レクサスは、3月16日、ラグジュアリークーペのLCを発表しました。グレード構成は、ハイブリッド仕様のLC500hとガソリン仕様のLC500の2タイプを基本とし、価格は、1300万円~1450万円となります。
新たに投入されたLCは、セダンLSやSUVのLXと同じくレクサスのフラッグシップモデル群に属する4人乗りの2ドアFRクーペです。
最もインパクトがあるのは、そのスタイル。デザインコンセプトの「LF-LC」をベースに生み出されたもので、ビジュアルを重視し、アグレッシブかつスポーティに仕上げられたもの。ノーズはシャープなだけでなく、低く抑えられ、前後のオーバーハングも切りつけられています。さらにリヤフェンダーは、かなりグラマラスに仕上げられており、その下には、ワイドタイヤを収め、走行性能の高さを強烈にアピール。
キャビンは、スポーティさを重視し、高級車に相応しいレザーやアルカンターラを用いた贅沢な作り。大型クーペらしく、フロントシートの快適性を重視した2+2のシートレイアウトを採用しています。このため、後席はデザイン性と走行性能を優先させたタイトな作りとなっていますが、この割切りもLCのデザインを実現させるために大きな役割を担ったといえるでしょう。
メカニズムについても見どころが多く、新開発のGA-Lプラットフォーム、マルチステージハイブリッドシステム、10段変速AT「Direct Shift-10AT」などの最先端技術を積極的に採用。これらは、今後のレクサスのFRレイアウトのモデルに展開されていくといいます。
パワートレインは、ガソリン仕様とハイブリッド仕様の2種類。ガソリン仕様のLC500は、レクサスの高性能モデルFシリーズに搭載する5.0LのV8エンジンに新開発の10段ATを組み合わせたもの。その性能は、最高出力477ps/7100rpm、最大トルク540Nm/4800rpmを発揮します。
もうひとつはハイブリッド仕様のLC500h。マルチステージハイブリッドシステムと名付けた新ハイブリッドシステムを搭載しています。これはレクサスのハイブリッドシステムに有段ギアを組み合わせた世界初の機構で、ハイブリッドシステムと4速ATを直列に配置することで3.5LのV6エンジンと走行用モーター両方の駆動力を増幅させることを可能としたのが特徴。これにより発進時や中・低速域の加速性能が向上されているといいます。つまり燃費だけでなく走りのハイブリッドへと進化させたもの。システム全体の最高出力は359ps、燃費性能は15.8km/L(JC08モード)を達成している、実に現代的なスポーツモデルなのです。
フラッグシップクーペに相応しい様々な新機能を与え、二つの個性を持つ新スポーツカーに仕上げられたLC。どんな走りを味合わせてくれるのか、今から期待が高まります。
text & photo by OHTO Yasuhiro