車を手放すことを検討している方も、そうでない方も愛車の買取価格や相場は気になるものです。
いざ相場が知りたいといっても、どうすればいいのでしょうか。
今回はそんな時の指標になるよう、買取相場の調べ方をご紹介します。
必要な情報や理解しておくべきことについて、是非覚えていただければと思います。
車の買取相場の4つの調べ方
車の買取相場を調べるオーソドックスな方法について、まずは考えていきましょう。
自分にとって、やり易い方法をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
調べ方1.ディーラーの下取りシミュレーション
基本的にはネットを利用する方法になります。
ディーラー(メーカー)の下取りシミュレーションを利用することで、大まかな価格を調べられます。
メーカー・車種・グレード・年式など基本情報を選択すれば、買取価格の予想値がわかるのです。
ただし、入力項目が少ないので、お手軽な分ザックリした数字になりがちです。
つまり走行距離や傷などのマイナス部分は加味されておらず、実査定とは乖離した金額の可能性も否定できません。
調べ方2.大手買取店の取引実績
大手の買取店であれば、過去の取引実績を確認できます。
全国で実際に取引をした金額を車種ごとに見ることができるので、愛車と近い条件の取引を探してみると良いでしょう。
取引の時期や市場感によって相場は変わりますが、よりリアルな数値を把握できます。
調べ方3.中古車販売価格から予測
多くの中古車販売店はホームページを持っており、ラインナップはいくらでも確認可能です。
その中古車の販売価格から、買取価格を予想する方法になります。
仕入れ価格、つまり買取価格は販売価格の60~80%程度であると言われます。
筆者の経験上、それ以下のこともままあるので、いくつかの事例をお話しします。
当時、国産N社の新車ディーラーに勤めていた際の内容になり、あくまで参考としていただければ幸いです。
またディーラーですので、下取りが多く買取査定など金額的には弱かったです。
例えば、低価格車ほど、買取金額と販売価格の差が大きくなることがあります。
某コンパクトカーを15万円で買取(下取りでもほぼ同様)→50万円で販売。
極端な例だと、3万円の下取り車を30万円で販売。
あるいは人気がいまいちなセダンで買取り70万円→160万円で販売。
確かに販売価格は高くないかもしれませんが、仕入れ=買取(下取り)が非常に低めの車種も存在するということです。
一方、人気のミニバンは120万円買取りし160万円で販売という例も多くあります。
とにかく買い取ってほしい、すぐ販売したいなど中古店側のニーズも様々でした。
ディーラー営業マンの悩みは全体的な査定価格の低さでした。
下取りがないと予算がきつい商談では、商機を逃すこともしばしばです。
当時、BMW社ミドルクラスセダンを70万円で査定提示したものの、大手買取業者が130万円で買取し、下取りはなくなりました。
また後にも先にもNSXを査定したのは1回ですが、恐らく初期型だったと記憶しています。
中古車部門や本社とも相談しつつ、330万円程度で査定しました。
当然の結果といえるでしょうが、買取業者で600~万円の査定と相成りました。
また下取り査定であるあるなのが、自社製品なのに買取査定で買取業者に負けることです。
高級ミニバンを180万円で査定、買取業者で220万円、これはかなり気まずいです。
しかしどうしようもないので、買取はそちらで…と商談を進めることになります。
話を戻しますと、さらに車両の細かい状態でも、値段は変わってきます。
業者側も車検や整備、修理、部品交換をしてから販売しなければならないのであれば、査定価格に影響します。
車両を渡した後、どういった整備をし販売するのか、そういった詳細をユーザーが把握するのは困難です。
あくまで中古車の販売価格は指標とし、他の方法とも併用するのがよいでしょう。
調べ方4.中古車買取相場検索サイトを利用
次に中古車買取り相場を検索して調べる方法があります。
買取相場を車種ごとに検索できるので、相場感を知ることができます。
有志で運営されるものもありますが、買取業者がサイトを運営することで積極的に情報提供しているものもあります。
車種名といったシンプルな検索方法のため、実際の査定価格とは差がでてしまう恐れがあります。
実車に近い条件を探すなど、工夫をするとより実査定に近いものになるでしょう。
こちらの方法も、他の方法と併用するなど指標の1つとしましょう。
車の買取相場を調べる時に必要な情報
さて車の買取相場を調べるには、愛車の情報も必要です。
まずは車検証などを用意し、正しい情報を入力できるようにしておきましょう。
メーカー・車名・年式
その車はどこのメーカー製でしょうか。
例えばトヨタ・ホンダ・スズキといったメーカー名になりますが、きちんと把握しておきましょう。
これは車のロゴをみたり、車検証にも記載があります。
次に車名はどうでしょうか?
