誰しも車を手放す時、売却する時にお世話になる買取業者。
しかし中には悪徳業者と言われる会社も存在します。
車の買取業者は普段から付き合いがあるわけでなく、人生において数回しか利用の機会もないなど、見極め・対応が難しいのも事実です。
今回はそんな悪徳業者の特徴を分析し、手口や考えられるトラブルについて考えていきましょう。
車買取の悪徳業者の特徴とは?
悪徳業者のよくある特徴について、まずまとめていきましょう。
やり取りする中で紹介する特徴と合致したり、不信感を抱いたり不快感につながったりするのであれば注意するべきでしょう。
電話の勧誘がしつこい業者
まるでこちらに判断する時間を与えないかのように、しつこく電話で勧誘=買取を進めるよう連絡してくるのであれば、注意が必要です。
商談や値段の交渉で自社を選んでもらおうとするのではなく、ただ契約を急かすようだと不安です。
顧客側のペースを考えているか、自社を選んで欲しいという熱意があるか、話をする中で見極めていきましょう。
最初から高額査定額を出す業者
業者にとって査定額は仕入れ価格です。
商品の仕入れは業者にとって死活問題です。
無責任に通常考えづらい高額査定を出すのは、考えづらいといえます。
そういう意味では査定価格を絞り、交渉を始めるというのは極めて普通の話です。
何故いきなり高額査定を出せるのか、企業努力の範疇を超えているのであれば注意すべきです。
交渉中や交渉後、何らかの理由で査定価格を取り下げたり、大幅減額をしてきたりする恐れがあります。
あるいは契約後に、その金額が支払われるのか怪しいと考えるべきでしょう。
手数料の説明がない業者
査定や書類関係、レッカー代、場合によっては出張費といった手数料について、説明は受けたでしょうか。
いざ契約時に、手数料や費用分を引いてくるパターンがあります。
高額査定で喜んでいたら、結果的には手元に入る金額が相当減っている可能性も考えられます。
契約する前に、受け取る金額がいくらなのか、しっかり確認するようにしましょう。
クーリングオフが可能だと伝えてくる業者
クーリングオフが可能だから、と契約を促進してくる業者にも注意しましょう。
前提として、車の買取はクーリングオフの対象外です。
つまりその情報は嘘です。
契約すれば取り消すのは実質不可能ですので、買取契約には十分注意しましょう。
強引に契約を迫る業者
ユーザーの心情や都合を考慮せず、強引に契約を迫る業者には注意が必要です。
またそのような不快感を与える会社、社員に高額なやりとりを任せる気にはならないでしょう。
厳しいノルマから商談を急いでしまうことはあるかもしれませんが、強引な印象を受けるようであれば、商談を進めるのはおすすめできません。
自動車税還付金の説明をしない業者
普通車であれば、月割りで自動車税の還付を受けられます。
基本的には廃車時に自動車税の還付を受けるのですが、手放した際にも還付相当額を受け取れます。
つまり買取をするのであれば、お客さんに伝えるべき内容です。
査定価格にプラスし還付扱いとすることが多いですが、積極的に説明しなかったり、扱いが明瞭でない業者は優良業者とはいえないかもしれません。
車買取で悪徳業者と契約したらどうなる?
