カーリースで車に乗ることを検討したとき、大手カーリース会社として「KINTO」と「定額カルモくん」の名前が挙がってきます。
「どちらも評判が良いみたいだけれど、何がどう違うのだろう?」「結局どちらが自分に向いているのだろう?」と思う方も多いと思います。
そこでこの記事では、KINTOと定額カルモくんの料金やサービスを徹底比較し、その特徴の違いをご説明いたします。
KINTOと定額カルモくんの比較結果まとめ
それでは早速ですが、KINTOと定額カルモくんの基本情報を表にまとめてみましたので、比較してみましょう。
カーリース名 | KINTO |
定額カルモくん |
---|---|---|
月額料金 (新車リース) |
14,740円~ (ボーナス払い併用) |
12,820円~ (ボーナス払い無し) |
料金に 含まれるもの |
|
|
任意保険 | 含む | 含まない |
メンテナンス | 含む | オプション |
選べる メーカー・車種 |
トヨタ車、レクサス車の一部 | 国内全メーカー、全車種 |
新車・中古車 | 新車・中古車 | 新車・中古車 |
リース期間 | トヨタ車:3年、5年、7年 レクサス車:3年 |
1~11年 |
走行距離 制限 |
月1,500km | 月1,500km、 7年以上の契約は制限なし |
契約終了時 |
|
|
契約方式 | クローズドエンド方式 | クローズドエンド方式 |
公式HP | KINTO | 定額カルモくん |
比較ポイントその1:メーカー・車種
KINTOと定額カルモくんを比べた時の最も大きな違いは、「選べるメーカー・車種」です。
KINTOはトヨタが運営するカーリースですので、当然ながら、ラインナップはトヨタ車、そしてレクサス車の一部のみとなります。
そのため、カーリースを検討中でトヨタ車・レクサス車以外を希望しているという方は、KINTOは必然的に選択肢から外れるということを覚えておいてください。
なお、トヨタ車とひとくちに言っても膨大な量の車種がありますが、KINTOで取り扱うのはその中でも人気車種がメインであり、全てのモデルが揃っているわけではないことにも注意が必要です。
ただし、KINTO専用の特別仕様車があったり、あるいはディーラーで買うよりも納車時期が短い場合があったりと、KINTOならではのメリットもあります。
比較ポイントその2:リース期間
次にチェックしたいのは、リース期間です。
KINTOが「3年、5年、7年」であるのに対し、定額カルモくんは「1~11年」と短期から長期まで可能な上、1年刻みで自由に期間が選べるのが大きな特徴です。
一般的なカーリースではKINTOと同様の形式が多い中、定額カルモくんのように柔軟に期間設定できるカーリースはほとんどありません。
そのため、3年、5年、7年以外の期間を希望する場合、定額カルモくんがおすすめとなります。
比較ポイントその3:リース終了時の選択肢
カーリースではリース契約期間が終了すると、乗っていた車を返却するのが基本です。
ただし、近年では返却する以外に様々な選択肢を用意しているカーリース会社もあり、同じ車を再度リースして期間を延長したり、別の車に乗り換えたり、車をもらってそのまま乗り続けられたりする場合があります。
返却以外の選択肢は、別途オプション費用が必要なものや、契約開始時にあらかじめ決めておかなければならないものなどカーリース会社によってまちまちなので、事前に確認しておきましょう。
KINTOと定額カルモくんを比較すると、「車をもらう」はカルモくんのみ可能となっていますので、乗っていた車を自分の名義にしてそのまま乗り続けたい方は定額カルモくんを選ぶといいでしょう。
KINTOと定額カルモくんの料金比較
それでは次に、気になるカーリース料金を比較していきます。
KINTOと定額カルモくんの料金比較表
ここでは例として、コンパクトカーの「トヨタ アクア」を7年リースしたと仮定し、条件を揃えて月額料金を算出してみました。
カーリース名 | KINTO | 定額カルモくん |
---|---|---|
車種 | アクア Xグレード(2WD) | アクア Xグレード(2WD) |
契約年数 | 7年 | 7年 |
ボディカラー | プラチナホワイトパールマイカ (KINTO特別価格+0円) |
プラチナホワイトパールマイカ (+605円) |
オプション装備 | ナビパッケージ(+1,430円)
|
オプション合計(+968円)
|
メンテナンス | 標準(コミコミ)
|
