タイヤやホイールを変えようと思ってタイヤショップに行って、その種類の多さに圧倒されてどれを選べばいいのか分からなくなった経験はありませんか?
タイヤには外径の大きさはもちろん、タイヤ幅、リム幅などの様々なパラメータがあります。タイヤに適したホイールを選ばないとうまく装着できません。
タイヤやホイールを変えて愛車を一段階カッコよく、性能をよくしたい方は、ぜひタイヤとホイールの関係について覚えておきましょう。
これだけは覚えておきたいタイヤとホイールの基礎知識
タイヤやホイールを変えたい方が覚えておきたい知識として「タイヤ幅」「リム幅」とその関係性を紹介していきます。
タイヤ幅とは
タイヤ幅とは「タイヤ側面の文字や模様、リムガードを除いた」タイヤの幅です。断面幅と呼ばれることもあります。
タイヤ側面にはメーカーの刻印やタイヤサイズを表す文字が表示されています。タイヤによっては、ホイールのリムを傷から守るためにリムガードと呼ばれる膨らみもあるでしょう。
それら刻印やリムガードを無視したタイヤの幅「タイヤ幅」は、タイヤとホイールを変える際に欠かせない数値です。
タイヤ幅はタイヤ側面の刻印で確認できます。「145R/80R13」とあればタイヤ幅は最初の3桁の数字を見て「145mm」と分かります。
リム幅とは
リム幅とは「フランジ部分は含まない」ホイールの幅です。タイヤがはまる部分の幅とも言えますね。ホイールの全幅でないことに注意してください。
フランジはホイールの外周の縁についている耳のことで、タイヤとホイールが接する部分です。このフランジは形状によって「J」「JJ」などの種類がありますが、あまり気にする必要はありません。タイヤ幅とリム幅が適切なタイヤとホイールの組み合わせならどのフランジ形状でも装着可能です。
リム幅はホイールの裏側に刻印があったりステッカーが貼ってあったりと、製品やメーカーによって表示方法に違いがあります。「17 × 6 1/2 J 4 100 41」などと数字が並んでいますが、リム幅を表す数字は「6 1/2」です。この表記があったら6.5インチ(約165mm)です。
タイヤ幅とリム幅の関係性
タイヤにはタイヤメーカーによって「標準リム幅」と「適用リム幅」が決められています。標準リム幅は最適なリム幅、適用リム幅は許容できるリム幅のことです。
標準リム幅から1インチ程度の幅をもたせて適用リム幅が設定されることが多いですが、念のためにタイヤのスペック表を見て確認するのが良いでしょう。カタログに「標準リム幅:6 1/2」「適用リム幅:5 1/2 ~ 7 1/2」などと記載があると思います。
この決められた2つのリム幅を無視するとタイヤがはまらないどころか事故を引き起こす可能性もあるので注意してください。
不適なタイヤ(引っ張りタイヤ)のデメリット
適用リム幅よりも細いタイヤをホイールに履かせる「引っ張りタイヤ」は、フェンダーとの干渉が少なくなる・車高を落としやすいといったメリットがあります。よりスポーティな見た目になるので引っ張りタイヤを実践している方も少なくありません。
ただ、細いタイヤを無理やり履いているのでデメリットもあります。引っ張りタイヤは普通のタイヤと比較して路面とホイールの距離が近いので、少しの段差でリムを傷つけ変形させる恐れがあります。引っ張りタイヤを履きたい方は擦り対策として、空気圧を高め(一般的には3.0キロ程度)にしましょう。タイヤが張って若干リムの位置が上がるので擦る可能性を下げられます。
タイヤにホイールを組み込む際の注意点
タイヤにホイールを組み込む際に注意したいことはタイヤ幅とリム幅だけではありません。車に装着してどこかに干渉しないか、ボルトは正しく締め付けられるかなどを確認する必要があります。
例えば上記で紹介した「17 × 6 1/2 J 4 100 41」というホイールだったら「リム径 × リム幅 フランジ形状 ボルト穴数 P.C.D インセット」を示しています。
- リム径:ホイールの直径(縦の長さ)
- リム幅:フランジ部分は含まないホイールの幅
- フランジ形状:フランジの形
- ボルト穴数:自動車に装着する際のボルトの数
- P.C.D:ボルト穴の中心を結んでできる円の直径
- インセット:ホイールの中心線から取り付け面までの距離
タイヤにホイールを組み込む際は、これらの数字も考慮していきます。ボルト穴数やP.C.Dが違うとホイールが車に取り付けられないのは想像しやすいかと思います。インセットが不適なものだとタイヤがサスペンションと干渉したりします。
タイヤをホイールに組み込む際は、単純に両者をくっつけられるかだけではなく、自動車に装着可能かどうかも考慮しなければいけません。
タイヤとホイールのローテーション時期の目安は?
タイヤは装着場所によって摩耗速度が変わるため、定期的にローテーションすることで長持ちさせられます。一般的には5,000km ~ 10,000kmの走行でタイヤの場所を入れ替えることが推奨されています。駆動方式(2WD、4WD)やタイヤの方向性パターン(回転方向の指示)の有無で、どのタイヤをどこに移動させるかが決まります。
お店でタイヤとホイールを交換してもらうときに、自分が選んだタイヤのローテーションの方法も確認しておきましょう。
適したタイヤとホイールで愛車をグレードアップ!
タイヤとホイールを変えると、走りの性能だけでなく印象をもガラッと変えられます。
愛車に適したタイヤとホイールの中から自分の気に入ったものを選び、より一層ドライブを楽しく充実したものにしましょう!
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