厳格な基準が設けられています。
上述した新基準を遵守しましょう。
被覆・汚れ・物品の取り付け禁止
汚れて番号が読み取れない状態も禁止です。
ボルトカバーを数値指定
直径や厚さについて指定されています。
数値については上述しておりますので、ご確認ください。
ナンバープレートの新基準を違反した場合
ナンバープレートの隠蔽や改ざんは、悪質な違反(例:あおり運転)や犯罪に利用されます。その為、意図がなかったにせよ厳しい罰則が課されますので気を付けましょう。
罰則
50万円以下の罰金
交通点数
2点
まとめ
車両を中古で購入した場合、ナンバープレートの移設改造が施されていなければ角度が現行基準に合致していなくても問題ありません。
そういった車両は当時の基準に合致していれば良い為です。
しかしカウルが社外品になっていれば違反の可能性がありますので、角度などのチェックを怠らないようにしましょう。
お気に入りのフレームを取り付けたい場合も、基準施行前に販売されていたものについては注意が必要です。
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