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電気自動車は新車購入?中古車購入?それぞれのメリットとデメリット

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2020年10月に日本政府が宣言した「2050年カーボンニュートラル」に基づき、2035年までにガソリン車の新車販売禁止という報道が飛び交いました。それにより一層注目が集まっているのが電気自動車です。

今までガソリン・ディーゼル車に乗ってきた人にとって、電気自動車は多かれ少なかれ未知の乗り物です。自動車を所有するには色々な心配事があるものです。例えば購入するまでのハードル、維持するハードル、そして売却or下取りのハードルです。

今回は電気自動車を新車で購入するか、中古車で購入するか、それぞれのメリットとデメリットについて考察していきます。

現在、日本でも数種の電気自動車が販売されていますが、車両価格や販売年数による中古車としての流通台数に差が見られます。
条件を整える為に、主に日産リーフを前提とした記事とさせていただきます。

電気自動車:新車購入のメリット

電気自動車の購入を検討している方の多くは新車を考えているのではないでしょうか。
エンジン車も新車で購入することのメリットはありますが、電気自動車ゆえのメリットについて考えていきましょう。

各種サポート利用のお得感

最新の装備や新品のバッテリー、購入時の公的資金サポート、税金の優遇が期待できます。
新車としての値段の高さはあるものの、各種サポートを利用することで割安に購入できるのです。
また点検パックを購入することにより、購入後から即サービスバックアップを受けることで、馴染みのない電気自動車でも安心して運用できるのではないでしょうか。

万全の状態で乗れるということ

通常動力の車両でも中古車であれば状態の差異がありますので同じことは言えますが、電気自動車はバッテリーの状態によって走行距離が大きく左右されます。
中古車の場合、カタログスペックとの差はエンジン車以上に目利きがしづらいのです。
万全の状態の車両は新車でしか味わえません。
何の不安もなく、電気自動車を楽しむことができるのは新車の醍醐味でしょう。

電気自動車:新車購入のデメリット

新車による購入が主流とはいえ、懸念材料は何もないのでしょうか。
皆無ではありませんので、確認していきましょう。

購入費用の高さ

前項と共通の部分があります。
何より購入費用の高さです。車両自体が安くなく、各種金銭的サポートを受けたからといってコンパクトカーを買うようにはいきません。
また充電設備の導入についても、自己所有の物件でなく賃貸の場合、そもそも購入自体が難しくなります。
また新車で補助金を受けて購入した場合は4年間の保有義務が発生する為、気に入らないからと短期に手放すことも難しくなります。

電気自動車:中古車購入のメリット

中古車紹介のwebを覗いてみると電気自動車の販売も大分増えてきています。
実際に中古車として購入する際のメリットについて考えてみましょう。

販売価格の安さ

中古車情報をWebで検索してみると、1年や2年落ち低走行車でも新車定価価格の半額以下での販売が目立ちます。
展示車や社用車(試乗車等)落ちのほとんど走っていないような当年登録車などでなければ、高価格はついていないように見受けられます。
そういった車両は基本的にディーラー系列の中古車販売店で認定中古車であることが多くなります。

セカンドカーとしての選択肢

販売価格の安さと電気による充電というランニングコストの安さからセカンドカーとして近所の買い物や通勤で乗りつぶすにはもってこいといえるでしょう。
後述のデメリットにて詳細を記しますが、バッテリー性能の低下が懸念されます。
しかし近隣や決まった距離を走るのであれば、その不安も払しょくできるのではないでしょうか。

電気自動車:中古車購入のデメリット

販売価格の安さにさまざまなデメリットにつながる理由があるようです。
どういった懸念材料があるのか考えていきましょう。

リセールバリューの低さ

これだけ中古車販売価格が低いということは中古での購入者自体が現状では少ないといえます。
3年経過した車両では本体価格100万以下もザラとなります。
つまり中古車購入時には乗りつぶすか、数年後の買換え時は下取り価格の期待はできないという覚悟が必要と言えるかもしれません。

バッテリー劣化による性能低下

バッテリーの劣化、これが大きいかもしれません。走行距離にダイレクトに影響する部分ですし、電気自動車が市場に出始めた頃からバッテリーの性能維持について議論されてきました。先代モデルの日産リーフ初期型では10年が経過し走行可能距離が目減りしてしまい、購入を検討する人は安いからと飛びつくのは考えものです。
近所の使用以外ではレジャーやドライブでの運用にはストレスがあります。また走行距離が少なくてもバッテリーは自然放電をし、劣化は進みます。仮に走行距離が少なかろうが低評価とならざるを得ません。
また現在メーカーは8年/16万キロ保証を行っていますが、数年経過後の中古車では劣化を迎えることは避けられないでしょう。

まだまだ発展途上の車ジャンル

ここまでの項をまとめると中古車で購入するとしても車両価格が安いこと以外はデメリットしか目につきません。良好なコンディションで乗りたいものですが、走行距離を通じてガソリン車よりも劣化が明確にわかってしまうのです。
とはいえ、世界水準で見ても試行錯誤を繰り返しながらようやく今の技術レベルまで到達したという背景もあります。2021年1月時点で上がり続けているテスラでさえ、身売り話があったという噂を耳にします。スマートフォンでもバッテリーが劣化してくると充電の持ちが悪くなったりしてきますし、これは“現時点”ではまだ課題と言えるかもしれません。

今後さらに市場は拡大想定

今回は日産リーフを参考に、中古車で購入する際のメリットとデメリットについて検証しました。
ある程度車両購入に慣れている方であれば、通常のエンジン車を中古購入する際のポイントを把握しているかと思います。
整備記録や走行距離、年式などですが、電気自動車だとバッテリーという主要部品が加わります。これは走行巡行距離にダイレクトにかかわります。
エンジン車は低年式だから走行可能距離が半分になるということはまずありえませんが、電気自動車ではありえるのです。
しかし電気自動車市場において売り手買い手ともに成熟し、拡大する頃にはこういった問題も解決に動いているかもしれません。