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【車販売最前線コラム】ファーストカー、ファミリーカー選びについて

皆さん、こんにちは。自動車販売店向け研修講師兼ライターの内田憲志です。

こちらのコラムでは、長く中古車業界に携わってきた経験から、皆さんの中古車購入に役立つ情報をお話しています。

軽ワゴンがファミリーカーになっている

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近年、ライフスタイルにピッタリな車、その中でも特に軽自動車を選ぶ人が増えています。最近の軽自動車は快適装備が充実し、ターボエンジン搭載車であれば動力性能に不満は無く、ロングドライブもOK。キャビンは広大、収納スペースも十分。それでいて低燃費、維持費も安いため、ファミリーカーとして必要な要件は満たせますから、軽自動車を選ぶ理由は十分に理解できます。私の周りでも、今年になってからミニバンから軽ワゴンへ買い替えた人が数人います。

中古の軽ワゴンの後席は、見た目と実感にギャップあり!?

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軽ワゴンで、家族4人、ロングドライブをする機会もある

そんな軽ワゴンの後席ですが、見るからに広々としていますよね。4人家族の足として、十分に快適に使えそうです。しかし、実際に座ってみると、特にこれまで普通車に乗ってきた人にとっては、「あれ?」となる車も少なくありません。その要因は、座面長とクッション厚。少し古い軽ワゴンの場合、後席は収納性を重視しているためか、座面長が少し短かったり、クッションの厚みや硬さが不足気味だったりすることがあります。つまり、座り心地があまり良くないと感じることがあるのです。もしそうだとすれば、後席に大人が座る機会が多いファミリーカーとして使うには、ちょっと厳しいかもしれません。しかし、大人2人+子供2人なら不満はないでしょう。

“コレ”の収まりが悪いと疲れる!?

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軽ワゴンの後席では、足下も要チェックです。足下と言っても、広さはもちろんですが、“靴の収まり”をチェックして欲しいのです。足を前に伸ばして、前席の下に靴の先がどのように収まるのか?これは、ほぼ全員がチェックするでしょう。しかし、後席に座っていると様々な姿勢になります。例えば、「目的地まであと何kmなのか?」を確認するためにカーナビを覗き込んだり、「コレ食べる?」と前席の人にお菓子を差し出したりする時、体が前のめりになりますよね。その時、膝を曲げて靴が自分の体の方に近付くのですが、フロアの出っ張りやシート格納機構の部品があることで、それに靴があたってしまい、どうも靴の収まりが悪いと感じる車があるのです。これは小さなことですが、地味に気になるところなので、大人4人の乗車を前提としているのであれば、後席では様々な姿勢になって“足の動き”を確かめてみて下さい。

スポーツカーなら、走りやスタイルの良さで、実用面でのネガティブな部分については目をつぶることができるかもしれませんが、ファミリーカーとなるとそうはいきません。ドライブ中の小さなストレスが渋滞中の車内で爆発して大ゲンカへと発展するかもしれませんからね(笑)。ファーストカー、ファミリーカー選びは、前席周辺だけではなく、“全席”をしっかりとチェックしたいものです。

これからも、ときどきこうしたクルマ購入ノウハウをご紹介していきますので、よろしくお願いします。

text by 内田憲志