子供の頃、景色が流れていくのを間近に感じたくて、高速道路上で車の窓を開けた記憶がないでしょうか?
筆者は風のブォーッという音が大きくてビックリしたものです。
今回は高速で窓を開けるのは違反になるのか、についてご紹介していきます。
実は高速道路は一般道路とは違った規則が多くあります。
そんな高速道路で行いがちな、よくある違反行為も覚えていただければと思います。
高速で窓を開けるのは違反になる?
高速道路で窓を開ける行為は違反になるのでしょうか?
この項で早速答えを見てみましょう。
高速で窓を開けるのは違反にならない
結論を述べると、高速道路で窓を開ける行為は違反になりません。
窓を全開に走行しても、検挙の対象とはなりません。
実際、違反だと思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
経験則や、なんとなく危ないという自覚から違反と思い込んでいたかもしれません。
例えば、子供が窓から乗り出し落下すれば無事ではすみません。
子供が窓を操作していると、面白がって立ち上がってしまうことも有る為、注意が必要です。
子供の頃、親に叱られた記憶から危ない行為=違反と考えている方もいるのではないでしょうか。
また大人とはいえ、窓から手を出していて、追い越し車や障害物に追突する可能性も否定できません。
高速上とはいえ、室内の換気や車酔い時に窓を開ける行為は普通ですし、そもそもオープンカーは窓どころか屋根も全開です。
そう考えると特別なことはなく、違反だと不都合もでてきてしまいます。
高速で窓から手や顔を出すのは違反になる場合もある
先に述べたように、高速で窓を開ける行為が違反になることはありません。
しかし、その開けた窓から手や顔を出すことで違反になってしまう可能性は否定できません。
何故かというと、道交法70条において運転者は安全運転を義務付けられています。
内容は、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。」とされます。
取締り時には、違反点数は2点、大型車12,000円、普通車9,000円、二輪7,000円、原付6,000円となります。
高速で窓を開けるデメリット
高速で窓を開ける行為は違反になりませんが、窓を開けるデメリットも存在します。
デメリットには危険性を指摘する点もありますので、是非覚えていただければと思います。
とはいえ換気や気分転換の為に数センチ開ける程度であれば、影響やデメリットはありませんので、開けすぎないように意識しましょう。
窓を開けることで歪な空気抵抗が増え、車体が不安定な状態になります。
結果、ハンドル操作が不安定な状態になりかねません。
車内に置いてあるものや手に持っているものが、はずみで車外に落ちる=飛んで行ってしまうかもしれません。
100キロで走っている時に、何かしらのモノが飛んできて衝突すれば危険ですし、事故や怪我につながりかねません。
被害者になるのも怖いですが、窓を開けていれば加害者になる可能性も十分あります。
身体の小さな子供などは、少し乗り出そうとしただけで車外に転落してしまうかもしれません。
面白がって窓の操作をさせないようしましょう。
高速走行中に、窓を開けると余分な空気抵抗が増え、燃費が悪化してしまいます。
安定した速度・アクセルワークで走行していても、燃費の無駄が増えてしまのは勿体ないので、窓を開けるのであれば最低限にすると良いでしょう。
後席にも窓があるタイプの車種(ミニバンやセダン、5ドアコンパクトカーなど)だと顕著ですが、後部席の片側の窓を少し開けると不快な音が出る場合があります。
ボーボーという、振動音のような風切り音のようなもので、ご存じの方も多いかもしれません。
これは窓から外気が入る際に振動し、その振動数と車内の振動数が共振することで起きます。
その際は、窓を閉めてしまうか、他の窓も開けてると解消されます。
高速でよくある8つの違反行為とその罰則
窓を開ける行為は違反ではない、とご理解いただいたかと思います。
では高速道路でやりがちな、よくある違反についてご紹介します。
1.通行区分違反
これは路肩走行禁止というほうがわかりやすいかもしれません。
渋滞時などに路肩走行をしている車両を見かけますが、故障などで駐停車する時以外は行ってはいけません。
違反点数:2点、反則金:普通車9,000円、大型車12,000円
2.速度超過違反
次にスピード違反です。
高速道路の法定最高速度は特に指定が無い場合100キロです。
超過が40キロ未満の場合、違反金の納付で刑事処罰は免れますが、40キロ以上では刑事手続きとなり、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金となります。
超過速度40キロ未満、違反点数:1~3点 反則金:9,000円~35,000円と超過速度により変動します。
超過速度40キロ以上、違反点数:6~12点 6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
3.最低速度違反
スピードの出しすぎで取締りを受けるのではなく、最低速度が定められている点も注意しましょう。
渋滞時や危険防止の為、やむを得ない場合を除いて50キロ未満で走行すると違反になります。
違反点数:1点 反則金:普通車6,000円、大型車7,000円
4.通行帯違反
快適なスピードで気持ちよく右車線を走り続ける、やりがちなドライバーも多いかもしれません。
こういった行為は取締り対象です。
2車線の高速道路で、右端の車線は追い越し車線で、原則として追い越し時のみ走行が認められます。
違反行為:1点 反則金:普通車6,000円、大型車7,000円
5.あおり運転
あおり運転の定義や詳細については記載を避けますが、妨害運転罪として取締りを受けます。
2020年6月30日にはあおり運転厳罰化を規定した改正道路交通法が施行されました。
交通の危険の恐れがある煽り運転を行ったとされた場合、違反点数:25点、その後2年は免許の再取得ができず、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。
著しい項つの危険を生じさせた場合、違反点数:35点、その後3年は免許を取得することができず、5年以下の懲役または100万円以下の罰金。
6.後続車に道を譲らない
追い越し時に注意を払って走行するというのは、イメージがしやすいかもしれません。
しかし追い付かれているのに後続車に道を譲らないと違反になるのをご存じでしょうか?
きちんと追い越されないといけない、ということです。
具体的には、追い付かれれば左に寄せて道を譲る、追い越されている間は加速しない、といったルールが存在します。
違反点数:1点 反則金:普通車6,000円、大型車7,000円
7.ガス欠
一般道路と違い、ガソリンスタンドが近くにあるとは限らないのが高速道路です。
その為、ガス欠によるトラブルは多く発生しており、ガス欠は違反として取締りを受けます。
高速道路上での停止は危険ですので、ガス欠にならないよう注意しましょう。
違反点数:2点 反則金:普通車9,000円、大型車12,000円
8.トンネル内無灯火
トンネルや濃霧時にもヘッドライト灯火が義務付けられています。
オートで点灯ができる車種であっても、乗車時にはオート機能が使える状態になっているか確認が必要です。
違反点数:1点 反則金:普通車6,000円 大型車7,000円
まとめ
高速道路で窓を開ける行為が違反でない一方で、意外な違反があるとわかっていただけたでしょうか。
高速道路は一般道路よりも走行速度が速く、ちょっとした不注意や行いが重大な事故につながる可能性があります。
あらためて高速上での安全運転について意識を高めていただきたいと思います。
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