車を運転をしていれば、必ずもらい事故のリスクがあります。
対応を間違えると、ご自身に全く非がなくても、補償がされず泣き寝入りすることになるかもしれません。
もらい事故にあった際に突然のことで気が動転して、上手く対処できない可能性もあります。
この記事では、もらい事故の例や対処方法を解説します。
万が一のことがあったとき、落ち着いてこの記事の内容を思い出し、適切に対応してください。
よくあるもらい事故のケース
よくあるもらい事故のケースをいくつかご紹介します。
信号待ちや人の乗り降りといった駐停車中に、後方から車に追突されるというケースは皆さんも聞いたことがあると思います。
完全に回避することは難しいですが、予防のために、後方の車間距離にも気を配り急ブレーキを避けましょう。
高速道路での渋滞のように、周囲の車が密集してゆっくり走行している状況で、後方から追突されることがあります。
イライラして運転が雑になる方が多いので、渋滞中に追突されるケースは少なくありません。
ご自身が見通しの良い道路にて法定速度内で走行していても、他の車が無理に割り込んできたりスピードを出し過ぎたりして追突してくることがあります。
他の車が赤信号を無視して追突してくるケースがあります。
いくらこちらが法律に則った運転をしていても、回避できない事故が発生することは少なくありません。
狭い道で対向車がセンターラインをはみ出して無理やり走行して、追突してしまうケースがあります。
相手が車道左側の歩行者や深い側溝などを気にして、反対側の対向車の確認が不十分でぶつかってしまうこともあります。
もらい事故にあった際の対処方法
もらい事故にあった際の対処方法をいくつかご紹介します。
おさえておくべき重要な4点
必ずおさえておくべき重要項目を4つご説明します。
突然の事故でパニックになってしまうかもしれませんが、落ち着いて対応できるよう覚えておいてください。
もらい事故にあったら、落ち着いてできるだけ速やかに自動車を安全な場所に停めてください。
あわてて停めて車から降りると、さらなる事故が起こる可能性があります。
特に高速道路の場合、スピードが出ているだけではなく人が歩いていることを想定していないドライバーが多いため、より一層注意が必要です。
車を動かせない場合は、ハザードランプの点灯、三角停止板の設置や発煙筒の使用などで、周囲に停車車両があることを伝えましょう。
被害者だけでなく加害者にも怪我人がいないか確認し、必要に応じて救護をしましょう。
意識不明といった重傷者がいる場合はすぐに救急車を呼びましょう。
止血や人工呼吸、心臓マッサージなどが必要なこともあります。
軽いむち打ちや捻挫、打撲であっても後々症状がひどくなる可能性があるため、取り急ぎの対応が済んだら必ず病院で診断を受けてください。
安全な場所に移動し怪我人の救護をしたあとに、警察に連絡しましょう。
事故が発生した日時や場所、怪我人の人数や具合、損害の内容などの事故状況や、事故が起きてから対応したことを伝えます。
警察が到着したら、当事者立会いの下、実況見分が行われます。
一通り実況見分が済んだら、ご自身が契約している保険会社に連絡しましょう。
下記で詳しく説明しますが、ご自身の過失割合がゼロの場合、ご自身で契約している保険会社は示談交渉してくれません。
しかし、ご自身が契約している保険会社から補償や特典が受けられることがあるので、ひとまずは連絡しておきましょう。
保険取り扱い
被害者・加害者がそれぞれ契約している保険の取り扱いについてご説明します。
物損事故であった場合、主に車の修理費用、事故により車の価値が下がった場合の評価損、搭載物の弁償などを相手に請求できます。
その他にも、代車費用やレッカー代などが請求の対象です。
物損事故では基本的に慰謝料の請求はできません。
人身事故であった場合、主に治療費や通院費、慰謝料、休業した場合の給料の補填、後遺症により減った生涯収入の補償などが請求できます。
ご自身が契約している保険から、車両保険と人身傷害保険が利用できます。
人身傷害保険では、治療費や怪我で休業したときの給料などの補償が利用できますが、加害者からの損害賠償金と二重に受け取ることはできません。
加害者が無保険であったり、支払いまでに時間がかかったりするときに利用するとよいでしょう。
また、弁護士費用を補填してくれることがあるため、ご自身が契約している保険会社に問い合わせてみましょう。
もらい事故に関するよくある質問
もらい事故に関するよくある質問にお答えします。
もらい事故は自分で示談すべき?
実は被害者の過失割合がゼロであるもらい事故の場合、被害者が契約している保険会社が示談交渉をすることはできません。
弁護士法で、弁護士以外が法律事務をすることを禁止しているためです。
ご自身で示談交渉することもできますが、相手が保険会社や弁護士などの示談交渉のプロだった場合、相手側が有利になるよう交渉が進んでしまうかもしれません。
不足なく適切な補償を受けられるよう、弁護士に相談することをおすすめします。
もらい事故で免許の違反点数は加算される?
もらい事故ならば、被害者に何の過失も責任もないため、免許の違反点数は加算されません。
もらい事故で保険の等級は下がる?
もらい事故でも、ご自身が契約している車両保険を使用すると等級が下がってしまいます。
車両保険を利用しても、もらい事故専用の特約が適用されて等級が下がらないこともあるので、契約内容を確認してみましょう。
人身傷害保険を利用した場合は、等級は下がりません。
まとめ
もらい事故のケースや対応方法についてご説明しました。
もらい事故にあった際は、落ち着いて対応することが大切です。
十分な補償が受けられるか不安な方は、保険の契約内容を見直してみましょう。
急なもらい事故にも慌てず対処できるように、この記事の内容を覚えておいてください。
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