車に長く乗っていると、「モデルチェンジ後の同じ車種には新しい機能が搭載されていて羨ましい」などと感じることがあるのではないでしょうか。
最新の安全装備など、新車購入時のオプションとしてしか設定できず、後付けはできないというものも多くあるため、歯がゆい思いをしている方も多いと思います。
今回は、そんな思いに応えてトヨタが新しく始めたサービス「KINTO FACTORY」について詳細を解説していきます。
トヨタとKINTOのサービス「KINTO FACTORY」ってなに?
トヨタと、トヨタのカーリースサービスを運営する「KINTO」は、2022年1月から新しいサービス「KINTO FACTORY」を開始しました。
これはいったいどのような取り組みなのか、概要をご説明しましょう。
クルマのオーナーに向けた愛車の機能向上サービス
「KINTO FACTORY」は、トヨタ車やレクサス車を購入したオーナーに向けた、愛車の機能向上サービスです。
愛車の内外装を純正品でリフォームしたり、オプション装備の後付けやシステムのアップグレードをしたり、ドライバーの指向に合わせたカスタマイズを施したりと、モデルチェンジとまではいきませんが、クルマ全体をアップデートすることができるのです。
これにより、次々に新車を乗り換えることなく最新の装備やシステムや内装で安全・快適に車に乗り続けることができます。
またこの「KINTO FACTORY」は単に「後付け装備品の取り付けサービス」というものではなく、スマホやPCの更新やアップデートをするような感覚の、今までになかった包括的なサービスとなります。
昨今は車の寿命が伸びていく中で、同時に自動車メーカーの技術革新も次々に進んでいますので、長く乗り続けながら最新装備も備えるということが難しい実情がありました。
しかし「KINTO FACTORY」は長く乗りながら最新の機能を使うという、車の新しい乗り方を提案するサービスとも言えるのです。
トヨタ・レクサスの車をお持ちのお客様限定
「KINTO FACTORY」はトヨタが母体となっていますので、人気のトヨタ車、そしてレクサス車が対象となっています。
すでに購入したトヨタ車・レクサス車のほか、一部店舗で購入または購入予定の中古車、そしてカーリース「KINTO ONE」での契約車が対象となります。
なお、対象車種については現在、トヨタ車は「アクア」「プリウス」「アルファード」「プリウスα」「ヴェルファイア」、レクサス車は「UX」「NX」「CT」の一部年式のものに限られていますが、今後は拡充されていく予定です。
2022年1月28日、東京・浜松から順次スタート
「KINTO FACTORY」は2022年1月28日からサービスを開始しました。
サービス対応地域ですが、車両の持ち込み店舗としてまずは東京都内のトヨタ・レクサスの28店舗と、静岡県浜松市の1店舗、合計29店舗からのスタートとなります。
なお、今後は全国へと順次拡大予定となっています。
KINTO FACTORYの主なサービスとは?
トヨタ・KINTOの画期的なサービスである「KINTO FACTORY」。
それではここから、そのメインとなる3つのサービスをひとつずつご紹介していきましょう。
- 1:リフォームサービス
- 2:アップグレードサービス
- 3:パーソナライズサービス
リフォームサービス
まずひとつめは、車のリフォームサービスです。
長く乗るうちに経年劣化で汚れてしまった内装や外装をリフレッシュさせることで、新車の輝きを取り戻し、再び気持ちよく乗ることができます。
外装では、日常利用の中で必然的に付いてしまうドアノブ周りの小キズであったり、変色してしまったプラスチック部分などをトヨタまたはレクサスの純正品で交換します。
また内装ももちろん純正品でのシートの張替えと本革ステアリング交換が可能で、シートは表皮のほかに内部のウレタンまで丸ごと交換ができます。
アップグレードサービス
ふたつめは、アップグレードサービスです。
新車購入時に選択していなかったオプション装備や、最先端の安全装備などをオーナーのニーズに合わせて後付けすることができます。
たとえば、隣車線の後方を走る車の急接近を知らせる「ブラインドスポットモニター」や、車庫入れなどの低速運転時にエンジン出力を抑制しアクセル・ブレーキの踏み間違いをサポートする「パーキングサポートブレーキ(静止物)[インテリジェントクリアランスソナー]」といった、安全運転のために後からでも欲しくなる装備がラインナップされています。
また安全装備のほかにも、災害時などの非常時に車から給電ができる後付けアクセサリーACコンセントやハンズフリーパワーバックドアなども後付けが可能です。