ゴールドプラン(+4770円)
|
任意保険 | あり(コミコミ) | なし (KINTOと同等の任意保険に加入する場合、月額約3,400円※車両や状況によります) |
ボーナス併用払い | なし(併用は可能) | なし(併用は不可) |
走行距離制限 | 月1,500km | 制限なし |
月額料金 | 合計:月額39,710円 | 合計:月額45,453円 ※任意保険を含めると月額48,853円 |
KINTOの料金に関する特徴と注意点
KINTOの料金に関する特徴は、すべてコミコミという点です。
「オプション装備」はあらかじめ用意されているいくつかのオプションパッケージから選択する形となるほか、「メンテナンス」「任意保険」については標準でコミコミになっています。
つまり、KINTOでは必要なものが最初からすべてセットになっているので、ひとつひとつ細かく検討しなくても良い点がメリットです。
また、自動車メーカーが母体となるカーリースということで、安心感が大きいのも嬉しいポイント。特にカーリース初心者や車に詳しくない人におすすめと言えるでしょう。
逆に、プランを自分で細かくカスタマイズしたい人や、メンテナンスを自分で行って月額料金を節約したい人には、融通が利かないと感じられるかもしれません。
しかし、トヨタのプロによるメンテナンスと任意保険までコミになってこの月額料金は非常にオトクだと言えます。
定額カルモくんの料金に関する特徴と注意点
定額カルモくんの料金に関する特徴は、自由度が高くカスタマイズが可能な点です。
オプション装備は必要なものだけをひとつずつ選べるほか、メンテナンスプランはプラチナ、ゴールド、シルバー、そしてメンテなしプラン(0円)から選択できます。
また、契約期間7年以上のであれば月の走行距離制限がなくなるので、どれくらい走ったかを気にしなくて済むのはストレスフリーでしょう。
またゴールドメンテプランに「返却時の原状回復費用補償」が含まれており、返却時の精算も安心です。
ただし、KINTOと違ってボーナス併用払いができない点には注意しましょう。
KINTOと定額カルモくんのサービス比較
それでは続いて、KINTOと定額カルモくんのサービスを比較していきます。
KINTOと定額カルモくんのサービス比較表
カーリース名 | KINTO | 定額カルモくん |
---|---|---|
メンテナンスプラン | 通常プランのみ(+0円) (定額カルモくんのゴールドプランに相当) |
|
契約プラン |
|
通常プランのみ |
ボーナス払い併用 | 可能 | 不可 |
車がもらえるプラン | なし |
|
車のカスタム | 不可 | 「もらえるオプション」を選べば可能 |
契約途中での乗り換え | 初期費用フリープラン「のりかえGO」プランで可能 | 不可 |
中途解約 | 解約金フリープランを選べば可能 | 原則不可(違約金が発生) |
KINTOのサービスに関する特徴と注意点
KINTOの独自サービスの特徴として、選べる2つのプランがあります。
「初期費用フリープラン」は通常のカーリースプランとなり、頭金なしで、契約期間を決めてスタートします。
一方「解約金フリープラン」は初期費用として月額5ヶ月分相当をはじめに払い、3年契約となりますがいつでも無料で解約が可能です。再契約も可能なので、期間を決めずにカーリースを始めたい人向けのプランとなっています。
なお、注意点としては定額カルモくんのような「返却時の原状回復費用補償」プランがないため、車の返却時にキズやへこみ等による費用請求の可能性があることです。
1cm程度の小キズであれば経年劣化による損耗と認められる場合がありますが、それを超えるキズのほか、ペットの乗車や喫煙でも費用が発生することがあるので注意が必要です。
定額カルモくんのサービスに関する特徴と注意点
定額カルモくんのサービスに関する特徴は充実したメンテナンスプランと「もらえるオプション」です。
最上級の「プラチナプラン」では「返却時の原状回復費用補償」や車検、法定12ヶ月点検、消耗品交換一式はもちろん、リース期間満了または10万km走行までの延長保証(一般保証・特別保証)がついていて安心です。
また「もらえるオプション」に加入すると車の返却の必要がないので、走行距離制限・カスタム制限がなくなり、まさに自分の車のように気兼ねなく乗ることができます。
注意点としては、契約途中での乗り換えや中途解約ができないことが挙げられます。
