自転車での飲酒運転も運転免許停止になるって本当?罰則について詳しく解説

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みなさまは、自動車だけでなく自転車でも、飲酒運転が法律で禁じられていることをご存じでしょうか。自転車の飲酒運転も、自動車の場合と同様に摘発され、重い罰則があります。

飲酒した人に自転車を貸した人、自転車に乗るおそれがある人に酒類を提供した人も処罰の対象です。

本記事では、自転車での飲酒運転に関する法律や罰則を解説します。法律や罰則の知識を頭に入れ、くれぐれも自転車の飲酒運転をしないように心掛けてください。

目次

自転車での飲酒運転も運転免許停止になるって本当?


自動車の飲酒運転で逮捕されると懲役刑や罰金刑、運転免許証の取り消しまたは停止といった処分がなされる可能性があります。

アルコールには、脳の神経活動を低下させる作用があり、運動機能、理性、判断力、動体視力、集中力などの低下を引き起こします。自動車の飲酒運転が禁止されているのは、アルコールにより事故の可能性が高まるためです。

運転免許証がなくても自転車の運転は可能なので、自転車の飲酒運転と運転免許の停止が一見無関係に思えるかもしれません。

しかし、自転車の飲酒運転でも、道路の交通に著しい危険を及ぼしかねない場合、免許の取り消しまたは停止の処分を受ける可能性があります。実際に事故を起こした場合は、なおさら免許の取り消しまたは停止の処分を受ける可能性が高いでしょう。

道路交通法では、飲酒運転を「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」の2種類に大別しています。酒酔い運転は、アルコールにより適切な運転が不可能である状態を指し、酒気帯び運転は、法律で定められた基準値以上のアルコールが検出された状態を指します。警察庁の資料によると、自転車の酒酔い運転は、2022年には116件、2021年には103件が検挙されました。

自転車を蛇行運転している人が、巡回中の警察官により呼気検査をされた際に、基準値の6倍以上のアルコールが検出され現行犯逮捕された例もあります。飲酒した状況を話さなかったこと、他人に被害をおよぼす可能性があったことが逮捕の決め手となったようです。
参考:Yahoo!ニュース

自転車での飲酒運転について


自転車での飲酒運転に関する法律を解説します。

自転車の飲酒運転は法律で禁じられている

道路交通法第65条第1項で「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と規定されています。

「車両等」には自転車も含まれます。自動車だけでなく、自転車でも飲酒運転をしてはいけません。
自動車運転免許の有無にかかわらず、すべての人が罰則の対象です。

自転車は「軽車両」であることを理解する

道路交通法で規定されている「車両等」には、自転車を代表とする「軽車両」も含まれます。したがって、自転車の飲酒運転も、自動車の場合と同様に取り締まりの対象です。

飲酒した際に、自転車を押して歩けば問題ありません。

自転車で飲酒運転した場合の罰則


自転車の飲酒運転の中でも「酒気帯び運転」の場合と「酒酔い運転」の場合で罰則が異なります。
また、飲酒した人に自転車を貸した場合や、自転車に乗るおそれがある人に酒を提供した場合にも、罰せられるかもしれません。それぞれのケースの罰則を解説します。

酒気帯び運転の場合

「酒気帯び運転」は、運転者の呼気1L中のアルコール濃度が0.15mg以上検出される状態を指します。
酒気帯び運転の基準値は、ビール中びん1本程度相当です。

自転車で酒気帯び運転をすることは道路交通法で禁じられていますが、罰則はありません。道路交通法第117条2の2の3で、軽車両は除くと明記されています。

また、自転車の飲酒運転で人身事故を起こした場合、酒気帯び運転か酒酔い運転かに関わらず、過失割合が大きくなる可能性が高いです。

罰則はなくとも、酒気帯び運転が警察に見つかった場合、厳重に指導・注意されます。
酒気帯び運転は違法であり、なにより危険なので、少しでもお酒を飲んだら自転車の運転を控えましょう。

酒酔い運転の場合

「酒酔い運転」は、ろれつが回らない、まっすぐ歩けないといった、客観的に見て酒に酔っている状態を指します。
呼気1L中のアルコール濃度が0.15mg未満であっても、客観的に見て酒に酔っていれば、「酒酔い運転」にみなされるかもしれません。

自転車で酒酔い運転をすると、道路交通法第117条2の1が適用され、罰則が科せられます。自転車の酒酔い運転の罰則は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金、違反点数35点です。

酒に酔った状態で自転車を運転することは非常に危険なので、絶対にしてはいけません。

自転車を貸したり、酒を提供した側の罰則

道路交通法第65条第2項で、飲酒した人に自転車を貸すことは禁止されています。
自転車の酒酔い運転の場合、運転した人と同様に、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。酒気帯び運転の場合、罰則はありません。

また、道路交通法第65条第3項で、自転車に乗るおそれがある人に酒類を提供することも禁止されています。自転車の酒酔い運転の場合、運転した人と同様に、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。酒気帯び運転の場合、罰則はありません。

飲酒した人に自転車を貸した人、自転車に乗るおそれがある人に酒類を提供した人も、飲酒運転した人と同等の罰を受ける可能性があることを覚えておきましょう。

まとめ


自転車での飲酒運転に関する法律や罰則を解説しました。

自転車を含む「軽車両」でも、自動車と同様に飲酒運転が禁止されています。

自転車の酒酔い運転は、自動車の酒酔い運転と同等の罰が科せられます。自転車の酒気帯び運転に罰則はありませんが、違法であることに変わりありません。

飲酒運転した人と同等の罰を受けることもあるため、飲酒した人に自転車を貸すこと、自転車に乗るおそれがある人に酒類を提供することはやめてください。

アルコールの分解速度には個人差があり、飲んだ量や体質によっては、分解に半日以上かかることもあります。少しでも体の中にアルコールが残っていると感じたら、自転車を運転するのは控えましょう。

本記事の内容を覚えておき、自動車だけでなく自転車でも飲酒運転をしないよう心掛け、日々の安全運転に努めましょう。

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