運転中に何か違和感を覚えタイヤを見てみたら釘が刺さっていた、という経験がある方もいるかもしれません。日本の道路状況は諸外国と比較して優れており、釘を含む異物が落ちていることは少ないですが、それでも異物ゼロではありません。慣れない事態にどうしたらいいのか分からず、刺さった釘を引き抜き走行不能に陥ることもあるでしょう。
そこで今回は、タイヤに釘が刺さったらどうしたらいいのか解説していきます。落ち着いて対処をして、危険や不便を最小限にしましょう。
タイヤで釘を踏んでしまったときの応急処置方法は?
タイヤで釘を踏んでも、刺さった釘が栓の役割をするのですぐに空気が抜けるわけではありません。とはいえ時間経過とともに少しずつ空気が抜けていきます。釘が刺さっていることを見つけたら応急処置をしましょう。
空気が抜けておらず自走可能なとき
釘がぴったりと穴を塞いで空気がほとんど抜けない場合もあります。そんなときは運転した感覚も普段とあまり変わりないことも多いです。
自走可能なのでついついそのまま走りがちですが、走行中に突然空気が抜け出してパンクする恐れがあります。スピードを抑え異物を踏まないよう慎重に走り、最寄りの修理工場やカーショップ、ディーラーなどに行って修理してもらいましょう。
空気が抜けて自走ができないとき
釘を踏んで時間が経ったときや刺さってできた穴が比較的大きいときは、タイヤの空気が抜けて自走できなくなります。
それ以上の走行はやめて、JAFや保険会社に連絡して走行可能な状態にしてもらいましょう。スペアタイヤに交換してもらえたり、応急的な処置をして一時的に走れるようにしてもらえたり、対処をしてくれます。
応急処置してもらった後はどちらにせよ、整備工場などに持ち込んでしっかりとした修理をしてもらうことをおすすめします。
自分で修理できる?釘の抜き方と手順
実は、タイヤに釘が刺さったときは自分でも修理可能です。専用の修理キットもインターネットやカー用品店で販売されています。
しかし、どんな刺さり方でも修理できるわけではありません。釘が刺さった場所が地面との接地面のときは修理可能な場合があります。一方、釘がタイヤの横など地面との接地面以外に刺さっていたり穴が大きい場合は修理できずタイヤ交換が必要です。
ご自身で修理できるか判断が難しいときは、素直に整備工場などに持ち込んでプロに対処してもらってください。
ここでは修理可能なときの、DIYでの釘の抜き方と手順を紹介していきます。
- 1.パンク修理キットを用意する
- 2.釘の刺さったタイヤを外す
- 3.釘をペンチやプライヤーでまっすぐに引き抜く
- 4.パンク修理キットを使って穴を塞ぐ
- 5.水をかけてエアー漏れがないか確かめる
まずは市販のパンク修理キットを用意してください。車載されているキットを使ってもいいのですが、それはあくまで応急処置なので後日タイヤ交換が必須です。プラグを差し込んで穴を埋める方式のパンク修理キットなら応急ではなく恒久対策なので、後から本格的な修理をする手間もありません。
次に、釘の刺さったタイヤを外します。安全のために、タイヤをつけたままではなく外して作業してください。
そして釘を引き抜く工程です。これ以上穴を広げないようにまっすぐに引き抜きます。内部で釘が曲がったりして引き抜けない場合は、DIYでの修理が難しいのでプロにお任せした方が無難です。
釘を抜いたら用意したパンク修理キットを使います。説明書の通りに穴を塞ぎましょう。
修理が終わったら、空気が漏れていないか確認です。軽く水をかけると、空気が漏れている場合は泡が出るので分かりやすいです。
業者の選び方と料金
DIYでパンク修理をするのが不安な方は、業者に頼りましょう。プロなので綺麗に確実に直してくれます。
整備工場、カーショップ、タイヤ用品店、ディーラーが主な修理業者です。ガソリンスタンドも場所によっては修理してくれるかもしれません。どこもそれほど値段は変わらず、1箇所で2,000円程度です。所要時間も20分程度とすぐに終わります。
ただ、釘の刺さった場所や穴の大きさによっては修理不可能でタイヤ交換が必要になるケースもあります。その場合は選ぶタイヤ代と交換費用が合計で数万円かかるので注意してください。
人気のカーショップや忙しいディーラーはすぐに対処してくれるか分かりません。複数の業者に電話をしてみて、値段やすぐに作業してくれるのかを聞き、一番条件がいいところに依頼するのがオススメです。
釘の刺さったタイヤは危険!早めに対処しよう
ぴったりと釘が穴を塞いでいる場合は空気が抜けないので、抜かなくても問題ないのではないかなとも思ってしまいます。
しかし、走行中に穴が広がり空気が抜けて走行不能に陥る可能性が大いにあります。タイヤに釘が刺さっているのを見つけたら適切な対処をして、安心安全なドライブを実現してください。