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【最新ニュース】Abarth 124 spiderに試乗~JAIA試乗会より~

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JAIA試乗会レポートの第3弾は、Abarth 124 spiderをご紹介しましょう。昨年10月に登場したAbarth(アバルト)の2シーターオープンカーです。

このモデルは、FIATとマツダのコラボレーションにより誕生したモデルで、60年代にデビューした124 spider をモチーフとし、現行型ロードスターをベースに開発。さらに生産も広島で行われている日本生まれのイタリア車なのです。

しかし、専用デザインが与えられていることもあり、エクステリアでロードスターを意識させる点はほとんどありません。もっとも、ボディサイズは近く、前後のオーバーハングが124Spiderの方が長くなっている程度。ただノーズを出来る限り低く抑えるなど、デザインからもスポーツ性能を追求しているロードスターに対し、こちらは大径ヘッドライトとグリルを備えた力強いマスクが与えられています。このあたりは、124Spiderのオマージュといえます。0203
インテリアは、操作系やインターフェイスなどはロードスターベースのものを受け継いでいますが、アルカンターラ張りのダッシュボードパネルなど各部に専用パーツを与えることでイタ車感を演出。メーターパネルもタコメーターの加飾や270km/hのスピードメーターなど、専用仕様となっています。04
最大の違いであり、イタリアンDNAが最も色濃いのはパワートレインで、FIAT製の1.4Lマルチエアターボエンジンを搭載。最高出力170ps/5500rpm、最大トルク250Nm/2500rpmを発揮。トランスミッションは、6速MTと6速ATの選択が可能です。
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試乗したのは、6速AT仕様。確かにコクピットまわりはロードスターに近い印象ですが、フロントノーズデザインの違いもあり、シートに着座するとあまりロードスターを意識させません。また自然吸気のロードスターに対し、こちらはターボ。やはり加速感は124Spiderの方が断然上。ただロードスターのノーズの軽さを知っていると、軽快さはやや薄れたかな、とも感じるかも……。それもそのはず124Spdierの方が100kgほど重い。しかしそれでも車重は1150kg(AT車)と現代車と考えれば十分軽いもの。ですから、そこはターボ化など、キャラクターの差と割り切ってしまえばよさそうです。ただ、イタリアンテイストとパワーを手にするには、やや予算は多く用意しなくてはなりませんが……。

text & photo by OHTO Yasuhiro