そして後付け商品以外に、運転支援システムなど車のソフトウェアのアップグレードし、ブレーキを踏んだ時の急な揺れを軽減するトヨタ初の機能「なめらかブレーキ」などを導入することもできます。
パーソナライズサービス
メインとなるサービスの最後は、パーソナライズサービスです。
これは、ドライバーそれぞれの運転の指向や特性に合わせて車をパーソナライズしていくもので、ソフトウェアのカスタマイズなどが行われます。
いわば、愛車を自分好みに仕立てていくことができるサービスです。
この「パーソナライズサービス」はサービス開始時点ではまだ準備中となり、今後、順次展開予定となっています。
KINTO FACTORYはこんな人におすすめ
ここまで、「KINTO FACTORY」のメインとなる3つのサービスをご紹介しました。
サービススタートにあたっては「リフォームサービス」「アップグレードサービス」の2つが展開され、今後「パーソナライズサービス」が加わることになります。
それでは、この「KINTO FACTORY」は具体的にどんな人におすすめのサービスなのか、解説していきます。
安全運転を重視したい人
安全運転を重視する人にとって、様々な最新の安全装備はチェックしたいところです。
昨今は次々と先進技術を使った安全装備が登場して新車に装備されますが、通常は新車時に装着される安全装備のみしか利用することができません。
そこで「KINTO FACTORY」を利用すれば、新しい運転支援システムを導入することが可能となり、愛車で長く安全運転が続けられます。
車を傷つけたくない人
愛車と長く付き合うなら、なるべく傷つけずに綺麗に乗りたいものです。
そのためには、運転支援システムの「パーキングサポートブレーキ」で壁などとの接触を予防したり、内外装のリフォームをして外観や内装を綺麗に保つことができます。
オプションを後付けしたい人
一般的に、新車購入時にオプション装備で取り付けなかったものは、後から取り付けることができません。
しかし「KINTO FACTORY」であれば後付けでの装備も可能となり、またカー用品店での後付け商品とは違って純正品をメーカー保証付きで装備できるため安心です。
また、「ハンズフリーパワーバックドア」が後付けとして初めて取り扱いが開始されるなど、「KINTO FACTORY」独自の後付けサービスが充実しています。
そのほか、後付けACコンセントなどを装備することで移動の足としてだけでなく災害時の発電にも役立ち、クルマの新しい可能性を見つけることにもつながります。
同じ車に乗り続けたい人
「KINTO FACTORY」のリフォームサービスは、同じ車に長く乗り続けたい人におすすめです。
長く乗っているとどうしても内装のシートがヘタってしまったり、外装に小キズがついて外観全体がくすんで見えたりしてしまいます。
内外装が純正品で美しくリフォームされ、さらに安全・快適装備がアップデートされればさらに今後も大切に乗り続けたいと思えるでしょう。
KINTO FACTORYの利用方法
それでは実際に、「KINTO FACTORY」を使ってみたいという場合の利用方法をご説明しましょう。
申し込み方法
利用の流れとしては、まずKINTO FACTORY公式サイトで愛車の車種、形式、登録年度、グレードなどを入力し、「リフォームサービス」や「アップグレードサービス」の希望する商品をカートに追加します。
この時、製品が車に取り付けできるかどうか要確認のものについては、「オンライン適合確認」が必要ですので、予約を取って担当者と確認作業を行います。
適合が確認されたら申し込み手続きをし、約1週間程度で希望する販売店からメールや電話で持ち込み日の連絡が入ります。
施工日になったら店舗へ車を持ち込み、その後施工完了のメールや電話があったら受け取りに行きます。
なお、現在は希望する商品ごとの個別の申し込み・支払いとなっていますが、今後はサブスクリプションサービスとして月々定額でのサービス展開も予定されているとのことです。
申し込みに必要なもの
商品の申し込みやオンライン適合確認には愛車の車検証が必要です。
車検証は正確な車種名や年式、型式、グレード、車台番号が書かれている書類で、たいてい車内のダッシュボードの中に保管されていると思います。
車検証は入力の参考にするだけでなく、写真を撮って画像のアップロード作業が必要になりますので、ダッシュボードから取り出し手元に持ってきておきましょう。
支払い方法
KINTO FACTORYの支払い方法は、クレジットカード払いのみとなります。
使えるブランドはVISA、マスター、JCB、アメリカンエクスプレス、ダイナーズで、トヨタのTS CUBIC CARDも利用できます。
