今回は新車検討中、商談を進める上でのNGな行為をまとめていきます。
お店に行くとどうしても買う側=お客様としての立場を意識していまいますが、車というのはある意味では特殊な買い物です。
なぜそうなのか?事例を交えつつ述べていきますので、自身の商談に生かしていきましょう!またこの記事では、元々ディーラーとの関係性がしっかり出来ていてお互いを理解している場合を想定していません。
そういった方はNGについても熟知した上で踏み入った商談ができるはずです。
あくまでディーラーとの関係はできていない、初見のお客さんという前提にさせていただきます。
新車購入の値引き交渉のNG事例
交渉において、自身の要求やお願いをすることは決してダメなことではありません。
しかし一歩間違えるとNG行為として、捉えられることがあります。
多額な値引きを早々に要求する
基本的に段階を踏まないで多額の値引きを早々に要求することはNGです。
車が非常に高額な商品であることは売り手側にとっても同様です。
営業マンにとって納車まで(勿論、その後の長いお付き合いもですが。)きちんとたどり着くことは大きなミッションですので、関係もできていないのに最初から金額で無茶を言ってくる人に引いてしまうのです。
無理な納期を要求する
また納車時期についても自分の理想を早い段階で突き付けてくる人も用心されてしまいます。生産にかかる期間はどれくらいかかるのか?海外工場からの輸送車種ではないか?メーカーに在庫は?販売会社に在庫は?と調べなければならないことが多数あります。
オーダー生産となれば車種ごとに納期は大きくかわります。予定は多かれ少なかれ変わってしまう恐れがあるので、納期を急ぐ人は若干の予定の変更でキャンセルなど気軽に言ってくるのではないかと心理的に用心されるのです。
NGな交渉をしないために気を付けること
先にも述べた様に車は買い手にも売り手にも高額な商品であるということです。
自分自身の立ち振る舞いにも注意が必要です。
お客様意識を持ちすぎない
お客様意識の強い人はすぐに用心されてしまいます。棚に売っている商品とちがうという認識が必要です。はっきり言ってしまうと、売り手もお客を選ぶ権利があるということです。
ディーラーには安い価格で売らなくてもいいという選択肢が常にあります。
自動車は何年も販売店と付き合いが続く
車は売って終わりではなく、何年も車両を通じてお付き合いが続きます。
売買というイベントは一時的なもので、その後の付き合いが出来そうだとお互いが納得する為の儀式でもあるのです。
自分の都合や我儘、一方的なクレームを言ってきそうだと思えば売り手は買ってもらわなくて良いと判断します。
無論、面と向かって言うことはめったにありませんが、「値引きはこれで目いっぱいです。申し訳ありません。」と商談が終わってしまうこともありえます。
一方的な主張を早い段階からしていないか?自制しつつ話し合いを始めるようにしましょう。お店やあなた(営業マン)と長く付き合いたいと思っていますよ、という姿勢を見せられる方は商談上手といえるでしょう。
新車購入でNGな交渉をしてしまった時の対策は?
とはいえ気持ちがはやって、自身の要求や希望を話しすぎてしまうことはあるでしょう。
そのような話し方をしてしまったと気づいた時はどうすれば良いでしょうか?
相手の希望や話しを聞く余裕をもつべき
まずは落ち着いて相手に話す順番を与えましょう。
聞きたいことはキチンと聞きつつ、売り手の要求や希望、見通しに寄り添う姿勢も必要です。
価格=値引きが譲れないのならば、それ以外で譲ることはできないか?そういった姿勢をしっかり見せましょう。
ディーラーは話を聞いてもらえると理解できれば、商談にも身が入るでしょう。
新車購入の値引き額の相場は?
車種や価格帯、デビュー後の年数によって値引きの相場は大きく変わってきます。あくまで一例としていただければ幸いです。
車両価格からの値引き相場
車両価格でいえば、概ね1割を念頭に入れておきましょう。
そこにオプション品からの値引きも加わる可能性があります。台数が多く出る車種ほど値引きは安定して行われる傾向にあります。
お買い得車の値段をチェック!
オプション品をどれくらい搭載して、値引き額がいくらなのかは、チラシ等お買い得車の値引き額を参考にすると良いでしょう。
新車購入で値引きしてもらうためのコツ
いきなり値引きをしてくれと言っても相手を困らせてしまいます。いくら値引けば買ってくれるのか検討もつかないからです。
買うかわからないけど値引きはマックスいくらか教えて欲しいという組み立てほど、無意味な会話はありません。
相見積もりの有効性
相見積もりを取り、悩んでいるという姿勢を見せることは有効です。
しかしやりすぎは禁物です。遅い商談や捉えどころの無い姿勢は、営業マンにとって優先度の低い商談となります。
見積りで悩んでいるが、出来れば君のメーカーの車種が欲しい、という姿勢を見せましょう。そして値段で頑張ってくれれば、譲れるところは譲るし早めに決めるよ、というスタンスが理想です。
営業マンをやる気にさせる
相見積もりの項にも通じますが、営業マンは頑張れば買ってもらえると思えば商談に前のめりになります。
そして商談での協力的な姿勢は今後の良好なお付き合いを想像させるでしょう。
相見積もりや対抗馬の存在を意識させつつも、営業マンにチャンスを感じさせる会話を意識させることがコツです。
営業マンは敵ではないという認識を持たないこと、心理的な余裕を持つことが大事です。
下取りのメリットとデメリット
下取りにするか買取りにするか。どちらにもメリットとデメリットが存在します。
まずは下取りのメリットとデメリットについて確認しましょう。
下取りのメリット
下取りのメリットとしては商談の材料として査定額をつかえることです。
査定がつかない程度の車両でも数万円は見繕ってもらえるかもしれません。
応相談ですが、新車納車まで下取り車に乗っていることも可能かもしれませんので、不自由がなくなります。
商談の詰めで値引きは頭打ちでも、査定額で最後の一声がきくかもしれません。
また猥雑の書類の処理を、新車の手続きと一本化できます。
一店舗、一人の営業マン相手にハンコと書類をまとめられるというのは非常に楽です。
下取りのデメリット
デメリットとしては商談に組み込まれる故に、低めの金額を提示され、利益を確保する手段にされる可能性があります。
最後の査定アップの一声、忘れないようにしましょう。
買取りのメリットとデメリット
車の買換えの際、買取り店に自動車を持ち込む人はあまり多くありません。営業マンであった筆者の感覚では10人に1人もいませんでした。
年間で1人もいなかった年もあるくらいです。それは手間やメリットを理解していないか、デメリットの大きさを理解しているかと考えられます。
是非メリットとデメリットの知識を蓄えておきましょう。
買取りのメリット
買取り専門店は車両の仕入れが全てですので、下取り査定に比べ額が高めにつく可能性があります。
買取りのデメリット
デメリットとして商品価値のない車両には0円査定の可能性もあります。
また新車購入店舗での書類手続きとは別に、買取り店での書類手続きが必要です。
即引き取りが基本なので、新車納車まで買取り車両に乗り続けることは難しいでしょう。
以上のことから年式や程度がある程度良ければ、買取り店に持ち込むという選択肢が生まれるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。自身の商談への姿勢を再度シミュレーションしてみましょう。
強気一辺倒で攻めようと思っていませんか?
上手く丸め込まれることを恐れ、攻めの一辺倒になっていませんか?
実際には営業マンは丸め込むことを想定していません。キチンと納得して購入してもらわなければ、トラブルやキャンセルの恐れがある為です。
落ち着いて、段階を踏んで話をしていく。そういった気持ちでテーブルについてみてはいかがでしょうか。
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