頭金なし、月々定額料金で新車に乗れるサービスとして人気のカーリース。
ここ数年で市場も拡大し、車が欲しいと思った時にはカーリースを候補に入れるという方が増えてきています。
ただし「カーリースで失敗した」「後悔した」という声があることも事実で、カーリースならではの特徴をきちんと押さえておくことがマイカー選びでは大事になってきます。
自動車の専門家が「カーリースが向いている人」の特徴について詳しく解説します。
そして比較しやすいようにカーリースが向いていない人の特徴も紹介していきます。
カーリースが向いている人
カーリースが向いている人の特徴は主に以下の8つです。
目安として半分以上の項目を満たしている人は、カーリースが向いている人に該当してくると言えるでしょう。
- 初期費用をおさえたい人
- 毎月の車の出費を安定させたい人
- 気軽に車を所有したい人
- 定期的に新車に乗り替えたい人
- カスタムに興味がなくそのまま車に乗る人
- 車検やメンテナンスが面倒だと感じる人
- 経費で車に乗りたい人
初期費用をおさえたい人
頭金、初期費用が0円のカーリースなら、まとまった費用がなくてもすぐに車に乗り始めることができます。
そのため、たとえば引っ越しや結婚、出産などで出費が重なる時期だけど、生活の足として車も必要というような場合にうってつけです。
あとは貯金などのまとまったお金は無いけど新車が欲しいという人にもカーリースは向いています。
初期費用を抑えるには中古車を選択する方法もありますが、中古車であっても頭金はかかるため、頭金なしで新車に乗れるカーリースは魅力的と言えるでしょう。
毎月の車の出費を安定させたい人
お財布の管理を楽にしたい人にもカーリースは向いています。
車にまつわる費用には様々なものがあり、税金や保険、メンテナンスや車検代などが不定期に発生します。
中でも、たとえば車検代などは車種によって10万円を超えるものもあり、毎月の家計には大きな負担となります。
家計をなるべく安定させ、急な出費を避けたい方にはこれらの費用が定額料金にすべて含まれたカーリースがおすすめです。
気軽に車を所有したい人
カーリースの契約期間は長いと10年を超えるものもありますが、短いものは1年から可能です。
カーリースではリース期間が満了すると車両を返却し、その際の廃車費用などもかかりません。
短期間だけ車を使いたいけど購入や売却の手続きが面倒という場合、カーリースであればそれらが一本化でき、手間も最小限で車を持つことが可能です。
定期的に新車に乗り替えたい人
車好きの方の中には、次々と最新モデルに乗り替えたいという方もいるでしょう。
短期で購入と売却を繰り返すのは大変ですが、カーリースであれば前項で述べたように手続きの手間が少なくて済みます。
また、カーリースは基本的にひとつの車種を選んで契約し、中途解約は原則としてできませんが、途中で乗り替えが可能なプランを用意しているリース会社もあります。
カスタムに興味がなくそのまま車に乗る人
車は移動手段として使うだけでなく、趣味の領域でカスタムをして楽しむ方も多くいます。
ただ、カーリースでは契約終了後に車両をリース会社に返却するため、カスタム行為は基本的に不可となっています。
車のカスタムには特に興味がなく、純正オプション装備を付け替えることもないといった方はカーリースに向いていると言えるでしょう。
車検やメンテナンスが面倒だと感じる人
車の維持の中でも、車検やメンテナンスは特にハードルが高いものと言えます。
あまり車に詳しくない方や忙しくて時間がない方などは特に、車検や整備のスケジュールを把握しておくだけでも大変だと感じるのではないでしょうか。
カーリースではリース会社ごとに様々なメンテナンスプランを用意しており、充実したものを選べば車検はもちろん充実したメンテナンスが受けられます。
またメンテナンス料金は定額料金にコミになっており、別途お金を用意する必要もありません。
そのため「今月は節約しよう」などと思わずしっかりメンテナンスをすることができ、故障や事故を未然に防ぐことにもつながります。
経費で車に乗りたい人
車というものは会計上「資産」として扱われ、たとえば自営業の人が経費で車を購入した場合には、「減価償却」といって数年に渡りかかった経費を計上していきます。
つまり、例えば200万円で車を現金一括購入したとしても、その年に200万円をまるまる経費にはできないのです。
さらに、ローンの場合は経費として扱えるのはローン金利のみで、車にまつわる費用のほとんどを経費計上できません。
その点カーリースであれば車の所有権はリース会社にあり、月額料金は「リース料」として扱われ、その全額を経費にすることができます。
そのため、カーリースは法人や個人事業主にも嬉しいサービスとなります。
カーリースが向いていない人
それではここから、残念ながらカーリースをあまり向いていないという人を挙げてみましょう。
しかし、以下の項目に当てはまったからといって絶対にカーリースが向いていないとは限りません。
現在は各リース会社によって様々なプランやオプションがあるため、おすすめしないポイントを把握した上でカーリースを検討するのがいいでしょう。
- 長距離移動が多い人
- 自由に車をカスタムしたい人
- 急に新しい車に乗り替えたくなる人
- 長く同じ車に乗り続けたい人
- 車を自分のものとして所有したい人
- 残価設定による残価清算が不安な人
長距離移動が多い人
