車のシートの素材の種類とは?それぞれのメリット・デメリットを解説

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自動車に乗る際、身体を預ける部品がシートです。
身体の多くの部分が接し、快適で十分なフィット感が安全運転をする上で重要になります。

このシートは多くの素材が開発、採用されている部品です。
自動車選びの際、こだわる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、車に多く採用される素材をメインにメリット・デメリットについて、ご紹介いたします。

目次

車のシートの素材は大きく分けて2種類

自動車のシートに採用されている素材は、大きく分けて2種類です。
ファブリック=布素材と、レザー=革素材です。
この記事では、主にこの2種類の特徴について確認していきます。
皆さんの愛車はどちらのシート素材をお使いですか?
 

ファブリックシート(布素材)

まずはファブリックシート、つまり布素材です。
こちらはファミリーカーから商用車まで、実に幅広く採用されている見慣れた素材といえるでしょう。

また高級車でもエントリーグレードは勿論、高級グレードでもファブリックを選択可能な車種もあり、高級感のある商品も開発されています。

メーカーも主力の素材であるため、安っぽく見えず、肌触りにこだわり、また長持ちするよう工夫がされています。

ファブリックは幅広いラインナップがありますので、主な種類を紹介しつつ特徴もご説明します。

ジャージ

平織で作られた繊維素材で、比較的汚れに強くミニバンやコンパクトカーと幅広く採用されます。

織り目が細かくさらっとした触り心地も特徴ですが、柔らかい手触りからしっかりした手触りと種類も豊富です。

トリコット

滑らかな肌触りが特徴的で、編み物と織物の中間の性質を持っています。
通気性のよさも長所ですが、そのつるっとした感触が滑りやすいという感想を持つ方もいらっしゃいます。

まずシートの形状が自身にあっているか、ドライビングポジションをしっかり取れるか確認すると良いでしょう。

モケット

モケットは表面を起毛仕立てにしたものが多い、織物の一種です。
しっとりとした肌触りが心地よく、耐久性と柔らかさを兼ねる傾向があります。

バスや鉄道、航空機の座席でなじみ深く、喫茶店や劇場の椅子でも見られます。

このように長く使われる前提の椅子に採用されている為、自動車にも向いていますが、あまり現在は採用されていません。

これは素材感や見た目が、現在のトレンドにマッチしていない為と考えられます。

ジャガードモケット

ハイクラスの乗用車や鉄道、観光バス、航空機などに利用される密度を感じる柔らかくもしっかりした素材です。

とても強度があり、年月を経てもしっかりと搭乗者を支えてくれます。
 

レザーシート(革素材)

主に高級車や高級グレードにラインナップされるのがレザーシートです。
動物の皮を素材とし、様々な風合いや手触りに加工されます。
使い込むと艶や風合いが出る点も特徴です。

セミアニリン

しっとりした手触りが特徴の高級車によく採用される素材です。
比較的マットな仕上がりで、主張しすぎない仕上がりが人気です。

ナッパレザー

元々はヒツジやヤギの革を利用した、柔らかく手袋や衣服に使われる素材です。

今では牛革素材のものも同様に利用されています。
薄く柔らかで弾力も有り、触り心地のよい素材です。
革製品を作る上では強度もある素材ですが、薄い仕上がりから傷や擦れがつき、長期に利用される自動車シートでは欠点ともなります。

アルカンターラ

天然皮革を模した人工皮革です。
自動車に利用されるものとしては、日本の東レとイタリアのアルカンターラ社によって生産されているアルカンターラが有名です。

天然のスエードに近い手触りや風合い、高級感があり人気のある商品です。
本革に比べ耐久性や通気性にも優れています。
 

その他の素材

その他にも特徴的な素材を紹介していきます。

セルクロス

防水性・透湿性に特化した合成皮革であるセルクロスは、汚れに強く、ムレの発生も抑えてくれる素材です。

SUVなどで汚れた衣服で乗っても、水で流して洗うことができますし、水着で乗車することも可能です。

かといってビニールのようなチープさもない、合理で魅力的な素材と言えるでしょう。

防水シート

一口に防水シートといっても、様々な風合いや素材感のものがあります。
またいかにもチープな肌触りや色合いのものは、ファミリーカーでは避けられます。

厚いビニールで覆う実用に特化した防水シートもありますが、見た目の良い商品も開発利用されています。

ネオプレンのような弾力があり、座り心地と見た目も良い防水シートなど、それぞれ工夫が凝らされています。

車のシートの素材の種類ごとのメリット・デメリット

次にシートの素材ごとのメリット・デメリットもみてみましょう。
シートの特性を知れば、自分の好みや用途に合った車・グレードを選ぶことも可能になるでしょう。
 

ファブリックシート(布素材)のメリット・デメリット

まずはファブリックシート(布素材)のメリット、次にデメリットです。

メリット

安価(レザーシート等に比べ)

