【最新ニュース】爆発的人気!?話題の新型SUV、トヨタC-HRに試乗
発売1か月で約4万8000台を受注するほど大人気となっているトヨタの新型コンパクトSUV、C-HRに早速試乗できたのでレポートします。
C-HRは、トヨタの新しいクルマづくりの構造改革、TNGAに基づいて開発されたモデルの第2弾であると共に、コンパクトSUVの人気が高い欧州市場をメインターゲットに開発されています。このため、ドイツ・ニュルクブルクリンクなどのサーキットや欧州各地の公道テストなども行い、走りも磨き上げたといいます。
もちろん、自慢はそれだけではありません。とにかくカッコよさを重視したというスタイルは、とてもインパクトのあり、SUVというよりもスポーツカーを連想させてくれます。特にリヤスタイルは大胆に絞り込んであり、後席ドアの窓は小さくし、ドアノブを目立たなくように設置するなど工夫も凝らされています。
インテリアは、バケットタイプのフロントシートを備えるなど、スポーティかつ機能的に纏められており、外観同様にスポーツカーのような雰囲気を持ちます。小さなハリアーともいえる質感にも拘っており、コンパクトだからと侮ることはできません。
グレード構成はとてもシンプル。FWDのハイブリッドとAWDの1.2Lダウンサイズターボにそれぞれ、充実装備の上級グレードのGと標準グレードのSを用意した4モデルのみ。どちらもトランスミッションは無段変速のオートマチックのみです。Hybridは、1.8Lエンジン+モーターの組み合わせでシステム最高出力122ps、燃費消費率(JC08モード)で 30.2km/Lを達成。一方、ターボ車は最高出力116psとほぼ同等。燃費消費率(JC08モード)は15.4km/Lとなりますが、ターボ車はAWD仕様であることを考慮すれば、決して悪くはないと思います。
試乗したのは、HybridのGとターボのS-Tの2台。スポーティさにこだわったという走りは、スポーツカーライクなアグレッシブな走りとは少し異なり、スポーティな操縦性と乗り心地のバランスを重視したセッティングのよう。快適性もしっかり考えられているので、これなら助手席からの苦情もなさそう。気になる後席スペースも外観から想像するよりも、しっかり確保されており、着座確認ではタイトさを感じませんでした。この点は、コンパクトSUVとはいえベースをプリウスと共有しているメリットでしょう。といっても前後のオーバーハングは短いので、取り回しも悪くありません。開発者によれば、ターボの方が走りはスポーティとのことですが、発進と停止を繰り返す街中ではモーターアシストがあり、排気量が大きいHybridの方がパワフルさを感じられる印象でした。どちらを選ぶかは好み次第ですが、AWDを選ぶなら、自動的にターボという選択になります。今回、プリウスのようなE-AWDは敢えて設定しなかったそう。これもC-HRの走りに拘ったからで、AWDはダイレクトな動きとなるメカニカルな機構としたかったそうです。
コンパクトSUVは、元々日本が得意とした分野ですが、欧州メーカーも積極的に様々なモデルを投入することで、すっかりお株を奪われた感があります。そのリベンジをかけたともいえるC-HRは、現代のスペシャルティクーペに仕上げられており、なかなかユニークな存在といえるでしょう。
text & photo by OHTO Yasuhiro