車のインパネとダッシュボードの違いとは?場所や役割、進化について解説

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車には似たような部分を指すインパネとダッシュボードという言葉があります。
違うものを指す言葉なのですが、両者の違いがよく分からないという方もいるかもしれません。

結論からいうと、インパネは運転席前のメーター類がある部分で、ダッシュボードは運転席と助手席の前面全てをさします。
両者の役割や進化の歴史を知るとよりはっきりとイメージしやすくなるでしょう。

今回はインパネとダッシュボードの違いから役割、進化について解説します。

知っているようで知らない両者の違い。ぜひ覚えていってください。

目次

車のインパネとダッシュボードの違いとは?


車のインパネとダッシュボードの違いを解説します。

インパネとは?

インパネとはアメリカ英語であるインストルメントパネル(instrument panel)の略で、日本語でいうと計器盤のことです。
つまり、スピードメーター、タコメーター、燃料計などの計器が乗っているパネルだけをインパネと呼びます。

ダッシュボードとは?

ダッシュボードはフロントウィンドウ下の前席正面にある内装部品全般のことをいいます。
エアコンの噴出口やスピーカーの開口部が取り付けられている車もあります。

ダッシュボードは正面の内装部品全般で、それにインパネが取り付けられているというイメージです。
ただ、現実には車関係者でも両方を特に分けずに話している方もいます。

車のインパネとダッシュボードの役割の違い


インパネとダッシュボードの主な役割について解説します。

インパネの役割

インパネの役割は計器類を表示することです。
ただメーターが乗っているだけといえばその通りですが、運転していれば必ず見る部分であるため、各車種で個性が如実に出る部分でもあります。

すっきりとしたデザインの車もあれば、ごちゃごちゃとして遊び心満載な車もあります。
木目のシートが貼られたり金属でコーティングされたものもあります。
近頃はタコメーターのない車も増えてきてシンプルなものがトレンドです。

インパネはこのように運転手にスピードや残燃料など大切な情報を伝える他、デザイン面でも非常に重要な意味を持っているパーツなのです。

ダッシュボードの役割

ダッシュボードはインパネ類を乗せる他、運転手を衝撃から守る役割を持っています。

ダッシュボードは運転席とエンジンルームを隔てる壁です。
この壁がなければエンジンの熱や汚れが車内に流れ込んでしまうでしょう。

さらに、ダッシュボードは緩衝材やエアバッグが仕込まれていて衝突時の衝撃から乗客を守ってくれます。

このように、ダッシュボードはただの樹脂の板ではなく乗客を守るという大切な役割を持っているのです。

車のインパネとダッシュボードの進化


続いて、インパネとダッシュボードがどんな進化の歴史を辿ったのかを紹介します。

インパネの進化

インパネは計器類を表示するだけの盤ですが、デザイン的にも重要なため、各メーカーが工夫を凝らしたものを発明しています。

もともとは運転席の前に設置されていてアナログなスピードメーターやタコメーターがついているだけが標準的でした。
しかし、だんだんと水温計や警告灯など表示するべきものも増えてきて、より情報量が増えていきます。

その増えたメーター類を配置も各メーカー凝ったものを出していました。
運転席より助手席からの方がメーターが見やすいなんて思い切った車が昔のアメリカで出たことも。

そして、かつてのイギリスのメーカーBMCが販売するMiniが右ハンドル車と左ハンドル車の作り分けを楽にするためにセンターにインパネを設置されました。
日本でも徐々に流行っていき、1997年に発売されたプリウスにセンターレイアウトが採用されたのをきっかけにさらに幅広く知られるようになりました。

ただ、インパネのセンターレイアウトは製造上のメリットは大きかったですが、運転手にとってはデメリットもありました。
特に、メーターを見るときに正面ではなく少しズレたところを見なくてはいけないという点は大きな欠点でした。

そのため、各メーカーがセンターレイアウトの車を出しましたが、今ではより利便性の高い運転席前面に戻っている車も少なくありません。
しかし、プリウスやいくつかの外国車などセンターレイアウトを維持している車もまだまだあります。

運転する上で情報はスピードメーターと燃料計くらいで事足りるという方も少なくないのが事実。
そのため、運転席前に最小限の情報をディスプレイで表示して、他のメーターはセンターに寄せるという中間の案を採用している車もあります。

また、最新はメーターパネルすらなく、運転席と助手席の真ん中にタブレットのような大型モニターを備えるだけの車もあります。
テスラ社の車が代表的で、速度やギアなどの車両の状態からナビ、エアコン操作、ライトのオンオフなど多くのことが指先一つで完結します。
今後は音声で操作ができるようになるなど、もっともっと進化していくかもしれません。

ダッシュボードの進化

ダッシュボードは車がまだ馬車の時代、馬を操る人に馬が蹴り上げた小石や泥が当たらないように板を取り付けたのが始まりです。
時代が進み動力が馬からエンジンに変わったとき、この板に計器類を取り付けたのがダッシュボードの始まりだといわれています。

その後、ダッシュボードに緩衝材が埋め込まれ安全性が高まりました。今ではエアバッグの取り付けが法律で定められています。
このように、ダッシュボードはもともと運転手を守るという役割を持っており、それがさらに進化してデザイン性が増して今に至っています。

緩衝材だけではなく、スピーカーやエアコンの吹き出し口、カーナビが取り付けられたりとどんどん便利に進化しています。
ダッシュボード表面についているシワである「シボ」をつけることで光の反射をグンと抑えられているのも進化のひとつといえるでしょう。

まとめ


車のインパネとダッシュボードの違いや場所や役割、進化について解説しました。

インパネは計器類がついている部分で、ダッシュボードはフロントウィンドウ下にある樹脂部分のことを呼びます。

インパネもダッシュボードもただの板といえばその通りなのですが、昔に比べて機能面デザイン面共に随分と進化してきました。
インパネは計器類が増えたりセンターレイアウトになったり、ダッシュボードはエアバッグが装備されたりシボがつけられたりしました。

インパネとダッシュボードはどんどん進化しています。車の印象をガラッと変える部分なだけあって、これからの進化を楽しみにしましょう!

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