昨今、自動車の所有方法や利用の仕方は、非常に多様化しています。
必ずしも車をフルタイムで所有せずとも、多様な契約形態を活用し、必要な期間・金額で自動車を利用できるようになりました。
さらに自身の駐車場すら必要なく、使いたい時に使いたい人が利用できるカーシェアも都市圏を中心に広がりを見せています。
現代的でスマートな利用方法といえるカーシェアですが、ロングドライブなどで利用したいとき、自分以外の同乗者に運転して欲しいタイミングやドライブプランもあるのではないでしょうか。
今回の記事では、カーシェアは同乗者でも運転してよいのか、さらに予約した人がいなくても大丈夫なのか、についてご紹介いたします。
カーシェア同乗者が運転してもよい4つの条件
早速、カーシェア利用時に同乗者が運転してもよいか、という点をチェックしてみましょう。
条件に合致していれば運転しても良い、というのが基本スタンスです。
その条件は概ね4つ考えられ、それぞれを満たさなければ同乗者の運転は認められません。
この項目で、どういった条件を満たす必要があるか確認してください。
①カーシェア会社が許可していること
大前提としてカーシェア会社が同乗者の運転を許可していなければなりません。
システムとして同乗者が運転してはならない、となっているならば、最早諦めるしかありません。
どう許しを請おうと同乗者が運転できるプランはない、という場合は他のカーシェア会社の利用も検討しましょう。
とはいえ、最近は同乗者を追加運転者として認める方向に進んでいるサービスが多いようです。
カーシェアサービスの競争も過熱しており、当初は同乗者運転を認めなかった会社も方向転換している傾向が見受けられます。
しかしあくまで傾向であって、自身の利用しているor利用するつもりのサービスが同乗者運転可能な手段があるか、しっかり確認する必要があります。
②同乗者もカーシェア会員であること
仮に同乗者の運転をカーシェアサービスが認めていたとしても、同乗者が同サービスの会員である必要があります。
多くのカーシェア会社において、会員同士であれば、という前提がある点を覚えておきましょう。
③運転する前に申告がしてあること
シェアカーの利用前に、運転予定である人(会員本人以外)を追加で運転者として申告すれば、運転可能となります。
仮に同乗者が同サービスの会員であっても、追加運転者の申請をしていなければ運転してはいけません。
この申告漏れがないかは重要で、例えば数人でドライブする場合、誰が運転の可能性があるか打合せを忘れないでください。
④カーシェアを予約した人が必ず同乗していること
カーシェアの予約をした人、その本人が車に乗っていなければなりません。
代わりに予約をしてあげて自分は乗らない、という利用の仕方は出来ません。
自宅近くのシェアカーなら空いてるから代わりに予約する、というのは親切心でも絶対にやめて下さい。
同乗者が運転してもよいカーシェア3選とその条件
同乗者が運転しても良いカーシェアを、この項目で3選ご紹介します。
カーシェアサービスといっても、多様な形態がありますので、選ぶうえで参考にしてみてください。
dカーシェア
dカーシェアはひとつのIDを作れば、5社のカーシェアが利用できます。(レンタカーも8社利用可)
その為、自宅近くや空きがあるサービスだけをタイムリーに選択、アクセスできる利便性の高いサービスです。
dカーシェアのサービス単体としては、同乗者運転の利用はできませんが、dカーシェア内で、「オリックスカーシェア」「三井のカーシェアーズ(旧:カレコ)」「NISSAN e-シェアモビ」を利用する際、一定の条件を満たせば同乗者運転が可能になります。
「オリックスカーシェア」では、同乗者が同サービスの会員であれば、運転の交代が可能ですが、事故などが発生した場合、主たる責任は予約した会員が負います。
サービスをもう少し詳しく見てみると、dカーシェア専用プランの利用で料金15分/220円~、お得な6時間パックや夜間パック商品も用意され、月額料金が不要になる点は見逃せません。
また通常の保障に、タイヤパンク、鍵インロック、ガス欠時の現地給油、事故故障時の代車費用を無償サポートする「あんしん保障サポートfor dカーシェア」が付帯されており、安心感を持ってドライブや買い物に利用可能です。
「三井のカーシェアーズ(旧:カレコ)」では、会員同士かつ利用開始時間までに会員予約画面から手続きを行っていれば、同乗者運転が可能です。
サービスの特徴としては、何より利用できる車種の豊富さが魅力です。
使い勝手の良いコンパクトカーからSUV、輸入車までラインナップにあるので、ちょっとしたお出かけからデートまでTPOに合わせた選択が可能です。
「NISSAN e-シェアモビ」では、同乗運転予定者の会員番号入力の必要があります。
