カーリースは、近年ますます注目を集める車の利用方法です。しかし、「カーリース=貧乏人向けのサービス」というイメージを持っている人も少なくありません。
実際には、カーリースは幅広い所得層に利用されており、その利便性や経済的なメリットから選ばれる理由が多岐にわたります。
本記事では、カーリースが貧乏人向けのサービスではなく、なぜさまざまな所得層の人々に利用されているのかを詳しく解説します。
カーリースが貧乏人向けのサービスと思われている3つの理由
カーリースに対して「貧乏人向け」というイメージが存在するのはなぜでしょうか。その背景には、カーリースに対するいくつかのイメージが関係しているようです。
ここでは、その代表的な3つの理由を挙げて、それぞれについて詳しく見ていきます。
①「初期費用不要=貧乏人」のイメージから
カーリースの最大の魅力とも言えるのが、初期費用が不要であることです。
新車を購入する際には頭金や登録費用など多額の初期費用がかかりますが、カーリースではこれらの費用がなく0円で済みます。
この「初期費用不要」という特徴が、「お金がないからカーリースを選ぶ」というイメージを生むことがあります。
しかし実際には、「初期費用を抑えたぶんの資金を他の用途にまわす」「手元の資金をなるべく減らさずリスクを分散させる」「引っ越しや結婚など大きなライフイベントが重なっても車を諦めずに済む」という合理的な選択肢となっているのです。
②「審査が通りやすい=貧乏人」のイメージから
カーリースは比較的審査が通りやすいとされていますが、これも「お金に困っている人が利用する」というイメージを強める要因の一つです。
では、なぜ審査が通りやすいとされているかというと、その理由のひとつはカーリースの「残価設定」にあります。
カーリースでは「残価設定」といって、車を返却した際の残価(その時に残っている車の価値)をあらかじめ車両代金から差し引くという仕組みがあります。そのため残価が高ければ高いほど総支払額は抑えられ、そのぶん審査のハードルも下がるというわけです。
さらに、カーリースでは契約期間が長いほど月額料金が抑えられますが、収入に対して月額料金が安ければ審査に有利ということもあるでしょう。
ただ、カーリースは最大で11年の長期契約となり、その場合は長期間にわたっての安定収入が求められることにもなります。
つまり、審査が通りやすいというのは、それだけカーリースの契約条件が柔軟ということであり、必ずしも貧乏人向けということを意味するわけではありません。
③「カーリースは安い=貧乏人」のイメージから
カーリースはリーズナブルな月額料金が魅力ですが、「カーリースは安い」「月々1万円で車に乗れる」などの謳い文句が、時に「経済的に余裕がない人向け」というイメージを生むこともあります。
しかし実際には、安さだけでなく「月々定額で家計の見通しが立てやすい」「メンテナンスがコミになっていて便利」「不意の出費に悩まされない」など、サービスとしての使い勝手の良さが評価されています。
総合的なコストパフォーマンスや利便性が高いという点で、実際は幅広い所得層に利用されているのです。
それでは、以上のことをまとめてみましょう。
- 「初期費用不要=貧乏人」?
- 「審査が通りやすい=貧乏人」?
- 「カーリースは安い=貧乏人」?
⇒手元の資金を減らさず賢く利用できる
⇒残価設定があり審査ハードルが低いこともあるが、安定収入は求められる
⇒安さだけでなく、定額制のメリットは大きく総合的なコスパが高い
このように、イメージが先行しているせいで、「カーリース=安い=貧乏人」という言葉が独り歩きしているケースがままあるというのが真相でしょう。
カーリースが幅広い所得層に利用されている5つの理由
カーリースは従来の「新車購入」とは全く違うサービスですが、決して貧乏人向け、低所得者層向けのサービスというものではありません。
実際にはその利便性から幅広い所得層に利用されており、ただ安いだけではなく様々な利便性が支持されています。
以下では、カーリースがなぜさまざまな所得層に利用されているのか、その具体的な理由を5つご紹介しましょう。
- ①気軽に車を利用できるようになるから
- ②初期費用を気にしなくていいから
- ③車に関する出費管理がしやすくなるから
- ④経費計上ができるから
- ⑤カーリース車か購入車なのか他人にはわからないから
①気軽に車を利用できるようになるから
カーリースを使えば、マイカー貯金をする必要もなく、また車の購入にまつわる煩わしい手続きもナシですぐに車に乗ることができます。
まず、ほとんどのカーリースではネットだけで契約が完結するので、ディーラーをいくつもまわって営業担当者と何度も打ち合わせをすることもありません。中には「自宅にいながら納車を待つだけ」というカーリースもあります。
さらに、月々定額の月額料金の中には税金や自賠責保険料、車検代やメンテナンス代まで含めることができ、都度の出費を気にする必要はありません。
契約期間終了時には車を返却するだけでよく、売却や下取り、廃車等の手間もナシ。「所有」せずにリースすることで多くの手間や手続きを省くことができ、初心者や車に詳しくない人も気軽に車を利用できます。
