車に欠かせないパーツのひとつであるバッテリー。電気を貯めておく装置で、ヘッドライトの点灯、エンジンの始動、エアコンの作動など様々なところで活躍します。
大活躍なバッテリーですが、いろんな役割を持っているからこそ、上がってしまうと車は動かなくなってしまいます。
バッテリーはガソリンやエンジンオイルといった消耗品のひとつです。
今回紹介する仕組みや寿命などの基礎知識、そして長持ちさせる乗り方を知って、安心なドライブを楽しんでください。
まずはバッテリーの基本を抑えよう
バッテリーは電気を蓄える装置で、電力を必要とする様々なパーツに必要なものです。
バッテリーの役割は電気を供給すること
バッテリーの役割は各パーツに電気を供給すること。ライトやウインカーはピカピカと光るので電気を使っているのは分かりやすいかと思います。
そのほかにもエンジン、ワイパー、カーナビ、オーディオなど多くのパーツに電気を供給しています。
なぜバッテリーの寿命があるのか
バッテリーは消耗していくだけでなく、エンジン稼働中はジェネレーターという装置で充電もされるようになっています。
しかし、現にバッテリーは劣化して充電が時間とともに減っていきます。その理由はバッテリーが化学反応で電気を作っていることに関係があります。
化学反応は欲しい物質だけが常に100%生成されるわけではありません。バッテリー内でも電気を作ると同時に望まない物質ができ、能力を低下させ、最終的には使用不可能になります。
バッテリーの寿命は短くて2年。切れる予兆もあり。
気になるバッテリーの寿命は乗り方にもよりますが、だいたい2〜5年です。
しかし、アイドリングストップ車はバッテリーの消耗が激しいことに注意してください。アイドリングストップ中はエンジンが停止するため、電気供給は全てバッテリーが請け負うため負担が大きいのです。
また、アイドリング状態で長時間エアコンをかけたりライトをつけていたりすると、バッテリーの消耗が激しくなり寿命が短くなります。
バッテリーの寿命は乗り方や車種によって何年も異なることを覚えておきましょう。
バッテリー寿命が切れる予兆5つ
バッテリーは寿命がきたら、紐が切れるように突然バチンと切れるわけではなく、じわりじわりと電気供給がなくなっていきます。
バッテリーの寿命が近づいてきたときは以下のようなことが起こるので判別が可能です。
- エンジンがかかりにくい
- ヘッドライトが暗い
- パワーウィンドウの反応が悪い
- バッテリー液の濁り・変色
- バッテリーの電圧降下
エンジンは始動するために電気の力で飛ばす火花を使っているので、バッテリーが寿命を迎えると動かなくなります。
ヘッドライトが暗いのと、パワーウィンドウの反応が悪いのは分かりやすい電気切れの症状かと思います。
そして、劣化したバッテリーはバッテリー液の中に不純物が多くなるので濁ったり変色したりします。
また、バッテリーの電圧を測定すれば、劣化の有無を数値で確認できます。バッテリーは満充電で12.8Vです。12Vくらいまで低下していたら充電不足か寿命が考えられます。
バッテリーの寿命を早めてしまう車の乗り方5つ
バッテリーは乗り方によって寿命を短くしてしまいます。下のような乗り方は要注意です。
- あまり走らずに放置している
- 短距離の走行が多い
- 夜間の利用が多い
- 電気を消費するアクセサリーの使用
- 低温時や高温時の利用
バッテリーは何もしていない状態でもじわじわと自然放電し、約3ヶ月で勝手に充電が尽きてしまいます。1ヶ月に1回くらいは走らせたり、長期間放置する場合はバッテリーからケーブルを外しておくのも有効です。
短距離走行、いわゆるチョイ乗りでも寿命が短くなります。ある程度走らないと充電のための化学反応が十分に起こらないためです。不完全な状態が続くとバッテリーにダメージを与えます。チョイ乗りでもできれば10分くらいは乗りたいところです。
夜間はライトをつけるため電気の消耗が激しくなり、バッテリーへのストレス負荷につながります。省電力のバルブを使うのも有効な手段でしょう。
電気を消耗するアクセサリー、例えばエアコンやシートヒーター、デフォッガーなども電気の消耗が激しくバッテリーへの負担も大きいです。ちなみにエアコンの消費電力のキーとなるものは温度ではなく風量。風量を弱めにしてみるとバッテリーに優しい運転ができます。
そして、低温・高温時にも注意です。寒いときはバッテリーの化学反応が進みにくいため、できるだけ車を走らせて充電することが大切です。逆に暑いときは化学反応が進みすぎて劣化が激しくなります。できるだけ日陰に駐車するなど対策するのがベターでしょう。
上手に車に乗って、バッテリーの寿命を長くしよう
バッテリーの寿命は短くて2年程度で、乗り方によって長くも短くもなることを紹介してきました。
ガソリンやエンジンオイルと同じ消耗品ですが、何回も気にかける機会もないため、バッテリーのことはよくわからないという方も多いかもしれません。
バッテリーの寿命を長くする乗り方を知り実践して、より安心で経済的なドライブを実現してください。
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