カーリースはレンタカーやカーシェアと違い、マイカーのように自由に乗れるのが魅力です。
ただし基本的に、走行距離については毎月何kmまでという制限がついています。
走行距離がかさむと車の価値が下がってしまうため、返却時の車の価値を確保するため、このような走行距離制限が課せられています。
その距離はリース会社やプランによって1,000km~2,000kmほどとなり、一般的な買い物や家族の送り迎え、月に数回の遠出程度であればあまり問題はありません。
ただ、片道50kmを超えるような毎日の通勤であったり、頻度の高い長距離ドライブなどをする人はこの制限をオーバーしてしまう場合があります。
超過分はリース契約終了時に精算する必要があるため、長距離を走る予定がある方は事前にプランをよく確認するのがよいでしょう。
自由に車をカスタムしたい人
バンパー交換、塗装といった大掛かりなカスタムをしたい人には、カーリースは向いていないかもしれません。
先ほども述べたように、カーリースでは基本的にリース車のカスタムは不可となっています。
原状回復が可能なアクセサリー程度なら可能な場合もありますが、本格的なカスタムは認められていません。
そのため、カスタムを目的としてのカーリース利用は向いていないと言えるでしょう。
急に新しい車に乗り替えたくなる人
カーリースでは中途解約ができないため、契約期間が満了する前に解約すると違約金がかかることになります。
契約期間は後から短縮などの変更ができませんので、急に車を乗り替えたくなる人にはカーリースは向いていません。
契約期間だけでなく、走行距離やリース料、メンテナンスなどの点でもカーリースは計画的に決まっている形式が多いのが特徴。
ふいに思い立って何かをしたいタイプの人にはあまり向かないでしょう。
長く同じ車に乗り続けたい人
カーリースの契約期間は長くても11年ほどで、それ以上の15年、20年といったものはありません。
そのため、できるだけ長く同じ車に乗り続けたい人は、購入して自分で所有する方がよいでしょう。
ただ、一部のリース会社のプランでは契約終了後に車を返却せず、そのままもらえるというものがあります。
これを利用すればリース契約が終わった後もそのまま乗り続けることができるため、「車がもらえるオプション」のあるリース会社を探すのも一つの手です。
車を自分のものとして所有したい人
カーリースの車両はあくまで借り物、リース車であり、リース期間中の車の所有権はリース会社にあります。
カーリースではカーローンのように繰上返済をすることもできず、またリース料を払い終われば自分のものになるというわけでもありません。
所有権がリース会社にあると、たとえば自由に売却したり人に譲ったり廃車にしたりといったことはできません。
また、気持ちの上で、あくまで自分で所有する「マイカー」が欲しいという人にも向かないでしょう。
なお、前項で述べた「車がもらえるオプション」であれば、リース契約終了後に所有権を自分に移すことは可能です。
残価設定による残価清算が不安な人
カーリースのリース料は多くの場合、残価設定という形式が採用されています。
残価というのはリース契約終了時の車の価値のことで、カーリースではあらかじめこの価値を見込んで値引いた上で月額料を決定しています。
これはいわば、契約終了時の下取り価格を契約開始時に値引くようなものです。
そして、この残価設定の中でもオープンエンド形式と言われるものは、実際の返却時の残価があらかじめ見込んでおいた残価を下回ってしまった場合、リース料とは別に追加清算が必要となります。
残価は走行距離やボディのキズなどのほか契約終了時点での市場価値などもユーザーが把握できない部分も多くなるため、清算をずっと不安に思いながら乗る人もいるでしょう。
残価清算が不安な場合は、残価設定の中でもクローズドエンドと呼ばれる形式や、残価設定ナシのカーリースを選ぶといいでしょう。
自分に合うカーリース会社の選び方
ここまで、カーリースが向いている人と、向いていない人を見てきました。
その中でいずれにも言えることは、カーリース会社ごとに様々な特徴やプランがあるため、自分に合ったカーリース会社を選ぶことが大切だということです。
以下にポイントを3つ挙げますので、ぜひカーリース選びの際の参考にしてください。
ポイント1:取り扱い車種
カーリースでは、リース会社ごとに取り扱う車種が異なります。
メーカー、車種、グレードなど、国産・輸入車のほぼすべての車種を選べるリース会社もあれば、特定のメーカーのみを扱うカーリースや、人気車のみをメインに扱うところもあります。
どんなに魅力的なリース会社であっても自分が乗りたい車種がなければ始まりませんので、車種が決まっている方はまず最初にそのリース会社の取り扱い車種をチェックしましょう。
なお、車種があってもグレードや色などが限られている場合もあるので、細かくチェックするのがおすすめです。
ポイント2:プラン内容
カーリースのプラン内容は各カーリース会社ごとに、実に多岐にわたります。
契約年数やボーナス払いを含めるかどうか、残価設定、リース料の内訳、走行距離制限などなど、チェックすべきポイントがたくさんあります。
ただ、その中でも特に重要なものとしてチェックしておきたいのが、車検にまつわる費用。
車検代は多くの場合基本のリース料かメンテナンスプランに含まれていますが、プランによっては含まないことが可能なものもあります。