②初期費用を気にしなくていいから
新車を購入する際には多額の頭金や登録費用が必要ですが、カーリースではこれらの初期費用は不要です。
例えば、200万円の新車を購入する場合に必要な頭金は車両代金の2~3割である40万~60万円にもなります。これに加えて登録費用や諸費用がかかりますから、ある程度のまとまったマイカー貯金が必要になるでしょう。
一方、カーリースであれば初期費用はすべて月額料金にコミになっているため、手元の資金を減らすことなく車を手にすることができます。
車が必要になるのは引っ越しや家族が増えるタイミングと重なることも多く、手元の資金を減らさずに車を持つ手段として多くの人がカーリースを選んでいるのです。
③車に関する出費管理がしやすくなるから
カーリースの月額料金には車両代金だけでなく税金や自賠責保険料、メンテナンス費用なども含まれており、車に関する出費管理がしやすいのが特徴です。
車を購入した場合によく聞かれる声として、「年に一度の自動車税が憂鬱」「気づくと車検が迫っていて、不意の出費に慌てる」「都度の消耗品交換やメンテナンス代が読めない」といったものがあるのはご存知でしょう。
一方、カーリースであれば契約期間中ずっと月々定額で、「出費が少ない月」「出費が多い月」というムラがなく、家計の見通しが立てやすくなります。車に関する様々な費用が「月額料金」として一本化できるので、管理の手間がなく気持ちの上でもラクになるでしょう。
特にファミリー層では育児や親の介護などに追われることも多く、管理しやすいカーリースが重宝されています。
④経費計上ができるから
自営業者や個人事業主がカーリースを利用する場合、リース料を経費として全額計上することができます。
通常、事業のために車を購入した場合、車両代金のすべてをその年に経費計上することはできません。この場合の車は「資産」という扱いになるので、数年かけて少しずつ減価償却という処理をしていくことになります。
また、カーローンを利用した場合のローン返済額は経費扱いにならず、経費計上できるのはその利息分のみとなってしまいます。
一方、カーリースで車を利用すれば、車は「資産」ではなく「リース品」となり、月額料金の全額を「リース料」として経費計上することが可能です。
より大きな金額をタイムリーに経費とできるだけでなく、内訳としての税や諸費用もまとめて「リース料」で済むため、会計処理が格段にシンプルになるのです。
⑤カーリース車か購入車なのか他人にはわからないから
カーリースを検討した時に気になるのが、「その車がカーリース車か購入車なのか他人にわかってしまうのか?」ということでしょう。
結論から言うと、カーリースの車は一般の購入車と全く同じであり、「これはカーリース車だ」とわかるポイントはありません。ナンバープレートも、レンタカーのような「わ」「れ」ナンバーではなく購入車と同じナンバーとなります。
また、カーシェア車両のようにステッカーが貼られているなどもなく、自分の駐車場に停めて好きな時に使うことが可能です。
そのため、「カーリース=貧乏」といったイメージが気になっている方でも、周りの目を気にする必要はありません。カーリースのメリットを最大限活用しながら、ご自身の好きな新車に乗るのがおすすめです。
カーリースを活用している人の例
それではここから、カーリースを賢く活用して快適なカーライフを送っている人の例を3つご紹介しましょう。
①地方に引っ越すことになり、車が必要になったAさん夫婦(20代)
20代のAさん夫婦は転勤で地方に引っ越すこととなり、生活の足として車が必要になりました。
新生活で落ち着かない中、すぐに車が必要ですが、ディーラーをまわる時間的余裕も土地勘もありません。また、引っ越し費用や家電購入などの出費がかさみ、車の頭金についても不安が残ります。
新車ではなく中古車も検討しましたが、車を買うのが初めてのAさんは相場のチェックや販売店選びもわからず、むしろ中古車の方がハードルが高いとも感じました。
そこで選んだのが、カーリースという方法です。
頭金ナシ、ネットだけで契約が完結するので、時間と初期費用を大幅に節約できます。また、納期が早いキャンペーン中の車を選んだため、スムーズに新生活を始めることができました。
なお、車種はリーズナブルな軽自動車を選び、契約期間は5年を選択。ゆくゆく、家族が増えた際は育児に向いた車種に乗り換えて再びカーリースを利用する予定です。
②3人の子どもを抱え、お金がかかる時期のBさん(40代)
Bさんは小学生から高校生までの3人の子どもを育てる母親で、自分の仕事をしつつ家事と育児で忙しい毎日です。
これまでの車が手狭になったため、ミニバンへの買い替えを検討中にカーリースという手段を知りました。
何より魅力的だったのは、初期費用が不要で月々定額であること。子どもにお金がかかる時期のため、車にまつわる費用をできる限り抑えつつ、家計管理もラクになる点が決め手になりました。
夫婦で時間を取ってディーラーをまわる手間もなく、手すきの時間にそれぞれで公式サイトを見ながら車種やプランを検討しました。
カーリースといっても、中古車と違って新車購入と同じようにグレードやオプション装備を選択でき、また最新の安全装備が付いている点も親として嬉しいポイントです。
