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元整備士が教える!エンジンオイル添加剤とは?利用するメリット・デメリット

2020.12.02

エンジン内部の洗浄効果が期待できるエンジンオイル添加剤。普段の走行により汚れた部分を化学的に洗浄することによって、燃費向上など本来の車が持っているパフォーマンスを最大限に発揮できます。愛車の乗り心地に敏感なドライバーなら愛用している方も多いでしょう。

しかし、そもそも添加剤って何が入っていて、どのように効いているのでしょうか?

改めて聞かれると分からないことも多いかと思います。この記事でエンジンオイル添加剤の知識を得て適した添加剤を選び、愛車の能力を向上させましょう。

そもそもエンジンオイル添加剤とは?

まずは、エンジンオイル添加剤とはどんなものなのか。結論から言うと「オイルに混ぜることでエンジンの劣化を防ぐ添加剤」です。稼働中のエンジン内部では下の画像のようなピストンが上昇と下降を絶えず繰り返すことによって、自動車の推進力を生み出しています。

そのピストンが壁とこすれ鉄粉が発生すると、上下運動の妨げになりエンジン本来の能力が失われていきます。このエンジンの劣化を防ぐために必要なのが、自動車オーナーが定期的に交換するエンジンオイルです。潤滑性の高いオイルを使って、ピストンと壁との摩擦を防いでいます。

ここで登場するのがエンジンオイル添加剤です。より潤滑性を高めたい、シリンダーを腐食やサビから守りたいといった、より細かな要望を満たしてくれます。使い方は非常に簡単。下の画像にある、エンジンオイル投入口から適量を入れるだけです。


エンジンオイル添加剤はエンジンの能力をガツンと向上させるものではなく、劣化を防いだり、古いエンジンを元の能力まで回復させるものだと覚えておきましょう。

エンジンオイル添加剤の種類

エンジンオイル添加剤には下記のように色々な成分が含まれています。

  • 合成油:成分を割る溶媒
  • 潤滑成分:ピストンに皮膜を作って、摩擦を減らす
  • 粘度指数向上剤:エンジンオイルの劣化による粘度低下を防ぐ
  • 酸化防止剤:エンジンオイルの酸化を防ぐ
  • 磨耗防止剤:微小な粒をベアリングのように動かし、摩擦を減らす
  • 洗浄剤:ピストンについた汚れを落とす

メーカー独自の成分もあるため「これが入っている!」と一概には言えませんが、上記の成分が基本です。これらの成分の配合によってそれぞれのエンジンオイル添加剤の得意分野が変わってきます。

劣化した古いエンジンを復活させたいのか、低燃費を実現したいのか、はたまたエンジン内部を洗浄したいのか、自分がどのような目的でエンジンオイル添加剤を使うのかをよく考えて選んでください。

エンジンオイル添加剤のメリットとデメリット

さて、次は最も気になるであろうエンジンオイル添加剤のメリットとデメリットをまとめていきます。

エンジンオイル添加剤を使う2つのメリット

エンジンオイル添加剤を使うメリットは以下のように2つあります。

  • エンジンの不調を手軽に直せる
  • エンジンの劣化を遅らせられる

エンジンの不調といえば、車に乗り出した当初と比べてスタートが鈍くなったり、騒音が大きくなった、燃費が悪くなったなどです。エンジンをバラして原因を突き止める…なんて大掛かりなことしなくても、エンジンオイル添加剤で症状が軽くなる場合もあります。安く・手軽に改善を試みることができるのがひとつめのメリットですね。

そして、エンジンの劣化も遅くなります。こちらを目的としてエンジンオイル添加剤を使う場合は、性能維持なので明らかに体感できる効果は感じられません。しかし、愛車を長く大切に乗りたい方は試してみるのもアリですね。

覚えておきたいエンジンオイル添加剤3つのデメリット

物事にはメリットばかりでなくデメリットもあります。頭に入れておきましょう。

  • 大きな効果は実感できない可能性もある
  • エンジンオイルの種類によっては悪影響になる
  • 故障の原因になる可能性もある

エンジンの劣化を防ぐ目的なら目を見張る効果をすぐに実感できません。そして、不調を治す目的であっても「不調が直った気がする」程度の効果でおさまってしまうかもしれません。そして、エンジンオイルの種類によっては逆に添加剤が悪影響を及ぼすかもしれません。

あえて粘度を低くして摩擦を減らし燃費を向上させているオイルに、粘度を上げる添加剤を入れたとします。するとエンジンオイルの粘度が上がって燃費が悪くなってしまいますね。

添加剤を入れるなら、エンジンオイル自体との相性も気にする必要があります。エンジンオイル添加剤のパッケージに書いてある入れ方を守れば大きく失敗することはないでしょう。添加剤の分量や入れ方を間違えると、濃度の偏りができて故障の原因にもなります。たくさん入れればより効果が大きくなるものではありません。正しい使い方を心がけてくださいね。

エンジンオイル添加剤を使って愛車をより長持ちさせよう

エンジンオイル添加剤は自動車を運転する上で絶対に必要になってくるものではありません。なくても問題なく動きますし、一回も使ったことのない方も多いでしょう。

しかし、車に長く乗っていたい愛情深い方は試してみる価値があります。エンジンオイル添加剤をうまく使って不調知らずの快適ドライブを楽しみましょう。

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