車を所有しているなら忘れてはいけないのが車載工具です。最低限の車載工具でも、日常のメンテナンスをしたり小さなトラブルは解決したりできるので、あるのとないのでは安心感が大きく違います。
ただ、以前は多くの車種で車載工具が標準で装備されていましたが、今はオプションになっている車が数多くなっています。
最低限の車載工具は自分で用意しなければいけません。
本記事では、必要な最低限の車載工具と、おすすめの工具セットを紹介します。安心してドライブを楽しむために、ぜひご一読ください。
最低限揃えるべき車載工具とは?
突然のトラブルや緊急時に備え、最低限揃えるべき車載工具を紹介します。
レンチ系の車載工具
レンチはボルトやナットなどを締めたり緩めたりするための工具です。
スパナと同じ用途に使う工具で、日本では先端が開いていればスパナで、閉じていればレンチです。
レンチには、両端がレンチの「めがねレンチ」、片方がレンチでもう片方がスパナの「コンビネーションレンチ」などいくつか種類がありますが、最低限の工具しか載せたくない方には、ボルトをつかむ部分の幅を調整ができる「モンキーレンチ」がおすすめです。
車のボルトの大きさは、国産車であれば8mm、10mm、12mm、14mm、外車であれば8mm、10mm、11mm、13mmがほとんどです。
めがねレンチであれば、最低2本は積まなくてはいけないところを、モンキーレンチであれば1本で十分です。
モンキーレンチは頭がでかくて狭いところは作業しにくい欠点はありますが、万能に役立ってくれるでしょう。
ドライバー系の車載工具
ドライバーはネジを回す工具で、家具の組み立てや棚の取り付けなどで使うため、ほとんどの方に馴染みがあるかと思います。
ドライバーには大きさの規格がさまざまありますが、車載工具として最低限載せたいものはプラスドライバーの2番です。
車のネジの大きさは1番、2番、3番とあり、その多くは2番。そのため、2番のドライバーをひとつ載せておくのをおすすめします。
先端に磁石が付いたドライバーだと、外したネジを隙間に落とす可能性が減るのでより安心できます。
ハンドル系の車載工具
ハンドル系工具のハンドルとは、工具の持ち手部分のこと。この持ち手部分にいろんなサイズのソケットを付けてボルトを外します。
ラチェットハンドルは、回転方向が一方向に制限されており逆回転させると空回りする「ラチェット機構」を備えたハンドルです。
普通のレンチより素早くボルトやナットを開け閉めできるので、車いじりが好きな方は積んでおくと非常に便利です。
その他道具・小物系の車載工具
以下の道具や小物系の工具も載せておくと何かと便利です。
- マスキングテープ
- 外したネジ・ボルトを入れる箱
- ラジオペンチ
- ヘッドライト
車内を触るとき、コード類を一時的に束ねて邪魔にならないところに避けておくのに、マスキングテープが活躍します。
また、ネジやボルトなどの小物はなくしがちなので箱を用意することをおすすめします。
お菓子の缶などただの箱でもよいですし、磁石がついたネジやボルトを入れる専用の箱もあります。
ラジオペンチは引っぱる、挟む、曲げる、切るが一本でできるので、なにかと使用機会があります。暗いところで作業する可能性もあるので、ヘッドライトもあるとさらによいでしょう。
純正車載工具が無くなっているって本当?
近年、純正の車載工具が搭載されていない車種が増えています。その理由とかつて一般的だった純正車載工具を紹介します。
純正車載工具が減ってきている理由
以下3つの理由で純正車載工具が減っています。
- 重量を軽くするため
- 車が複雑になっているため
- ロードサービスが普及しているため
車は軽くなればなるほど、燃費が向上します。純正車載工具は車両の重量を増加させ燃費の悪化の一因となるため、装備されないことが増えています。
また、車は年を経るごとに機能が増えたり技術が高度になったりしています。修理やメンテナンスには専門的な知識や特殊な工具が必要です。そのため、純正車載工具だけで対処できるトラブルが減少傾向にあります。
実際、車のトラブル時はロードサービスを呼ぶという選択肢も取れるので、無理に車載工具を積む必要もないかもしれません。
かつて一般的だった純正車載工具
かつては、多くの車に簡単な修理やタイヤ交換などに必要な工具が純正で搭載されていました。たとえば、ジャッキ、レンチ、ドライバー、スペアタイヤなどです。
しかし、上に紹介した燃費向上を狙ったり、故障時はロードサービスを呼ぶという考え方も普及したりして、これらの工具が標準装備ではなくなりつつあります。
おすすめの車載工具セット
これさえあれば何とかなる、おすすめの車載工具セットを3つ紹介します。
SIGNET バイク整備用工具セット
カナダ発の工具メーカーSIGNETの「バイク整備用工具セット」です。
バイク用ですが、自動車の車載工具としても十分転用できます。一般的な工具セットは、中身が多すぎて結局使わない大きさのものも多くあります。バイクは積載可能なスペースが小さい分、バイク用工具セットは中身が本当に必要なものだけに絞られています。
車に荷物をたくさん載せたくないかたにおすすめな車載工具セットです。
角利産業 ソケットレンチ 工具セット
角利産業は新潟県三条市に本社を構える、1946年創業の道具卸問屋です。
「ソケットレンチ 工具セット」はコンパクトなケースに必要な分だけのソケットレンチが厳選されて入っています。
ドライバーは入っていないので、追加でプラスドライバーを1個入れておくとよいでしょう。
車載工具にあまりお金をかけたくない方にピッタリです。
TONE ツールバッグセット
大阪の総合工具メーカーTONEのツールバックセットです。
高級なだけあって、精度や耐久性も問題なし。非常に頼りになる工具セットです。
ただ、マイナスドライバーだけはセットから除くようにしてください。マイナスドライバーを車に載せておくと、銃刀法違反とみなされるケースもあります。
DIYでも活躍するレベルの高い工具がほしい方は、TONEのツールバッグセットをおすすめします。
まとめ
最低限そろえる車載工具と、おすすめの車載工具セットを紹介しました。
近頃は車載工具を載せている車も減っています。ただ、車載工具を積んでいると日常点検にも役立ちますし、ちょっとしたトラブルならロードサービスを呼んで待つ必要もなくなります。
安価なものでもあるのとないのでは大違い。ぜひ工具の積載を検討してみてください。
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