支払い回数は希望のものを選べますので、分割払いも可能となっています。
持込店舗
持ち込み店舗は、現在全部で29店となっています。
東京都内では23区のほか八王子市、西東京市、府中市、三鷹市、町田市で28店、そして静岡県浜松市で1店が対応店舗です。
なお、サービススタート時は東京と浜松のみですが、持ち込み店舗は今後全国へと順次拡大予定となっています。
キャンセルについて
申し込みのキャンセルについては、メールにて通知された施工店舗への入庫日の8日前までであれば、キャンセル料不要で申し込みの取り消しができます。
入庫日の7日前以降はキャンセル料50%、当日以降は代金の100%のキャンセル料がかかります。
なお、キャンセルについてはメールではなく電話のみでの対応となります。
「KINTO」とは?をおさらい
さて、ここまでトヨタ・KINTOが展開する「KINTO FACTORY」の新しいサービスをご紹介してきましたが、カーリースサービスの「KINTO ONE」についてもおさらい。しておきましょう。
トヨタ・レクサスの車に特化したカーリース
KINTO ONEはトヨタ車とレクサス車に特化したカーリースです。
多くのカーリース会社の中でもKINTO ONEは自動車メーカー自らが運営するカーリースとなりますので、トヨタ車とレクサス車を希望している方には特に安心できるサービスと言えます。
トヨタ車、レクサス車の新車に頭金なし、月々定額で乗ることができ、別のモデルへの乗り換えも可能です。
頭金なしの「初期費用フリープラン」のほか、いつでも解約できる「解約金フリープラン」も用意されており、ライフスタイルに合わせた柔軟な乗り方が幅広く選択できます。
また、特筆すべきはカーリースの定額料金の中に任意保険料も含まれていること。KINTOなら任意保険までが月額料にコミコミなので手続きも簡単です。
ちなみに一般的なカーリースでは中途解約は原則不可となっており、また任意保険も月額料に含まれておらず個別に加入する必要があります。
KINTO ONEはトヨタが母体でメンテナンスなども安心のカーリースでありながら、他のカーリースに先んじて新たなサービスを展開する革新的なカーリースサービスなのです。
カーリースがおすすめな人
カーリースがおすすめとなるのは、頭金なしですぐに車に乗りたい人や、税金や車検代まで月々定額で安心して支払いたい人です。
カーリースは頭金が不要のため、コツコツとマイカー貯金をせずともすぐに車に乗り始められるため、たとえば引っ越し後にすぐ現地の足が必要な方なども便利に使うことができます。
また、年に1度の税金や、3年または2年に1度の車検代も含めて均等な月額料なので、ふいな高額の出費に慌てることもなく、家計の予定も立てやすいのが特徴です。
KINTOがおすすめな人
カーリースの中でもKINTO ONEがおすすめな人は、何よりまずトヨタ車・レクサス車をリースしたい方です。
KINTO ONEでは特にKINTOでしか借りられない専用車もラインナップされているので、トヨタファンにも必見となります。
また先述のように、いつ中途解約してもOKな「解約金フリープラン」が用意されているので、期間を決めずにカーリースを利用したい方にもピッタリ。
他にも、任意保険までもがコミになっていたり、途中で別の車種に乗り換えられるオプションがあるためいち早くトヨタの最新モデルに乗れる点なども魅力的です。
これらに加え、今回ご紹介した「KINTO FACTORY」もサービスに加わりますので、さらに快適に自分好みに乗ることが可能となります。
カーリース「KINTO」についてもう少し知りたいという方は、ぜひ下記の記事を参考にしてみてください。
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まとめ
今回は、トヨタ・KINTOの新サービス「KINTO FACTORY」について概要や利用方法などをご紹介しました。
車に長く乗りながら、内外装やソフトウェアをアップデートしたり、必要とする後付け商品を装備可能となる画期的なサービスとなります。
サービス開始直後は利用可能な車種や地域が限られますが、今後は順次拡大予定ですので、全国的に浸透していくものと思われます。
先進の安全装備は今後もますます進化していきますので、最新の運転支援システムをずっと更新しながら乗り続けられるのは何より安心できる乗り方となるでしょう。
カーリースの「KINTO ONE」とともに、「KINTO FACTORY」は今後もますます目が離せないサービスです。
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