新車不足により、納車が遅くなっているというニュースを耳にしたことがあるでしょうか。
半導体不足といった情報も、耳に入っているかもしれません。
車の購入を検討している方にとっては痛いニュースとなっているでしょう。
また喫緊で車が必要な方、会社にとっては死活問題かもしれません。
今回は新車不足が続いている理由や与える影響、すぐ納車してほしい人向けの解決方法についてご紹介します。
ケースによっては従来通りの納車期間で自動車を入手することも可能ですので、是非ご一読ください。
新車不足が続いているのはなぜ?
この新車不足が起きている理由は何なのでしょうか。
昨今の状況についていえば、新車生産量が需要に追い付けないという点です。
その主たる原因と、この状況がいつまで続くのか考えていきましょう。
半導体不足が主な原因
まず半導体不足が主たる原因となっています。
これは自動車業界だけにとどまらず、あらゆる業界に波及している問題です。
部品や商品が入手できないため、作業や納期が滞っている業界が多くあります。
自動車にも多くの半導体が使用されますが、半導体基盤が1つあれば良いというわけではなく、実に多種多様な部品区分に半導体が利用されます。
どれかパーツが欠ければ、自動車は生産できないということです。
なぜ半導体不足なのか?
この半導体不足の背景には大きく分けて、2つの原因が考えられます。
まず新型コロナウィルス流行によるもの、そしてロシアのウクライナ侵攻です。
コロナ禍が始まった2020年より、特に中国を中心として原材料・生産工場・流通の停止や混乱半導体不足は顕著になりました。
さらにロシアのウクライナ侵攻で、半導体の一大産地であったウクライナからの流通を困難にさせています。
つまり世界的情勢の混乱が半導体不足の原因であるため、短期での回復が見込めない状況に陥っているのです。
半導体不足はいつまで続く?
半導体不足がいつまで続くか、その予想は非常に困難になっています。
当初のコロナ禍のみであれば、経済活動の活性化により改善が見込めたかもしれません。
実際にはウクライナ情勢も絡み、とても複雑な様相を呈しています。
とはいえ半導体不足は徐々に回復してきているという見方も多く、実際アメリカでは販売台数も上昇傾向にあります。
アメリカGMの22年7-9月決算では売上は過去最高であり、販売台数、在庫販売数においても上昇しています。
とはいえ半導体供給がある程度安定するには、24年~25年頃までかかるとされています。
新車不足が与える影響とは?
新車が不足することで、どのような影響が考えられるでしょうか。
自動車を購入する時、実に困った影響が出てきます。
納期の遅延
まず納期の遅延、長期化が考えられます。
これはニュースでもたびたび取り上げられる問題です。
購入検討中の方には、喫緊の課題といえるでしょう。
通常、ミニバン・コンパクト・ミニバン等のファミリーカーと言われる販売台数が多い車種で、在庫がある場合の納期は3週間~1か月前後が多いといえます。
在庫が無く、オーダーになっても1か月~2か月程度といった具合です。
もう少し高価格帯や少数生産、人気で品薄傾向の車種では、通常オーダーで2か月~6か月、余程の人気車種やプレミアムカーなら6か月~数年待ちということになります。
さて半導体不足でどうなったかというと、ファミリーカーは在庫無しで早くとも3~4か月、6カ月~1年前後かかる車種も増えています。
量販車以外では、2~3年待ちや納期未定といった車種すら見受けられます。
このようにある程度スムーズに納車となるものもあれば、バックオーダーを抱え数年待ちも有り得るのが現状です。
価格の上昇
さらにユーザーにとって懸念材料は、販売価格の上昇です。
現在、食料品や衣料品といった日用品の値上がりが叫ばれています。
電気代やガソリン代といったエネルギー価格の上昇は、原材料や商品の販売価格に転化されます。
当然、自動車の販売価格の値上げにも反映されます。
全ての車種で値上がりしているわけではありませんが、今後値上がりする車種が増える可能性もあります。
新車不足でも車をすぐに納車してほしい人の解決方法
そうはいっても、車検が近い!車を買い替えたい!というユーザーは多くいるはずです。
車検があと3カ月しかないのであれば、それまでに納車が可能な車種を探す必要があります。
ここではすぐに納車して欲しい人向けの解決方法についてご紹介します。
ディーラーの在庫車から購入
新車の在庫はディーラーで確保していることがあります。
しかし全ての車種グレードで在庫を満遍なく用意しているわけではありませんので、注意が必要です。
在庫の中から自分の希望に近い車種をチョイスする方法が、新車を短い納期で手に入れる一番堅実な方法といえるでしょう。
ただし、完全に希望通りの車を見つけるのは難しく、例えば色やオプション、グレードの違いなど妥協点も出てくるでしょう。
納期基準で車を購入
納期が早い車種が何なのか、という点で車種を絞っていく方法です。
納期が早い中で希望に近い車種を見つける必要があるので、販売店としっかり話合いをしながら商談を進めると良いでしょう。
中古車を検討
基本的に中古車は現存する在庫車販売をしているので、納期の心配はいりません。
希望する車種をネットを駆使して広く探すことも可能で、新車に比べれば希望車種を希望納期内で見つけられるかもしれません。
注意点としては、中古車全般の販売価格も上昇している点です。
希望車種が安く買えるというのが中古車の良い所ですが、今はお買い得感が減ってしまっているのも事実です。
実際新車ではなく中古車を探す人も増えており、買取り競争も激化しています。
人気車種では、新車価格と同等かそれより高いプレミア価格すら存在します。
カーリースやカーシェアを検討
購入以外の方法を検討するのも良いでしょう。
会社や商品によるものの、カーリースは新車よりも納期が早いものもあります。
一括仕入れにより数週間での納期を行う商品も存在しますが、カーリースも納期が延びている傾向にはあるといえるでしょう。
カーシェアは既に登録している自動車を共有し利用します。
ユーザー登録すれば、すぐに利用できるので納期の心配はいりません。
一方カーシェア需要も伸びている為、希望のスケジュール通りに利用できない恐れがあるので注意が必要です。
まとめ
半導体不足によって新車納期は未だに長期化しています。
今乗っている車を大事に乗り続け、情勢が落ち着くまで待つのも一手です。
一方、納期の短い車を探す方法もありますので、買い替えが必要な方は検討してみて頂ければと思います。
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