オーソドックスなグレードや値段で幅広く採用されているのがファブリックの強みです。

基本の素材であり、優れた特性を持つファブリックは必要十分な選択です。

通気性の良さ

布生地なので、夏場でも通気性が良く蒸れにくく、冬にヒンヤリ冷たいということもありません。

季節や状況を問わない使い勝手の良さが魅力です。

高耐久

レザーに比べて高耐久です。
擦れに強く、経年劣化しづらいのも特徴です。

ラインナップの多さ

車ごとのキャラクターやグレードによって、様々な素材・柄が開発されます。
高級感のある商品も多く存在します。

デメリット

次にデメリットも見てみましょう。

清掃が難しい

布生地ゆえにコーヒーやジュースをこぼし、染み込んでしまうと綺麗にするのは困難です。

また汚れ同様に煙草などの臭いをとるのも難しいでしょう。
ゴミやホコリが隙間に入ってしまい、ため込んでしまう点も気になります。
 

レザーシート(革素材)のメリット・デメリット

次にレザーシートのメリット・デメリットを確認してみましょう。

メリット

まずはレザーシートのメリットからです。

高級感

何よりレザーシートが好まれる点が、高級感です。
特有の香りや肌触りはレザーシートでしか味わえず、車両の格も併せて所有感も満たされます。

汚れに強く、掃除が楽

布のように水分が染み込むことはないので、飲み物をこぼしてもすぐに拭けば問題ありません。

またゴミやホコリが溜まりずらいので、掃除機で吸いタオルで拭きあげると綺麗に保てます。
さらにケア用品を使用すれば、艶や状態を長く保ちつつ、エイジングも楽しめるでしょう。

デメリット

次にデメリットを確認していきましょう。

高額

革を使用しており、そもそも高額な点がデメリットといえるでしょう。
そもそも装備できない車種・グレードも多くあります。

快適性が低い

夏場は最初、座ることも困難なほど熱く、冬場は冷えています。(対策としてヒートシーター、クーラーが装備されている車種もあります。)

また蒸れるとジメジメしてしまうので、布に比べると快適性は低くなりがちです。

劣化する

経年劣化で艶や色見が変わるのが魅力という見方もありますが、傷や劣化はレザーの宿命です。

乗り降り時の擦れ傷は避けるのが難しい問題です。

ケアが必要

布素材と違い、革には特有のケアも重要になります。
基本的なケアとしてホコリや汚れは水分を残さないよう、硬く絞ったタオルで拭き上げれば綺麗になります。

出来れば専用クリーナーを使うと良いでしょう。
絞ったタオルのようにゴシゴシ擦らずとも汚れを落とせ、負担を軽減でき、レザーの寿命を延ばせるでしょう。

またコーティング剤を使い、そもそも汚れを付きづらくし、衣服との擦れに強くする手段も非常におすすめです。

車のシートの選び方とは?

次に素材それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、シートの選び方を考えてみましょう。
 

ファブリックシート(布素材)がおすすめな人

車に合った多彩なデザインで、ベーシックグレードから採用されています。
丈夫で長く使用できる安心感があり、ファブリックは基本的な選択肢になるでしょう。

定期的に掃除機をかける、飲み物をこぼしたらすぐに拭き上げ染み込ませないことでより長く綺麗に保てます。
 

レザーシート(革素材)がおすすめな人

布素材にはない高級感のある手触り、質感を求めるならレザーシート一択です。

手入れもそこまで面倒ではないものの、定期的な拭き上げなどのケアは欠かせません。

さらにレザー用のケア用品を利用し、長持ちさせる為の工夫も必要となります。
多少の手間が気にならない人、そしてエイジングも楽しむ心持ちでいれば、より革素材との付き合いが楽しくなるでしょう。

現在のレザー素材は耐久性も上がっており、適切なケアができれば長く風合いを保てます。

まとめ

基本的に、ファブリックシートはほとんどの車種に採用グレードが存在します。
ベーシックだから安っぽいということではなく、車種やグレード、キャラクターに合った柄・素材が採用されているのも魅力です。

ファブリックという選択肢を基本としつつ、レザーシートを望むのならば検討すると良いのではないでしょうか。

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