スズキは、2月1日にスズキの軽トールワゴンモデルの「ワゴンR」と「ワゴンRスティングレー」のフルモデルチェンジを行い、同日より発売開始しました。価格は、ワゴンRが107万8920円~147万960円。スティングレーが129万3840円~177万9840円です。
6代目となる新型ワゴンRは、軽量かつ高剛性を誇る新世代プラットフォーム「HEARTECT」を採用するなど全面的に刷新。さらに、軽自動車初となるマイルドハイブリッドの採用やモデルによる差別化を図るため、3タイプが用意されたデザインなども話題となっています。
エクステリアは、ワゴンらしいボクシーなスタイルの中に愛らしさを備えたスタンダード仕様のハイブリッドFXとFA、スポーティなマスク専用マスクを備えたハイブリッドFZ、そして、押し出しの強いデザインとし、強い個性と存在感を放つスティングレーの3タイプから選択できるようになりました。それぞれフロントマスクは、グリルやヘッドライトなどを専用設計とするなど開発者たちの強いこだわりが感じられます。
ワゴンR初のセンターメーターレイアウトを採用したインテリアは、インテリアパネル加飾やメーターパネルデザイン、シート表皮などでグレード毎の差別化が図られています。さらにボディサイズは先代同様ながら、エンジンルームのコンパクト化とホイールベースの拡大により、室内長は2450mmと軽ワゴン最大を誇ります。もちろん、使い勝手も追及されており、新装備としてアンブレラホルダーを左右リヤドアに設置。濡れたままの傘を収納しても、水が外に排出されるのでかなり重宝しそうです。
注目のパワートレインは、軽自動車初となるマイルドハイブリッド仕様の中心に構成。これは従来のエスエネチャージの発展形といえるもので、これまで同様にエネルギー回生とモーターによるアシストが行えるほか、最長10秒間のモーターのみのクリープ走行も可能となりました。これにより最も燃費に優れるグレードでは、軽トールワゴン最高となる33.4km/L(2WD・自然吸気エンジンのマイルドハイブリッド車)を達成。またスティングレーのみに設定されるターボ車もマイルドハイブリッド仕様とし、28.4km/L(2WD車)とこちらも低燃費に仕上げられています。但し、エントリーグレードのFAとスティングレーLは、通常の自然吸気エンジンエンジン仕様となりますが、燃費消費率は26.8km/L(2WD車)と十分に経済的です。
先進の安全装備も強化されており、スズキのデュアルセンサーブレーキサポートを軽自動車として初採用。これは単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせたもので、衝突被害軽減ブレーキ、誤発信抑制機能、車線逸脱警告、ふらつき警報機能、先行車発進おしらせ機能、ハイビームアシスト機能を備えています。さらに新型ではヘッドアップディスプレイも軽自動車として初設定されるなど、軽自動車だからといっても侮れない充実ぶりです。
ダントツの低燃費を誇り、キャラクターが選べるようになったワゴンR。軽トールワゴンのパイオニアとして、新しさを打ち出すべく、様々なアイデアが盛り込まれた様子。特に個性的なスティングレーは、これまでなかったワゴンRとなっているだけに、顧客からの反応が注目されます。
text & photo by OHTO Yasuhiro