特に、定額カルモくんでは最長11年という長期契約ができ、期間が長ければ長いほど月額料金を抑えられるのが魅力ですが、契約中に乗り換え・解約ができないことを踏まえた車種選びが大切です。
KINTOがおすすめな人
KINTOと定額カルモくんを比較した時、「KINTOの方がおすすめだ」という人の特徴を挙げてみましょう。
トヨタ車、レクサス車に乗りたい人
KINTOがおすすめなのは、トヨタ車・レクサス車に乗りたい人というのが大前提となります。
通常モデルはもちろん、KINTOのみの特別仕様車やトヨタのカスタマイズモデルを手掛ける「モデリスタ」仕様車もあり、ファンには嬉しいメリットも多くあります。
また、トヨタは意外にも軽自動車をほとんど販売しておらずKINTOでも扱っていませんが、軽トールワゴンと同等の使い勝手でボディに安心感もあるルーミーというコンパクトカーがあり、「軽が希望だったがルーミーにした」という声も多くあります。
はじめからトヨタ車・レクサス車を希望しているわけでなくても、「絶対に譲れない別メーカーの車種がある」わけでなければ、KINTOを候補から外すのは早いと言えるでしょう。
月々コミコミ定額で安心して利用したい人
カーリースの大きなメリットでもある「月々コミコミ定額」を享受したい人には、KINTOがおすすめです。
税金や車検代がコミなのはもちろんのこと、わかりやすいオプション装備のパッケージセットや、プランを選ばなくても自動で付いてくるプロのメンテナンス、自分で探して加入せずとも安心のコミコミ任意保険など、「丸ごとお任せできる」のがKINTOの大きな特徴です。
そのため、特にカーリース初心者の人や、車を持つのが初めてという人、車に詳しくないからとにかくシンプルに管理したいという人にはうってつけ。
また、色々なカーリース会社を比較検討するよりも、「大手自動車メーカーが運営する自社カーリース」を安心して利用したいという人にも向いています。
定額カルモくんがおすすめな人
それでは次に、KINTOよりも定額カルモくんがおすすめという人を挙げていきましょう。
色々な車種から選びたい人
定額カルモくんでは国産全メーカー・全車種がラインナップされており、色々な車種から選びたい人にはおすすめです。
車種だけでなくグレードや駆動、カラー、オプションなども自由に選べるため、購入するのとほぼ同じように自分の思い通りのモデルを指定することができます。
また、フルモデルチェンジしたばかりの車種の新型モデルも比較的早くラインナップされるので、新型を次々と乗り換えたい人にも向いています。
多くのカーリース会社の中でもラインナップの充実度はトップクラスですので、安心して車種選びを楽しめます。
月々の支払いを安く使用したい人
定額カルモくんでは最長11年契約が可能ですが、リース期間が長ければ長いほど月額料金はリーズナブルになります。
そのため、なるべく月々の支払いを安くしたい人は、長期契約が可能な定額カルモくんがおすすめです。
また、定額カルモくんではボーナス併用払いを実施しておらず、すべての月額料金は月々均等払いの金額となります。他カーリースではボーナス併用払いで月額1万円以下を謳う激安サービスも多く、一見すると定額カルモくんが高く見えますが、ボーナス併用ナシで比較するとカルモくんの方が安いことも多くあります。
リース期間を自由に選びたい人
定額カルモくんの大きなメリットが、1年~11年まで1年刻みで自由に選べるリース期間です。
一般的に、カーリースは車の車検時期に合わせたリース期間を設けており、新車登録から3年、その後は2年ごとの「3年、5年、7年」が多く採用されています。
車検時期に合わせれば、3年リースであれば車検0回、5年リースなら車検1回でリース期間が終了するため、なるべくリーズナブルな月額料金で済むようになっているのです。
しかしそうは言っても車が必要な期間は人それぞれであり、はじめから希望の期間で契約できるのは大きなメリットになります。
カーリース利用の注意点
最後に、カーリースを利用する上で注意しておきたいことをお伝えします。
KINTOと定額カルモくんに限らず、どのカーリースサービスにも共通となる注意点ですので、カーリースを検討している方はぜひ覚えておいてください。
基本料金に何が含まれているのか確認
カーリース契約をする時は、基本料金に含まれているサービスや費用を確認しましょう。
どのカーリースも基本的に車両代金、税金、登録諸費用、自賠責保険が含まれていますが、メンテナンス代、車検代、オプション装備代、任意保険、オプションプラン加入費などはカーリース会社によって扱いが異なります。
