今回の記事ではハイドロプレーニング減少についてご紹介します。
教習所で習っているので、覚えている方もいらっしゃるでしょう。
また実体験として経験してしまった方もいるかもしれません。
誰にでも起こりえる現象ですので、是非覚えていただきたいと思います。
ハイドロプレーニング現象とは?
早速ハイドロプレーニング現象の概要や起こる理由や原因について考えていきましょう。
ハイドロプレーニング現象とは?
ハイドロプレーニング現象は自動車が水の溜まった道路を走行中に、タイヤと道路の間に水が入り摩擦力が失われることをいいます。
水膜現象とも呼ばれます。
この状態になると水が潤滑剤の役割をし、タイヤと道路の間の水が減るか無くなるまで、車両の制御(走る・曲がる・止まる)が効かなくなります。
ハイドロプレーニング現象が起こる原因
ハイドロプレーニング現象は、路面の水量がタイヤの排水能力を超えた場合に発生するとされます。
また高速道路のようにスピードを出している状況ほど危険性が増します。
後ほど紹介しますが、タイヤの溝が減っていて排水能力が低下していると水の上を滑ってしまうということです。
タイヤの状態や空気圧を常に適切な状態で維持する必要があるでしょう。
ハイドロプレーニング現象が起こってしまったら?
実際にハイドロプレーニング現象が起きてしまった場合の対処方法についても考えてみましょう。
ドライバーにとっては突発的な現象になるでしょうから、複雑な操作は難しい上に、何かしらの操作で状況を改善することもできません。
出来ることは多くありませんが、予習しておくことで対処を可能にしておきましょう。
ハンドルは切らない
車両自体のコントロールが効かない為、ハンドル操作の意味がありません。
さらにハンドル操作後、不規則な動作をする可能性もある為おすすめできません。
またハンドルが切られていた場合、ハイドロプレーニング現象から抜けグリップ回復に制御不可能に陥る可能性があります。
直線道路上であれば真っすぐすすみ、最短で現象から復帰することを目指しましょう。
ブレーキは踏まない
咄嗟にブレーキを踏んでしまいがちですが、必ずしも正解とはいえないでしょう。
先にご説明したように、減少の主な原因はタイヤの排水性能の不足です。
タイヤが高速で回るほうが排水性能・排水量は発揮されますので、ブレーキで回転数を落とすことで制動力を取り戻すことはないのです。
かといってアクセルを踏んでは事故の危険性も増しますので、スピードが落ちつつタイヤの回転数も適切になる必要があります。
タイヤのグリップが回復するのを待つ
ハイドロプレーニング現象の解決法は「タイヤのグリップが回復する」ことにつきます。
アクセルやブレーキを操作することで適切に回復することは難しいので、周囲の危険を把握しつつ速度を落とし、グリップを回復させます。
周囲へ危険を知らせるためクラクションを鳴らす
周囲に車両や歩行者がいる可能性があります。
クラクションを鳴らすことで、車両が正常な状態にないことを知らせましょう。
また追突の危険性を周知することで周囲も事故に身構えることが可能かもしれません。
ハイドロプレーニング現象を起こさないための対策
ここまでの説明で非常に恐ろしい現象だと分かっていただけたと思います。
ハイドロプレーニング現象は事前の準備によって、発生のリスクを下げることが可能です。
まずは愛車のチェックから始めてみましょう。
タイヤの状態をチェックする
この現象は主にタイヤの排水性能の不足によって起きてしまいます。
つまり溝が薄くなってしまったタイヤは危険ということです。
状態のよくないタイヤの使用は控えましょう。
古いタイヤは使用しない
溝がある程度残っていても古いタイヤではリスクがあるかもしれません。
グリップを回復することで現象から復帰する必要がありますが、ゴムが古く固いとグリップ力が低く回復に時間を要する可能性があります。
新鮮なゴム=タイヤを使用することで、現象自体を起こしづらくしましょう。
速度を出しすぎない
道路に水があるのであれば、控えめな速度で走行しましょう。
どれくらいの水量でスピードはいくつ以下ならば滑らない、と計算しながら走ることはできません。
速度を控えれば、もし現象が起きても早い復帰が見込めるでしょう。
経験を過信することは危険です。
まとめ
ハイドロプレーニング現象は起きてしまうと、復帰まで有効な手段が取れません。
恐ろしい状況ですが、そもそも起きないようにする努力は可能です。
愛車のチェックと自身の運転、道路の状況把握に努め、安全運転を意識しましょう。
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