MENU

車のマフラーの種類や役割とは?故障した場合についても徹底解説

このページは広告PRを含んでいます。

車には底から後部にかけてマフラーが付いています。
マフラーはエンジンから出たパイプとつながっており、排気の際に出る音を小さくしてガスを浄化する役目があります。

人間が首に巻くマフラーとはもちろん違うものですが、語源は英単語の「muffle(包む、覆う)」で同じです。
防寒具のマフラーは首を包み、車のマフラーは音やガスを覆っているといえます。

そんなマフラーですが、故障していても走行自体はできますが車検に通らなくなる大切なパーツです。
カスタマイズしたら車検に通らなくなったなんて話も珍しくありません。

そこで今回は、マフラーの構造や規定、役割、故障したときの対処法を解説していきます。
この記事を読めば今まで気に留めてなかったマフラーが興味深いものになるかもしれません。

車のマフラーとは?


マフラーとは車の底に設置されている排気ガスが通るパイプの先についている消音器のことです。
ただ、マフラーを排気ガスの消音部分だけとするか、エンジンから伸びるパイプの先端から出口までを指すかは人によって解釈が違うようです。

車のマフラーとはなんなのかをより詳しく、下の3つから紹介します。

  • マフラーの素材の種類
  • マフラーの構造としくみ
  • 保安基準で定められているマフラーの規定

マフラーの素材の種類

マフラーは以下の素材で作られることがほとんどです。

  • スチール:昔の主流。安いが、重くてサビやすい
  • ステンレス:今の主流。硬くて加工が難しいが、軽量かつ強く、サビにくい
  • チタン:最も高価だが軽い、強い、サビに強い。焼き色を楽しめる
  • カーボン:高価だが、最も軽量で丈夫
  • その他:メッキや合金があるが、主流にはなっていない

もしかしたら、綺麗な虹色に輝くマフラーを見たことがあるかもしれません。
それは焼き入れしてあるチタンの色で、マフラーに加える王道のカスタムです。

また、マフラーは形によって以下のようにいくつかの種類に分けられます。

  • 切り口の形による分類:真円型、楕円型、スクエア型など
  • 数による分類:1本出し、2本出しなど
  • パイプの形状による分類:砲弾型、ストレート型など

マフラーの切り口は一般的に丸が多いですが、楕円やスクエア(四角)のものもあります。
数もスタンダードな1本から多いものでは4本なんてものも。
形状による違いは消音部分(サイレンサー)だけが大きい砲弾型や全体が同じ太さのストレート型というものもあります。

どれが優れていると優劣は付けにくく、ドレスアップの意味も大きいです。

マフラーの構造としくみ

マフラーは、エンジンから出口まで大まかに以下の構造からできています。

  • エキゾーストマニホールド:排気ガスを後ろの工程に送り込む
  • O2センサー:排ガス中の酸素濃度を測ってエンジンの動きを制御する
  • タービン(ターボ車のみ):排気のエネルギーで回り、コンプレッサーを動かし空気を圧縮する
  • タービン(ターボ車のみ):フロントパイプ(ターボ車のみ):タービンからの排気ガスをキャタライザーに導く
  • タービン(ターボ車のみ):キャタライザー:排気ガス内の有害成分を無毒にする。触媒とも呼ばれる
  • タービン(ターボ車のみ):サブマフラー:メインマフラーの補助的に消音する
  • タービン(ターボ車のみ):メインマフラー:排気音を小さくする

他にも90年代後半より古い車には温度を測定するセンサーが付いていたりします。

保安基準で定められているマフラーの規定

保安基準でマフラーには以下の基準をクリアするように定められています。
最新の基準を紹介しますが、10年以上前の車などよほど古くない限り以下の基準で検査されるでしょう。

  • 音の大きさ
  • 取付位置
  • 触媒の有無

音の大きさは普通車だと96db、軽自動車は97db以下と決められています。
そして、マフラーを交換したら車検証記載の近接排気騒音+5db以下に基準が変わります。

取付位置に関しては、マフラーを含む車全体の地上高が9cm以上でなければいけません。
加えて、フロアラインから10mm以上突出しない、または、マフラーの端部に丸みが付いた2.5mm以上の曲率半径が必要です。

最後に、触媒が装着されていないと車検に通りません。

車のマフラーの役割とは?


車のマフラーの役割は以下の3つに分けられます。

  • 排気の効率を高める
  • 排気ガス中の有害物質を抑制
  • 排気音の低減

排気の効率を高める

マフラーの形状を変えると排気の効率が変わり、排気効率が上がることを「抜け」がよくなるといいます。

ただ、排気効率がいいと性能もいいというわけではありません。
マフラーを無くしたいわゆる「直管マフラー」は抜けが良すぎてトルクがないともいわれます。

排気ガス中の有害物質を抑制

マフラーについているキャタライザー(触媒)は排気ガスに含まれる窒素酸化物、一酸化炭素などの有害物質を化学的に浄化します。

キャタライザーは白金、パラジウム、ロジウムといった金属類を主原料にして作られています。

排気音の低減

エンジンから出る排気ガスは高温高圧なため、そのまま大気に放出すると大きな音とともに爆発します。
そのため、マフラー内にあるいくつもの部屋を経由して温度と圧力を下げて爆発音を軽減させます。

車のマフラーが故障したら?


車のマフラーが故障したときの症状、対処法、注意点を解説します。

マフラーが故障した場合の症状

マフラーが故障すると以下のような症状が出ます。

  • ガラガラと異音がする
  • 排気音が大きくなる
  • マフラーから白煙が出る

ガラガラと異音がする場合はマフラー関係のボルトや溶接が外れてパーツが振動している可能性があります。

排気音が異常に大きいときはマフラーに穴が空いて排気ガスが漏れていることが考えられます。

マフラーから白煙が上がる原因はガソリンと一緒にエンジンオイルが燃えているからです。
マフラーの故障と言うわけではありませんが、早めにプロに修理してもらいたい症状だといえます。

マフラーが故障した場合の対処法

マフラーに違和感を覚えたら、早めにプロにチェックを頼みましょう。
マフラーは車の底にあるためジャッキアップをしないと修理しにくかったりしてDIYには高難易度です。

カーディーラーや整備工場に依頼できますし、場所によってはカー用品店でもチェックしてくれます。

マフラーが故障した場合の注意点

マフラーが故障しても普通に走れてしまうことに注意してください。
気づかないうちに大きな音や汚れた排気ガスを撒き散らして走ってしまっていたなんてこともあります。

異音は故障に気がつくための有効な要因です。
普段は音のことを気にしないかもしれませんが、ぜひ愛車の音を意識してみてください。

まとめ


車のマフラーの種類や役割を解説しました。

マフラーは排気ガスを包み込み温度や圧力を下げて排気音を小さくしたり排気ガスを浄化する役割があります。
そのため、マフラーに何か不具合が起こると大きな音がしたり汚いガスが出たりします。
それらに気がついたら早めにプロに相談しましょう。

関連記事

・車検に通るカスタムと通らないカスタムの違いとは?よくある例をご紹介
・キャンバー角とは?ポジティブキャンバーとネガティブキャンバーの違いを解説
・フェンダーの爪折りと爪切りの違いとは?それぞれの特徴を徹底解説