特に、契約期間が長ければ車検代もかさんできますが、車検代がどの扱いになっているかは事前によく確認しましょう。
基本料金にコミになっていない場合はメンテナンスプランに含まれていることが多いですが、メンテナンスプランの種類によっては含まれないことがあるのでメンテナンス項目の詳細までひとつひとつチェックするのがおすすめです。
残価精算があるか確認
カーリースは基本的に「残価設定」があります。残価とはリース期間終了時の車の価値のことで、カーリース会社は車の返却時の残価をあらかじめ差し引いた総額を契約月数で割って月額料金を算出します。
残価は契約時に「この車種ならこの程度だろう」と見込むものなので、実際の返却時にはキズやへこみ、走行距離、そして市場での価値などによって想定した残価を下回ってしまうことがあります。
下回った分の残価を精算(支払い)しなくてはならないのが「オープンエンド契約」、基本的に残価精算の必要がないのが「クローズエンド契約」です。
契約するカーリースがオープンエンド契約か、クローズドエンド契約か、あるいは残価設定なしプランかは事前に確認しておきましょう。
走行距離制限があるか確認
カーリース契約では通常、走行距離に制限が設定されています。車の返却時に走行距離がかさんでしまうと残価が減ってしまうため、残価を維持するためにこのような制限が設けられているのです。
多くのカーリースでは月の走行距離が1,000km~1,500km程度ほどですが、これはあくまでリース期間全体の走行距離制限を月で割ったものなので、最終的に合計距離を上回っていなければ大丈夫です。
しかし、車の返却時にこれを超えてしまった場合は1kmあたり数円の計算で精算が必要になる場合があるため注意しましょう。
心配な場合は、走行距離制限なしプランを検討するのがおすすめです。
中途解約は違約金が発生
カーリースは、リース期間満了時まで月額料金を支払い、車を返却するところまでがセットになった契約です。
そのため、動画や音楽のサブスクリプションのように好きな時に解約できるわけではなく、中途解約には違約金が発生します。また、いわゆるペナルティとしての違約金がない場合でも、本来払うはずだったリース期間満了までの月額料金を一括払いしなくてはならなくなる場合があるため慎重な判断が必要です。
長期契約にすると月額料金はリーズナブルになりますが、長く乗っていれば中途解約のリスクが上がってしまうことにも注意しましょう。
なお、料金をある程度前払いすることで中途解約のリスクをなくすプランが用意されているカーリース会社もありますので、心配な方はチェックしてみましょう。
カスタムは基本的に不可
走行距離制限があるのと同じ目的で、車の残価を維持するためカーリースでのカスタム行為は基本的に禁止されています。
カスタムをすると原状回復が難しくなる場合があり、原状に戻せなければ残価が減ってしまうからです。
そのため、車に手を入れたい場合はどこからどこまでが「カスタム」に当たるのか、事前にカーリース会社によく確認しましょう。
また、オプション装備を入れ替える場合は純正オプションを返却まできれいに保存しておくことが重要です。
返却時は原状回復が必要
ここまでお伝えしてきたように、カーリースには残価設定があるため、返却時に原状回復して車の価値をより高いまま維持するということが大切となります。
残価精算のないクローズドエンド契約であっても、走行距離の超過や大きなキズやへこみなどの損害があれば精算が必要になります。
「車を原状回復して返却する」ことを意識しながら乗るのがストレスになるという方は、車を返却せずにそのままもらえるプランにするのがおすすめです。
まとめ
今回は、カーリースのKINTOと定額カルモくんについて料金やサービス内容を徹底比較いたしました。
KINTOはトヨタが運営するカーリースのため、ラインナップがトヨタ車・レクサス車に限られるものの、任意保険までコミコミで大きな安心感があります。
一方、定額カルモくんは申込者数20万人を突破した大手カーリースサービスで、ラインナップやプランも充実し、車がもらえるプランも用意されています。
どちらにも大きな魅力があるため、この記事を参考に、自分に合っているのはどちらなのかを見極めてみてください。
◆今回の記事が気になった方におすすめの記事はコチラ!
↓↓↓
【最新】実は高くない!?トヨタ「KINTO」の評判とメリット・デメリットを徹底調査!
【最新】定額カルモくんの評判・口コミは?メリット・デメリットは?審査は厳しいのか等を徹底検証!