交渉を進める中で、悪徳業者であると見抜けない場合もあるでしょう。
また巧みに契約までこぎつけるよう、悪徳業者側も務めるはずです。
もし契約をしてしまった場合、どのような事態が想定されるでしょうか。
契約後に減額される
多いトラブルとして挙げられるのが、契約後に査定額が減額される例です。
特に車の引き渡し後に、何かしらの理由を付けて減額してくる手段です。
二重査定といわれる手口で、概ね相場より高い金額を提示することで、契約締結します。
その後、入金までに査定額の減額を連絡してきます。
減額の理由は様々ですが、ユーザーが虚偽情報を与えていなければ、減額に応じる必要はありません。
契約通りに履行するようにしっかり伝えましょう。
勝手に手数料が引かれる
基本的に買取で受け取れる金額は、査定額から各手数料などが引かれた金額となります。
法律で手数料の金額が決まっているわけではないので、各業者ごとに差がでます。
査定額は高いものの、手数料もやたら高い場合は注意が必要です。
さらに説明がなかった手数料が勝手に引かれ、まったく入金額が変わってしまうというのも常套手段です。
買取代金が入金されない
そもそも契約した買取代金が入金されないという、いっそ清々しさすらあるパターンも確認されます。
その場で現金買取でなければ、後日口座に入金される流れが一般的です。
あらかじめ振込日時を聞いておき、約束期日に振込がなければ、すぐ買取業者に連絡しましょう。
ユーザー側が振込口座の情報を間違えている可能性を除外すれば、業者の口座入力間違いなど事務的なミス、資金繰りの悪化・資金不足、そもそも振込む気がないということになるでしょう。
名義変更が行われない
買取が行われれば、車両の名義は業者側で変更手続きをします。
仮に変更を行わないと、自動車税の請求は元所有者宛てにきてしまいます。
またその車両が事故や交通違反、犯罪に利用されれば、元の所有者に捜査が及ぶ可能性も否定できません。
名義変更が意図して行われていないのであれば、犯罪に使用するつもりかもしれません。
車両引き渡し後は、名義変更がどういったスケジュールで行われる予定か確認し、変更後の車検証を送ってもらうなど確認を怠らないように努めましょう。
法外なキャンセル料を請求される
通常買取に係るキャンセル料の扱いは、商談中に説明され、契約書にも記載されます。
また業者にとってもトラブル回避の為、しっかり説明するべき事項です。
一方、悪徳業者は法外かつ高額なキャンセル料を請求してきます。
キャンセルが必要ないよう商談を進めることも重要ですが、キャンセルの取扱いについても確認しましょう。
車買取は悪徳業者でなく優良業者を見極めよう
トラブルに巻き込まれない為には、悪徳業者と取引しないに限ります。
つまり悪徳業者と優良業者を見極める必要があるのですが、どういった点に注意するべきでしょうか。
複数社から見積もりを取る
複数の買取業者から査定見積を取ることで、価格の相場感を知ることができます。
また見積書を見比べ、手数料など突出して高額である、逆に手数料の記述が無く総額は不透明といった事例を発見しやすくなります。
勿論、どの業者の査定額がより高いか判断できるので、オーソドックスな買取の検討方法として活用できます。
「JPUC」「JADRI」に加盟しているか確認する
「JPUC]は一般社団法人日本自動車購入協会を指します。
加盟店に対し、車両売買の行動基準を定め、ユーザーが安心して加盟店を利用できるよう制度作りを行っています。
トラブルに関しても相談できるため、JPUC加盟店を選び、利用するのもおすすめです。
「JADRI」は日本自動車流通研究所のことを指します。
ユーザーに有益な利益を提供し、優良な業者のみ加盟を認めるという厳しい姿勢が特徴です。
必ずしも営利的でなく、透明性や公平性を重視し自動車業界の質を向上させることを目的としています。
加盟するには非常に厳しい基準があるとされ、加盟店の数は限られています。
それ故に、加盟店であれば安心感をもって利用できるでしょう。
不安な場合は大手買取業者一択
個人店や小規模店舗に入るのが不安である、業者の選定に自信が持てないという場合は、大手買取業者を選んではいかがでしょうか。
まずはCMでよく見る、名前をよく聞く大手に行って、査定をしてみると良いでしょう。
愛車の査定額をまず一回調べ、見積書がどういったものか確認してみましょう。
納得できれば商談を進めるのも良いですし、小規模店舗に行って複数の見積りを集めてみるのもおすすめです。
まとめ
悪徳業者は自身が悪徳であることを巧みに隠します。
またノルマに追われ強引な商談を進めてしまい、悪徳業者になっている自覚がないこともあります。
大事なことは商談を進める中でチェックポイントを覚えておき、必要であれば業者に疑問点を確認することです。
もし悪徳業者と契約してしまった場合、JPUCや消費生活センター、警察に相談という手段も視野に入れましょう。
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