トヨタは、新しいタクシー専用車「JPN TAXI(ジャパンタクシー)を発表しました。
JPN TAXIは、日本の「おもてなしの心」を形にした、誰にとっても優しく快適なタクシー専用車です。
トールスタイルのユニークなボディは、街中でも扱いやすい5ナンバーサイズをキープ。外観は、タクシーと一目で分かるように、従来型となるクラウンタクシーに似たグリル付きのオーソドックなフロントマスクが与えられています。
もちろん、車内は広々したスペースが確保されており、前席2名、後席3名の5名乗車が可能。特にタクシーとして重要な後席は、頭上も高く、足元もたっぷりとしたスペースが確保されています。
後席へアクセスする左側ドアのみ大型スライドドアを採用。専用スロープを装着し、シートアレンジを変更すると、車イスのままでの乗降が可能となるのもポイントで、誰でも利用しやすいユニバーサルデザイン車両となっています。
パワーユニットも専用開発のLPGハイブリッドを搭載。システム最高出力は100psで、19.4km/L(JC08モード)の低燃費を実現しています。
またトヨタが装着を進める先進安全運転支援機能もしっかり搭載されており、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を全車に標準化。さらに6つのエアバックを備えています。
開発時は、タクシー会社とタクシーとドライバーからのヒアリングを入念に行い、タクシーとしての使い勝手に優れる車両を目指したといいます。
グレード構成は、黒バンパー仕様の標準車「和(なごみ)」とリアシートヒーターとリア専用サーキュレーターなど装備を向上させた上級車「匠(たくみ)」の2タイプ。ボディカラーは、ブラック、スーパーホワイトに加え、深藍(こいあい)の3色が設定されています。
価格は、327万7800円~349万9200円で、自家用車としても購入することは可能だそう。普通のユーザーが選ぶことは珍しいでしょうが、送迎車としての需要はありそうですね。
新タクシーの発表会には、豊田章男トヨタ自動車社長が登壇。自身も幼い頃、タクシードライバーになることが夢だったことを明かすなど、タクシーへの思いを語り、新型タクシーを積極的にアピールしました。既に、都内では走り始めたJPN TAXI。あなたの街で見かける日もそう遠くないかもしれません。
text & photo by OHTO Yasuhiro