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【カーライフ】知っておきたいタイヤのこと、「タイヤの交換時期と長持ちさせる工夫」

©オフィスタマ(株)

前回、タイヤを新しく買い替えたエピソードを書きましたが、今回は改めて、タイヤの交換時期と長持ちさせる工夫について紹介します。

そろそろタイヤ交換をしたほうがいい?
それはいったい、何時なのだろう

タイヤは少しずつ減っていき、少しずつ劣化していくものなので、比較的コンディションの良い日に車を走らせている場面では、タイヤのパフォーマンスが落ちていることにはなかなか気が付きにくいものです。
タイヤの残り溝が十分にあり、傷がなく、走行距離も短ければ、ガソリンスタンドやディーラーなどで「そろそろ交換したほうがよいですよ」と言われても、日々のドライブでは何ら問題なく走ることができてしまうため「まだ大丈夫」と安易に自己判断しがちです。それにタイヤは安くない買い物なので、本来、安全と引き換えにはできないのですが、目先の痛い出費は先延ばししたくなるのが心情……。
タイヤの性能がもっとも試されるのは、雨の日やいざというとき。雨の日に適切なグリップ力を発揮してくれるのか、また、いざ緊急回避するための急ブーレキが必要になったときに、タイヤは路面をグッと掴んで、正しく車を停めることができるかどうか。
そこでタイヤの使用状態がどのような状態になったときに、タイヤ交換を本当に考えたほうがよいのか、無駄なく、正しく早めのタイヤ交換ができるように目安となるポイントを紹介します。

タイヤの溝は何ミリあればOK?
目安は4mm、注意深く観察しよう

タイヤの残り溝が4mmを切ると本来のタイヤのポテンシャルは十分に発揮できないため、交換を検討したほうが良い時期といわれています。車検ではタイヤの残り溝は1.6mm以上が合格ラインですが、タイヤの残り溝が4mmを切ると、とくに雨の日は、以前よりも制動距離が伸びていることに気が付きやすくなってきます。またタイヤの溝が4mmを境に減っていけばいくほど、雨の高速道路では、ハイドロプレーニング現象(路面とタイヤの間に水が入り込み、タイヤが浮く状態)が起こりやすくなるのでより注意が必要です。
タイヤの溝が1.6mm以下になると、車検が通らないだけでなく道路交通法違反となることもあります。1.6mmまでOKではなく安全に車を走らせるためには、早めのタイヤ交換が大切です。
ではどれくらい走行したら、タイヤの残り溝が1.6㎜に到達するのか。新品のタイヤの溝は約8mmで、新品タイヤのゴムは走行距離約5000kmで1mm減るといわれています。
(新品タイヤの溝8mm―1.6㎜)×5000㎞=32000km

単純に計算すると、走行距離約32000㎞で、タイヤの溝は1.6㎜になります。これは目安として覚えておきましょう。

タイヤに消費期限はある?
タイヤの製造年をチェック

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正式な消費期限は定められていませんが、製造後10年、タイヤを使用してから4~5年が、タイヤ交換を考える目安。残り溝も4mm以上あり、見た目的に問題がなくても、タイヤはゴム製品なので時間の経過とともに劣化します。またタイヤの使用状況によってもタイヤのライフは変わります。製造後10年、使用後4~5年が過ぎたタイヤはゴムが硬化して本来のポテンシャルが発揮できない場合があるので、専門店でタイヤの継続使用が可能かどうかチェックしてもらいましょう。
タイヤの製造年を知る手がかかりは、タイヤの側面に記された4ケタの数字です。写真を例に紹介すると「0615」の数字。最初の2ケタの数字06は週を表し、次の2ケタの数字は年を意味します。つまり、写真のタイヤの製造年週は2015年6週です。さっそく自分のタイヤの製造年週をチェックしてみましょう。

長く、安全に使うための工夫
タイヤローテーション

タイヤの健康状態は安全な車生活を送るためにも欠かせません。そこで長く安全に使うためにタイヤの健康管理をする方法をお伝えします。まず大切なことはタイヤの空気圧の管理です。適正の空気圧よりも減った状態で走行しているとタイヤは摩耗しやすくなります。常に適正の空気圧が入っているかチェックして、長く安全に使いましょう。またタイヤのゴムは紫外線に当たると劣化の進行が進みやすくなるので、なるべく紫外線が当たらないよう工夫することも長く使うコツ。屋外駐車場に停めている方は車にボディカバーをつけるなどして、タイヤに直射日光が当たらないよう工夫を加えることも大切です。
4本のタイヤは均等に溝が減っていくわけではありません。運転の仕方や車の特性によって、また車のアライメントがずれている、空気圧が適正に入っていないなど普段のメンテンアスの状態によっても、偏った摩耗が起こります。そこで行いたいのがタイヤローテーションです。タイヤローテーションは、できるだけ4本のタイヤを均一に減らすために行います。
目安は走行距離約5000㎞。自分でローテーションを行うことも可能ですが、タイヤの状態チェックも兼ねて、プロのいるお店でやってもらったほうが安心。消耗品の中でも出費が大きいタイヤ。タイヤの健康管理を積極的に行って、長く安全に使いたいものです。


text by カーライフアドバイザー&ヨガ講師 鈴木珠美/beecar編集部