自動車にはパンク時に備えて、スペアタイヤやパンク修理キットが搭載されています。
皆さんの愛車にはどちらが詰まれているか、よければ装備を一度確認する機会にしてください。
実はスペアタイヤ本体は搭載されている車種が減っているのです。
今回はスペアタイヤは必要なのか?搭載が減少している7つの理由についても、ご紹介します。
スペアタイヤは必要?
そもそもスペアタイヤはの積載は必要なのか考えていきましょう。
またスペアタイヤの種類についても、みていきましょう。
スペアタイヤを装備する必要はない
そもそもスペアタイヤは、万が一のタイヤトラブルに備えての装備です。
そういう意味では、装備は必須で道交法に定められているのではないか?と考えるのではないでしょうか。。
しかしそんなことはないのです。
スペアタイヤの装備は義務化されておらず、車検時の装備も必要ありません。
注意点として、SUV等で後部に外付けしている場合、スペアタイヤ有りの車体全長が測定されています。
そうなるとスペアタイヤがない状態では、全長の差異から車検に合格できない可能性がありますので、装備し車検に出しましょう。
スペアタイヤの種類
皆さんはスペアタイヤにも種類があることを、ご存じでしょうか?
基本的な種類をご紹介しますので、愛車のスペアタイヤがどれか探してみてはいかがでしょうか。
標準装着タイヤ、つまり走行用に装備しているタイヤと同様のサイズや銘柄、さらにホイルを搭載しているパターンです。
コンパクトなスペアタイヤに比べれば大きくスペースも使うので、大型車、とくにSUV 車などが背部に装備している傾向にあります。
トラブル時のみ使用する、緊急時用タイヤです。
タイヤ外径は標準装着タイヤと同様ですが、タイヤ幅と接地面積が小さなつくりです。
設置スペースや積載重量は標準装着タイヤより抑えることができます。
また空気が充填された状態で積載されています。
スペースセーバータイヤは、空気が充填されていない状態で搭載されている緊急時用タイヤで、よりコンパクトに収納可能です。
使用時は付属のエアポンプで空気を充填します。
テンパータイヤや応急修理キットの採用が多く、現在生産されている車両での採用は基本的にありません。
スペアタイヤの搭載が減少している7つの理由
次になぜ搭載数が減少しているのか理由を考えてみましょう。
理由1.パンク応急修理キットの搭載が増加
スペアタイヤではなく、パンク応急修理キットの搭載が増えています。
これはこれから紹介する理由も関係してくるのですが、省スペース性、タイヤの交換作業の面倒などが挙げられます。
理由2.道路環境やタイヤ性能の向上
道路状況の改善、タイヤ性能の向上によりタイヤトラブルが起きる機会が減っている点も考えられます。
実際、一度も使用されないスペアタイヤが多いのです。
理由3.燃費向上のための軽量化
燃費向上の一環として、車両の軽量化はメーカーにとって至上命題です。
数キロの軽量が確実に可能なスペアタイヤの削減は、とても効果的なのです。
理由4.車内スペースの拡大
仮に小柄なテンパータイヤであっても、搭載には相応のスペースが必要です。
スペアタイヤの搭載を省けば、車内スペースをより拡大し、商品力のアピールに繋がるのです。
理由5.廃棄となるタイヤを減少
使用されず、そのまま廃棄となる運命にあるスペアタイヤは少なくありません。
環境への配慮から、スペアタイヤは搭載せず、修理キットなどに転換される傾向にあります。
理由6.ロードサービスの充実
タイヤ交換を道路上で行う危険性を考慮すると、必ずしも交換作業を積極的に推奨することはできません。
また交換作業を行う自信がなければ、そもそもロードサービスを呼ぶべきです。
JAFに限らず、保険やクレジットカードの付帯サービスなど、ロードサービスは利用しやすくなっています。
トラブルが起きれば、ロードサービスを呼ぶという認識の方も多いのではないでしょうか。
理由7.タイヤ交換作業の難しさ
そもそもタイヤ交換作業が難しいという点も無視できません。
特に女性や高齢者にとっては、難易度が高いと言わざる得ません。
とはいえ男性なら効率良い作業ができるかというと、実際に作業したことがある人は多くないでしょうし、作業時間・手間は少なくありません。
また道路上での作業は危険を伴うため、最初からロードサービスを利用するほうが安全でもあります。
スペアタイヤとのパンク応急修理キット、どっちがよい?
さてスペアタイヤの搭載が減っている一方、パンク応急修理キットを採用する車種も増えています。
スペアタイヤとパンク応急修理キット、それぞれのメリット・デメリットを考えてみましょう。
スペアタイヤのメリット・デメリット
まずはスペアタイヤのメリット・デメリットのそれぞれをみてみましょう。
スペアタイヤは交換作業が済めば、安全に走行できること、パンクしたタイヤも状況によるものの修理が可能となる可能性があることです。
パンク後もそのまま走行してしまうと損傷が増し、修理は難しくなってしまい、出費も増えてしまいます。
使用する機会が無いに越したことはありませんが、常に積載していることで、大きなスペースを無駄にしてしまいます。
また使用されないまま破棄されるので、無為に環境負荷も大きくなります。
交換作業も女性や高齢者にはつらいものとなり、ロードサービスを呼ぶほうが安全です。
パンク応急修理キットのメリット・デメリット
次にパンク応急修理キットのメリット・デメリットです。
パンク時の応急作業は、スペアタイヤ交換作業に比べれば手間が少なく済みます。
スペアタイヤより省スペースなので車内デザインをより多彩に、軽量化は燃費性能に貢献します。
スペアタイヤは使われることもなく破棄される可能性が高く、環境負荷の観点でも軍配が上がります。
パンク応急修理キットを利用したパンクタイヤは、修理ができません。
これは薬剤の影響でタイヤ内部が溶けたりダメージを負うせいで、タイヤ交換はマストとなります。
全てのパンクに対応できるわけではなく、トレッド(道路との接地面)に釘で穴が開くといった、小さなパンクにしか対応できません。
また使用期限(2年~6年程度)があり、期限後の使用は劣化などを考慮し、使用は避けましょう。
スピーディな対応が可能な反面、後処理や費用の観点ではデメリットがあることを覚えておきましょう。
まとめ
いざという時に頼るべきスペアタイヤですが、搭載数は減ってきています。
とはいえ装備している車両であれば、緊急時の強い味方です。
道路上で自力の交換作業は状況を見て慎重に行うべきです。
しかし、いざという時に備えスペアタイヤやパンク応急修理キットの使い方は、予習とシミュレーションをしておくと良いでしょう。
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