ウッカリ車検代が含まれないプラン選択をしてしまうと、リースの月額料金とは別に車検代を用意することになり、車検の時期になって慌てることになってしまいます。
いずれにせよ、もしプラン内容で不明な点があれば契約前にリース会社に確認し、納得してから契約することが大切です。
ポイント3:オプション内容
プラン内容とともにチェックしたいのが、オプション内容です。
オプションとは、先ほど述べた「車がもらえるオプション」のように、基本のプラン内容とは別に有料で付けることができるサービスのことです。
車がもらえるオプションに加入することによって、走行距離制限やカスタム制限が解除される場合もあります。
オプション内容によっては、「カーリースが向いている人」が「カーリースが向いていない人」に変わる可能性もあるため、必ず見ておくといいでしょう。
おすすめのカーリース会社5選
それでは、ここからはおすすめのカーリース会社を5つピックアップしてご紹介します。
選べる契約年数やオプションプラン、そして走行距離制限などご自身に合ったリース会社を見つけるため、ぜひ参考になさってください。
おすすめのカーリース会社1:定額カルモくん
カーリース名 | 定額カルモくん |
---|---|
取り扱い車種 | 国産全車種から選べる |
契約年数 | 1~11年まで1年単位で選べる |
月額料金に含まれるもの |
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オプションプラン | 車がもらえるオプション(走行距離制限もなし) |
走行距離制限 | 1,500km/月(リース期間6年以下の場合。7年以上は制限なし) |
定額カルモくんは、1年~最長11年の契約期間が選べるカーリースで、柔軟なプラン設定ができるのが魅力です。
契約終了後は車がもらえるオプションも用意されており、加入すると走行距離制限もなくなるため、まさにマイカーのように車を使うことができます。
月々1万円台からと月額料金もリーズナブルで、価格・内容ともにバランスの取れたカーリースと言えるでしょう。
おすすめのカーリース会社2:新車リースクルカ
カーリース名 | 新車リースクルカ |
---|---|
取り扱い車種 | 国内主要メーカーの一部車種から選べる |
契約年数 | 2年・3年 |
月額料金に含まれるもの |
|
オプションプラン |
|
走行距離制限 | 1,000㎞/月 |
新車リースクルカは、国内主要メーカーの一部車種から車を選べ、2年もしくは3年契約できる短期カーリースです。
契約満了毎で新車に乗り換えられるため、常に最先端の車を利用可能です。
短期でライフスタイルが変わる方は、その都度車を変えられるのでおすすめでしょう。
おすすめのカーリース会社3:ニコノリ
カーリース名 | ニコノリ |
---|---|
取扱い車種 | 国産全車種から選べる |
契約年数 | 1年~9年 |
月額料金に含まれるもの |
|
オプションプラン | 車がもらえるパック(走行距離制限もなし) |
走行距離制限 | 個別に相談可能 |
ニコノリは月額5,500円~という大変リーズナブルなカーリースです。
車がもらえるオプションもあり、契約後は車をもらうか、あるいは返却・延長・買取り・再リースを選ぶことができます。
契約前にじっくり相談して個別にプランを決めていくスタイルが特徴で、走行距離なども柔軟に対応。プラン決定に不安がある方にもおすすめのカーリースです。
おすすめのカーリース会社4:KINTO
カーリース名 | KINTO |
---|---|
取り扱い車種 | トヨタ車・レクサス車の一部 |
契約年数 | 3年・5年・7年(レクサス車は3年のみ) |
月額料金に含まれるもの |
|
オプションプラン |
|
走行距離制限 | 1,500km/月 |
KINTOはトヨタが運営するカーリースで、トヨタ車のほかレクサス車の一部や、KINTO専用モデルがリースできます。
通常のカーリースでは含まれない「任意保険」がコミになっている点が大きな特徴として挙げられます。
トヨタが運営するカーリースであるという安心感があり、またトヨタ車ファンとってKINTO専用モデルは見逃せないポイントです。
おすすめのカーリース会社5:MOTAカーリース
カーリース名 | MOTAカーリース |
---|---|
取り扱い車種 | 国産全車種から選べる |
契約年数 | 5年・7年・11年 |
月額料金に含まれるもの |
|
オプションプラン |
|
走行距離制限 | なし |
MOTAカーリースは老舗の自動車メディアが運営するカーリースで、車がもらえるオプションが用意されています。
しかし注目は、車がもらえるオプションに加入しなくとも走行距離制限がなく、さらにカスタムまで自由である点で、クルマ好きには嬉しいサービス。
また新車7年延長保証という独自のオプションを用意しており、故障の際も安心です。
もっとたくさんのカーリース会社を比較したい!という方は、こちらの記事をご参照くださいください。
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カーリースと類似サービスを比較
まずはじめに、カーリースとはそもそも何なのかについての説明をしましょう。
マイカーのように使えるといいますが、購入するのと一体何が違うのでしょうか。
カーリースの特長は?
