事故ってからでは遅い!日々行うべき最低限のカーメンテナンスとは?

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クルマに乗る前のちょっとした点検、つまり日常点検が必要だということは、免許を持っている人なら絶対に知っているべきことです。
知っているのにクルマを日常点検しない人は「今のクルマは壊れることはない」と過信していませんか?

たしかに昔よりは壊れにくくなっているのは事実でしょうが、今も昔も必ず機械であるクルマにはメンテナンスが欠かせないことは変わりありません。適切なメンテナンスを怠ると、いわゆる整備不良による事故を起こしかねません。
最低限のカーメンテナンスとして日常点検を励行し、整備不良による事故を起こさないようにしましょう。

目次

事故を他人事と考えていませんか?

国土交通省が2017年に行った「自動車の点検・整備に関するアンケート調査」によると、日常点検が義務であることを知らない人が17.3%います。

また、同アンケートで日常点検整備は「全くしない30.5%」「まれにする34.9%」が過半を占め、直近1年間のトラブル経験も聞いていますが、そのトップ3は「バッテリ上がり24.2%」「ランプ類の故障21.3%」「タイヤのパンク・バースト14.6%」という結果でした。

“もし”あなたがクルマを運転中に、このようなトラブルに見舞われたらどうでしょうか?”もし”踏切内や交差点で「バッテリ上がり」によってエンジンがかからなくなったら、大事故に繋がりかねません。”もし”渋滞路走行中に「ストップランプが故障」していると、”もし”追突される危険性もあります。高速道路を走行中に「タイヤがバースト」したら・・・
「もし」という仮定の話ばかりですが、事故ってからでは遅いのはおわかりでしょう。転ばぬ先の杖としての日常点検を、最低限のカーメンテナンスとして必ず実行しま
しょう。

これは法律で定められたドライバーの義務ですが、たとえ法律で決まっていなかったとしても、安全のためにもやっておいて全く損のないことです。
事故は他人ばかりが起こすものではありません、いつか自分が事故を起こしてしまうかもしれない可能性を少しでもゼロに近づけるためにも日常点検を実施しましょう。

整備不良による交通事故ワースト3

クルマは一人で運転するものですが、そのたった一人が点検整備を怠ることによって、多勢の他人を巻き込む事故が発生します。2018年の車両交通事故統計によると、総事故件数40.6万件のうち、状態的不良を含む整備不良による事故件数は806件なので約0.2%です。
つまり整備不良で事故を起こす人は500人中たった1人の計算になりますが、そのたった一人の点検整備を怠ったドライバーにより、自身を含む搭乗者の命に関わるリスク、事故で巻き込む他人の命に関わるリスクを負うことになるのです。

リスクは命だけではなく、他車や交通状況を巻き込む社会的リスクと修理代や賠償費用といった経済的リスクがあることも見逃せません。こういった数字的な観点から見ても、「500分の1だから大丈夫」と油断せず、日常点検をしていくことをオススメします。

さてこの整備不良による事故件数806件のうち、ワースト1は376件「雪道での夏タイヤ使用」です。続いてワースト2「制動装置不良」160件、ワースト3「タイヤ不良(パンク・バースト)」17件となっていました。
みなさんも驚くかもしれませんが、整備不良の事故1位は雪道での夏タイヤ使用というベタなものです。降りはじめだからまだ大丈夫だろう、もう止んだだろう、いろんなケースがあるとは思いますが、飲酒運転がダメなように、降雪時に夏タイヤは飲酒運転同様自殺行為ですし、車の事故は他人の命をも奪いかねない危険なことです。

整備不良の事故2位は制動装置不良ですが、コレこそクルマとして最も起こってはいけない故障です。クルマの3大基本機能は「走る・曲がる・止まる」ですが、走らなければそもそも事故を起こせません。
曲がらないのも問題ですが、止まりさえすれば事故は防げるので、この基本機能の中で最も大切な機能が「止まる」であり、それを司っているのが制動装置です。
整備不良の事故3位はタイヤ不良ですが、タイヤに関する日常点検は、タイヤの空気圧、亀裂や損傷、溝の深さや異常な摩耗の3つだけしかありません。

まとめ(or自分の身は自分で守る、自分が乗るクルマをチェックしよう)

最低限のカーメンテナンスは日常点検であり、たったの15項目しかありません。
①ウインド・ウォッシャ液の量
②ブレーキ液の量
③バッテリー液の量
④冷却水の量
⑤エンジンオイルの量
⑥タイヤの空気圧
⑦タイヤの亀裂、損傷および異状な摩耗
⑧タイヤの溝の深さ
⑨ランプ類の点灯、点滅およびレンズの汚れ、損傷
⑩ブレーキ・ペダルの踏みしろおよびブレーキの利き
⑪パーキング・ブレーキ・レバーの引きしろ
⑫ウインド・ウォッシャの噴射状態
⑬ワイパの拭き取りの状態
⑭エンジンのかかり具合および異音
⑮エンジンの低速および加速の状態

とはいえ日々の運転においてこの15項目を点検するのは大変ですし、一定の作業時間が必要になります。この15項目の実施推奨を前提としつつ、もしこの15項目の点検ができないなら、以下3つだけは実施して頂くといいかもしれません。

1.クルマに乗る前に周りをグルっと一周して、タイヤが潰れていないか?傷はないか?溝はあるか?だけでも必ず確認しましょう。

2.走り出す前にまだ停まった状態で、ブレーキペダルの踏み代や感覚はどうか?パーキングブレーキの効き具合はどうか?必ず確かめてから走り出せば、止まらないということはないはずです。

3.降雪時は夏タイヤで絶対走らず、電車やバスに乗る、歩く。当たり前と思うようなことですが、慢心にご注意を。

整備不良による事故は今も起き続けており、点検整備を怠ることにより、自身や搭乗者、周辺の人を危険に晒しかねません。
事故を起こしてからでは手遅れになりますので、自分のクルマに限らず、会社のクルマ,レンタカー,カーシェアリングでも同様です。

日々の点検を行い、素敵なカーライフをお過ごしください!

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