また利用開始予定時間までにNISSAN e-モビコールセンターに連絡すると、運転の交代が可能です。
サービスとしての特徴は、日産自動車の強みである電気自動車の利用ができる点です。
また運転サポート技術といった最先端技術を体験できるので、生活のなかで気軽に利便性を味わってみるのもおすすめです。
楽天カーシェア
楽天カーシェアは、楽天グループとオリックス自動車、名鉄協商により提供されるカーシェアサービスです。
楽天カーシェアから業界大手のオリックス自動車運営の「オリックスカーシェア」、名鉄協商運営の「カリテコ」のステーションを利用可能です。
同乗者運転の可否については、オリックスカーシェアは楽天カーシェア会員かつオリックスカーシェア規約に同意済またはオリックスカーシェア会員であれば可能です。
また主たる責任は予約者本人が負うことになります。
カリテコに関しては、そもそも交代が出来ず、カリテコ会員が交代希望者であっても同様です。
ちなみに楽天カーシェアで「オリックスカーシェア」を利用すると、月額料金がかからなくなります。
そして対人対物無制限(免責0円)、車両1事故限度額時価額(0円)、人身損害1名につき3,000万円という「オリックスカーシェア」と同等の保障が付帯されます。
さらに楽天カーシェア保証サービスとして、事故におけるノンオペレーションチャージ免除(無償)、タイヤパンク、鍵インロック、レッカー対応、ガス欠時の現地給油、事故故障時の代車費用、これら保証が拡充されるのも嬉しい点です。
三井のカーシェアーズ(旧:カレコ)
三井のカーシェアーズは三井のリパークを中心に、カーシェアサービスを展開しています。
同乗者運転については、会員同士であること、利用開始時間までに会員ページにログインし、予約画面で手続きの必要があります。
なおアプリ上での手続きはできません。
専用カードの発行は不要、スマホやSuicaでの利用も可能で、初期費用0円。
月会費無料プランならば、利用の無い月は月会費0円。
ガソリン代は利用料金に含まれるので、ガソリン代0円。
カーシェアを利用する上で気になる費用がそれぞれ0円という点は、嬉しいサービスといえるでしょう。
カーシェア利用条件を破って同乗者が運転したらどうなる?
そもそもカーシェア利用条件は厳守すべきですが、あえてその条件を破り、同乗者が運転した場合はどうなるのか、考えてみましょう。
繰り返しますが、利用条件は厳守したうえでサービスを利用してください。
保険や補償制度が適用されない
カーシェアでは、利用者が安心してサービスを受けられる工夫がされています。
例えば各種保険、保証制度の充実です。
各社で若干の違いがあるものの、保険や保証はかなり手厚く備えられており、万が一の事態でもなるべく負担が利用者にかからないよう設計されています。
利用条件を破り、事故など起こした場合は、こういった補償は受けられず、過失、損害賠償、治療費などは自己負担となります。
事故などで実費負担分が発生した場合は予約者に請求される
補償内容として、免責0円で車両補償をする会社も多くあります。
事故を起こし、きちんと警察やカーシェア会社に届出るといったルールを果たせば、シェアカーの修理や相手への過失分の費用を支払う必要はありません。
しかし利用条件を破っていれば、本来の実費負担分はしっかり請求されることになるでしょう。
会員資格・運転者登録が取消しされる
非会員の運転を含む、車両の貸与を行った場合、運転者登録及び会員資格の停止が科せられます。
そもそも会員以外のサービス利用や同乗者の予約通知をしなければ、同乗者の利用は出来ない、と既知かつ同意している中での条件違反は悪質であり、到底受け入れられるものではありません。
まとめ
カーシェアにおいて、同乗者の運転はルールを守れば認められる会社もある、とご理解いただけたと存じます。
概ね、会員として同乗者も登録する必要があるので、面倒と思われる方も多いかもしれません。
しかし利用条件を破ったうえで同乗者が運転を行い、その行為がバレる、アクシデントを起こす、といったデメリットはあまりにも大きいといわざる得ません。
サービス内容を吟味すると、月額料金のかからないサービスもありますので、同乗する可能性がある友人や家族にはそういったプランを共有するのも有効です。
また一緒にドライブに出かけることを考えれば、お互いに有意義な判断となるはずです。
今回の記事では、カーシェアの同乗者にフォーカスした内容になっていますが、実際にカーシェアを探すのに便利な記事も用意しています。
カーシェアのおすすめサービスを、ランキング形式で紹介する記事もございますので、是非ご一読ください。
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