「不意の出費があるかも」というストレスがなく、手厚いメンテナンスプランで安心・安全に乗れることにも満足しています。
③車が好きで、一人旅やドライブを楽しみたいCさん(30代)
Cさんは、20代の頃は中古車のカスタムにハマっていたものの、最近ではカスタム趣味もひと段落し、のんびりと旅行やドライブを楽しみたいと考えていました。
車好きだけあって、車種やオプション装備にはこだわりがあり、また走行距離もそれなりに多いので、当初カーリースは視野に入れていませんでした。
しかし、ほぼすべての国産車が選べ、走行距離も無制限、最後には車がもらえるというカーリースの存在を知り、心が傾いたCさん。
クルマ仲間の中には「カーリースなんて」と言う人もいましたが、車に詳しいCさんはメンテナンスを自分で行うことで月額料金を抑え、浮いたお金で車中泊ギアを揃えるなどカーリースライフを堪能しています。
Cさんは、カーリースに対するネガティブなイメージに流されるより、賢く活用した際のメリットの方が大きいと感じました。
おすすめのカーリース2社をご紹介
カーリースは近年人気が爆発的に上がり、新しいカーリースも次々と増えているため「どれを選べばいいかわからない」という声も多く聞かれます。
そこで、編集部が厳選したおすすめのカーリース2社をピックアップしてご紹介いたします。
①定額カルモくん
月額料金(新車リース) | 12,490円~(ボーナス払い無し) |
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料金に含まれるもの | 車両代金、登録諸費用、各種税金、自賠責保険 |
任意保険 | 含まない |
メンテナンス | オプション |
選べるメーカー・車種 | 国内全メーカー、全車種 |
新車・中古車 | 新車・中古車 |
リース期間 | 1~11年 |
走行距離制限 | 月1,500km、7年以上の契約は制限なし |
契約方式 | クローズドエンド方式 |
公式HP | 定額カルモくん |
定額カルモくんは、累計申込者数が25万人を突破している人気のカーリースです。業界で初めて契約年数最大11年という長期契約を導入し、月額1万円台からリーズナブルに車を利用できるサービスです。
一般的に、カーリースの契約年数は「3年・5年・7年」など決まった年数から選ぶ形式が多い中、カルモくんなら1年~11年まで1年刻みで選べるのも大きな特徴。超短期から長期まで、自身の予定やライフスタイルに合わせて計画的に車を使えます。
また、カルモくんの月間走行距離の上限は1,500kmとかなり余裕のある設定ですが、7年契約以上であればそれも無制限となり、さらに契約満了後に車がもらえるオプションもつけられるようになります。
- 申込者が累計25万人突破の人気カーリース
- 契約年数が1年~11年まで1年刻みで選べる
- 7年契約以上で走行距離無制限&車がもらえるオプションがつけられる
②ニコノリ
月額料金(新車リース) | 5,500円~(ボーナス払い併用) |
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料金に含まれるもの | 車両代金、登録諸費用、各種税金、自賠責保険、車検代、メンテナンス費用(消耗品のみ) |
任意保険 | 含まない |
メンテナンス | オプション |
選べるメーカー・車種 | 国内全メーカー、全車種 |
新車・中古車 | 新車・中古車 |
リース期間 | 1年~9年 |
走行距離制限 | 個別に相談 |
契約方式 | オープンエンド方式/クローズドエンド方式 |
公式HP | ニコノリ |
ニコノリは、ニコニコレンタカーの運営会社が展開するカーリースサービスです。
ボーナス払いを併用すれば月額5,500円から車に乗れるという業界最安のカーリースですが、プラン内容も非常に充実しており、オトクで使い勝手のいいカーリースでもあります。
ニコノリでは基本の月額料金に車検代や消耗品交換代がコミコミになっており、有料のメンテナンスパックをつけなくとも車検代がカバーされるのが魅力です。さらに、契約条件によってガソリン代が5円/L割引になる特典も見逃せません。
さらに、長期契約では契約満了時に「車がもらえるパック」も選択可能。きめ細かく相談しながら自分にピッタリのプランが組めることも好評の理由です。
- 月額5,500円~という業界最安級のリーズナブルさ
- 店舗で契約するとガソリン代割引の特典がある
- 個別に相談しながら、柔軟にプランを決められる
まとめ
今回は、カーリースが貧乏人向けのサービスと言われることがあるのはなぜか、また、そうではない理由を解説いたしました。
やすい、初期費用がない、審査が通りやすいなどの言葉から「貧乏人が利用する」というイメージが独り歩きしているケースがありますが、カーリースは決して貧乏人向けのサービスではなく、幅広い所得層が利用しています。
ただし、カーリースは購入車とは違う「気をつけるべき点」もあるため、向き・不向きがあることも留意しなくてはなりません。
カーリースの性質をよく理解し、また、自身に最適なカーリース会社を選ぶのがカーリースを賢く活用する大きなコツとなります。