皆さん、こんにちは。自動車販売店向け研修講師兼ライターの内田憲志です。
こちらのコラムでは、長く中古車業界に携わってきた経験から、皆さんの中古車購入に役立つ情報をお話しています。
営業マンは巧みに言葉を使い分けている
中古車販売をする際、私が、営業マンに対して気を付けるように指導しているのが、“言葉使い”です。言葉一つで、1台の車に対するイメージが全く変わってきます。よって、お客様の属性別に、「同じことを伝えているけれども、用いる言葉、表現を変える」ということをしないといけないのです。
言葉一つで、車のイメージが全く変わる
例えば、5ナンバーサイズの小型車から、3ナンバーのミニバンに買い替えるお客様がいるとします。その際、今お乗りの車と比べて新しい車は大きくなることをお客様へ伝える表現として、よく用いられる例を2つ挙げます。
(a) 「(3ナンバーミニバンの車名)は、今お乗りのお車より、二回り大きくなります」
(b) 「(3ナンバーミニバンの車名)は、今お乗りのお車より、二回りゆとりがあります」
aもbも、車が大きくなることを言っているのですが、頭の中でイメージすることは全く違いませんか?aは、ボディ、エクステリアがイメージされて、bの場合は車内、インテリアをイメージする人が多いのではないでしょうか?
運転に自信があまりなく、車のボディサイズに不安がある人の場合、aの「・・・大きくなります」と言われると、直感的に「運転は大丈夫かな」と不安感を覚えるかもしれませんよね。ところが、bの「・・・ゆとりがあります」と言われると、直感的に車内が快適に過ごせるイメージとなって「あ、いいかも」となるのです。
「大きくなるのか…」
「広くなるのはイイね!」
この例のように、たった一言変えるだけで、車に対して抱く印象が随分と変わってくることがお分かり頂けるでしょう。
家族会議でも、言葉使いに気を付ける!?
特に女性の場合は、装備内容や割安感よりも、直感、フィーリングや“何となく”の好き嫌いで車を選ぶ傾向にあります。ですから、奥様へ車のプレゼンテーションをする旦那様は、自分が欲しいと思っている車を表現する言葉を選びましょうね(笑)。
最初のイメージがとても重要ですよ。
これからも、ときどきこうしたクルマ購入ノウハウをご紹介していきますので、よろしくお願いします。
text by 内田憲志