カーリースの最も大きな特長は、車を購入する際に必ず必要となる「頭金が不要」という点です。
初期費用が0円で済むため、いわゆる「マイカー貯金」をすることなく車を手にすることができます。
続いての特長は、税金や自賠責保険料などがコミコミになった「月額定額料金」。
年に1度の税金や数年に1度の車検など車にまつわる費用は不定期にかかりますが、カーリースであればそれらを含めての定額制なので、急な出費に慌てることもありません。
他にも、新車を自由に選べることや充実したメンテナンスプランなど便利でお得なポイントが揃っています。
カーリースとカーローンの違い
カーリースの特長として「月額定額料金」を挙げましたが、それと同じく車の代金を月々分割で支払うカーローンとカーリースの違いは何なのでしょうか。
まず一つめは、カーリースが税金などの諸費用コミの月々定額であるのに対し、カーローンの分割払いは車両本体代金のみである点です。
カーローンには税金や車検、メンテナンス代などは含まれませんので、費用は別途、その都度用意しなければなりません。
続いて二つめとして、契約年数や金利の設定などが挙げられます。
カーリースは長いもので11年契約というものがありますが、カーローンは最長でも10年であったり、また変動金利の場合は市場の影響で支払い総額が増える可能性もあります。
最後の違いは、カーリースは契約期間が満了すると車両をリース会社に返却しますが、カーローンではローン返済後は乗り続けるのも売却するのも自由になることです。
カーリースと購入の違い
それではカーリースと一括払いでの購入の違いは何でしょうか。
大きな違いは何といっても最初にかかる費用です。カーリースは頭金を含めて初期費用は0円ですが、一括払いであれば頭金、初期費用、車両本体代金がかかります。
その後はカーリースが月々定額なのに対し、購入の場合はローンと同じく税金や車検、メンテナンス代などが都度かかります。
その他の大きな違いとしては、一括払いで購入した場合は車の所有権はオーナーにあるため、売却や下取り、廃車などがいつでも自由となります。
カーリースと車のサブスクの違い
カーリースに似た言葉として「車のサブスクリプション」という文言を見かけることがありますが、カーリースと車のサブスクリプションは何が違うのでしょうか。
答えは、「ほぼ同義」です。
「車のサブスクリプション」という表現はいわばカーリースを分かりやすく説明するための文言であり、この二つは同じものを指していると言えます。
ただ、一般的な音楽や動画などのサブスクでは月々定額で退会も自由というものが多いですが、カーリースは基本的に中途解約不可という点に注意が必要です。
まとめ
この記事では、カーリースが向いている人と向いていない人の特徴、そしておすすめカーリース会社5つをご紹介しました。
カーリースは頭金や初期費用なしで新車に乗ることができ、月々定額のため安定した家計管理がしたい方におすすめです。
一方、走行距離制限やカスタムの禁止、中途解約できないなどの条件があるため、クルマ好きで長距離を乗ったりカスタムしたり、ふいに乗り替えたくなるおすすめできない面もあります。
ただ、カーリース会社によっては「車がもらえるオプション」などが用意され、走行距離制限がなくなるなど、「カーリースを向いていない人」であってもオプション次第で便利に使うことも可能です。
ぜひご自身にあったカーリース会社を選び、快適なカーライフをお送りください。
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