愛車にステッカーを貼ったものの、後に剥がそうと思った際、綺麗に剥がすのに相当な労力が必要なことを皆さんはご存じでしょうか。
場合によっては、中古車両を購入した時点で貼られていた、跡が残っているなんてこともあるかもしれません。
まずは剥がすのにどのような手段があるか、また対処法について、確認してみましょう。
あるいは可能な範囲で剥がしてみたものの、取り返しがつかなくなっていませんか?
跡が残ってしまった時の対処法についても、ご紹介しますので安心してください。
車のステッカーの剥がし方
では車のステッカーの剥がし方について考えていきましょう。
ガラス・窓に向いている剥がし方と、ボディに向いている剥がし方の双方をご紹介します。
ガラスや窓のステッカーの剥がし方
手軽な方法としては、家にあるドライヤーやヒートガンを使用することです。
ドライヤーでステッカーを温め、ノリが柔らかくなったところで剥がします。
十分に温まったら、ゆっくり剥がしていきましょう。
注意点として、ドライヤーはシガーソケットからの電圧では使用できないので、コードを屋外まで伸ばせなければなりません。
手元で扱えるスクレーパーを使用するのもおすすめです。
これはステッカーを剥がすのに適したヘラで、素材は様々です。
ただしガラスは硬いとはいえ、金属の刃であれば傷つく可能性も否定できません。
作業は慎重に行い、自身も怪我をしないように注意が必要です。
ボディのステッカーの剥がし方
ボディに対しても、ドライヤーで暖め剥がす方法は有効ですが、気を付ける点があります。
バンパーなどの柔らかい素材部は熱による変形の可能性があるので、暖めすぎに注意しましょう。
またスクレーパーも有効ですが、ガラスに比べ素材、塗料など柔らかくなっています。
その為、プラスチックやゴム素材を選択すると良いでしょう。
他にも、熱湯をかけノリやステッカー自体をふやかし剥がす方法も有効ですが、かけすぎてボディに負荷をかけないようにしましょう。
火傷にも注意が必要ですし、湯温は沸騰するほど熱い必要はありません。
おおむね80℃くらい、沸騰する前に火を止めましょう。
また直角のドア部などは湯がステッカーに浸透する前に流れてしまうので、ボンネットや屋根といった、湯が停滞する場所に利用するのがおすすめです。
家にあるものでステッカー剥がし向きのアイテムも存在します。
それが除光液です。
ステッカー剝がし用のものではないですが、ステッカー跡に染み込ませると剥がしやすくなります。
注意点として、ステッカー剥がし用のアイテムではなく、色あせやボディの塗面劣化が起きてもあくまで自己責任です。
あまり長時間付けない、広い範囲に使わないのであれば選択肢となり得るでしょう。
また臭いもきついので室内側での使用の際は、換気をしっかりしましょう。
他にもカーショップなどに行けば、ステッカー剥がしの溶剤が多数販売されています。
ノリを溶かす溶剤を染み込ませば、簡単に剥がすことが可能です。
商品ごとにどの程度の時間浸透させるか多少変わってくるので、説明をしっかり読み、指示に従いましょう。
ステッカー跡が残ってしまった時の対処法
先程紹介した方法で万時綺麗に剥がせた…のであれば問題ありません。
しかしステッカーやシールは綺麗に剥がしづらいのも事実で、車に長い間貼られていたものは紫外線や風雨による劣化で、さらに困難な状態になっているでしょう。
ステッカー跡が残ってしまった場合、有効な対処法はあるのでしょうか。
ガラスや窓にステッカー跡が残った時の対処法
ステッカーの剝がし方で学んだ方法で解決しない場合、除光液を残った跡に塗り込んで浸透させてみましょう。
ガラスのような垂直面では垂れてしまうので、ラップをかけておくと液垂れしずらく、浸透しやすくなります。
前準備としてドライヤーで暖めておく、しっかり除光液が浸透したらスクレーパーも使用し剥がしてみる、と複合技も有効です。
他にも、ガムテープをステッカー跡に被せるように貼って剥がすを繰り返す方法もあります。
これは跡がべたべたしている状態で、特に有効です。
べたべたをガムテープが徐々に絡めとってくれるでしょう。
ボディにステッカー跡が残った時の対処法
ボディ面のステッカー跡にはどのような方法が有効でしょうか。
先の除光液は、長時間ボディにあたると、変色を招く可能性があるので注意が必要です。
例えば粒子の細かい「仕上げ」用コンパウンドの活用も有効でしょう。
根気よく磨けば、しつこいステッカー跡も綺麗にできるはずです。
間違って荒いコンパウンドを使用すると塗装が削れてしまうため、商品の選定には注意してください。
車にステッカーを貼る際に知っておきたい5つのこと
車にステッカーを貼る際、知っておいていただきたいことが5つあります。
ステッカーを貼る理由は様々と思いますが、貼る前に考えていただきたい内容です。
1.ボディカラーが変色する可能性がある
ステッカーを貼っていた場所が変色してしまう可能性があります。
ステッカーの形そのままに変色部分が浮き彫りになってしまうので、非常に外観上目立ちます。
逆にボディ側が経年劣化で変色しているが、ステッカー部分だけ退色せずに色見が合わなくなることもあるでしょう。
いずれもボディカラーとの不一致が見られやすくなります。
2.ステッカー跡は売却時に減額されやすい
ステッカー跡とは、綺麗に剥がせずステッカーの一部や糊がこびりついている部分だけでなく、上記の変色によるステッカー貼付跡も含みます。
買取り後、糊を剥がし万全になるという査定は基本的にしませんので、減額される可能性が高くなります。
3.ステッカー剥がしで車体が傷付く可能性がある
ステッカーを剥がす手段、又は取扱いによっては車体やガラス面を痛めてしまいます。
スクレーパーを強烈に車体に押し付ければ、塗面を傷めたり傷つける可能性がありますし、ガラス面でも同様です。
薬剤を使う場合、推奨時間を大きく過ぎれば、やはりダメージが懸念されます。
4.ステッカー剥がしを業者に頼むと高くつく
手段として、業者にステッカー剥がしを依頼する手があります。
これは予算、いくらまで金額を許容できるかによりますが、プロが綺麗に剥がしてくれるので有効な手段になり得ます。
一方で、数千円の費用は高いという印象を抱く方もいるでしょう。
5.貼る場所によって違法になる
個人の持ち物である車両であれば、どこにステッカーを貼っても良いと思われるかもしれませんが、貼る場所によって違法となります
違法となる場所は、下記の通りです。
ただし、車検証ステッカーはフロントガラスに貼るよう定められています。
例外として盗難防止装置装備のステッカーは規定があるものの、貼付できます。
まとめ
ステッカーについては、縁がない人も多いかもしれません。
しかし子供が乗車している旨のステッカーを貼っていたものの、成長に伴い剥がしたくなったという例もあり、誰しも他人事ではないかもしれません。
一度貼るにしても、ある一定期間で貼り替えたり、必要なくなったものは時間をかけて綺麗に剥がすなど、ひと手間覚悟しておくべきです。
また違法な位置だと自覚せず貼付することがないよう、気を付けなければなりません。