ノア・ボクシー・ノート・CX-8と車名は様々です。
きちんと愛車の車名を把握しましょう。
次に年式も重要です。
車検証の初度登録年月を見ればわかります。
ボディタイプ・モデル
ミニバン、コンパクトカーといったボディタイプから情報を索引することもありますので、愛車の形状を知っておきましょう。
年式である程度決まってきますが、モデル型式を把握していると、より絞り込みがしやすくなります。
車検証の型式を参考にし、入力したり検索に対応しましょう。
グレード・仕様
より詳細なグレードや特別仕様などわかると良いでしょう。
グレードや仕様によってオプションや人気に差がでます。
型式から仕様が分からないこともありますので注意しましょう。
車の買取相場を調べる上で理解しておくべきこと
ここまでに紹介した内容で、愛車の買取相場を十分に調査可能です。
しかし注意しなければならない点もあるので、是非覚えておきましょう。
あくまで相場は参考価格
一生懸命調べても、あくまで相場は参考にしかなりません。
査定は最終的に人の手で個々状態の違う車を査定をしますが、相場は平均値でしかないからです。
査定をする業者によっては、得意とする車種や客層があり、査定価格にも影響したりします。
ミニバンなどのファミリーカー主体や軽自動車、外国車、特定メーカー、スポーツカー、手広く多彩な品揃え、と買取店の特徴も違います。
そもそも買い替えの下取りであれば、買取価格より傾向としては安くなることも把握しなければなりません。
選択肢は多いものの、それぞれに違いがあり、1社たりとも同じ金額にならないかもしれません。
それだけに買取査定と参考価格は、大きく異なる可能性があることを忘れてはいけません。
車の状態や要素で大きく価格変動することも
傷凹みや車内シートのヤレ、走行距離といった要素から、価格は大きく変わります。
また実際はより細かく調べるものです。
喫煙臭の有無、ペット臭、つまり車内の臭いも重要なチェックポイントです。
エンジンのメンテナンス状況はどうでしょうか。
各種液ものは交換されているか、ベルトの交換時期は守られているのか。
足回りのヘタリ具合も査定されています。
走行距離と足回りの状況から、足回りの整備が必要と判断されれば、大幅な減点となるでしょう。
アフターパーツの装着具合も、細かくデータと照らし合わせ、純正とチェックされます。
基本的に社外の外装品は減点項目となり得ます。特にディーラーだと厳しく評価されます。
一方でカスタムカーを専門で扱う販売店であればか加点項目になる場合があります。
純正品を保管しておき売却する際は元に戻すのが無難ですが、純正品がない等で元に戻せない場合は、カスタムカーに強い販売先を探しましょう。
一方、ナビが付いていないグレードに社外ナビなど装備で加点となることもあります。
ETCや高性能なドラレコも好印象となります。
一概には判断できませんが、ノーマルに復帰できる状態を維持しつつ、アフターパーツで自分好みに仕上げると良いでしょう。
それでも期待していた金額に遠く及ばない、というのはよくあることだと覚悟しておきましょう。
市場状況や時期によって異なってくる
車にも流行りがあり、高値を維持している車種も存在します。
また恒常的に高値・低値傾向が分かれている車もあるでしょう。
春前、決算期など買取価格に反映されることもあります。
時期による価格傾向を上手に使えると、お得な売却が可能になるでしょう。
まとめ
愛車の買取相場を調べることで、次のカーライフをシミュレーションできます。
一方、実際に査定をするわけではないので、あくまで平均的な相場状況を知るにすぎないという認識も重要です。
複数のサイトで買取価格を調査し、買取査定時の参考にすると良いでしょう。