ETCの2022年問題で使えなくなるETCがあるって本当?各メーカーごとに解説

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2018年9月3日、国土交通省と高速道路株式会社6社、ITSサービス高度化機構が連名で「スプリアス規格に基づいて製造されたETC車載器について」という文書を発表しました。

内容を簡単にいうと「2007年以前の規格に則って製造されたETCは2022年12月1日以降使えなくなる」ということ。
これはETC2022年問題と呼ばれています。

自分の車についているETCが2022年問題に引っかからないか不安な方もいるでしょう。
ただ、2022年問題に引っかかるETCはそれほど多くはありませんし、実は移行期限が「当分の間」に変更されたため、今のところ過剰に心配する必要はありません(参考:国土交通省)。
しかし、ETCは2030年問題というものもあり、そこで多くのETCが使用不可になる見込みです。

そこで今回は、2022年問題とはどんなものなのかという基本から、実際に影響を受けるETC、2030年問題について解説します。

お手持ちのETCが2022年問題に引っかからないかを確認して、無意識な違反を避けましょう。

目次

ETCの2022年問題をご存知ですか?


まずはETCの2022年問題について、そもそも問題なのか、そしてどんな影響があるのかを解説します。

ETCの2022年問題とは?

ETCの2022年問題は「2007年以前の規格に則って製造されたETCは2022年12月1日以降使えなくなる」ということです(参考:スプリアス規格に基づいて製造されたETC車載器について)。

電波を公平かつ能率的に利用するために制定される電波法関連法案が2005年12月に改正されました。
法律が改正されるとすぐに全面適用される訳ではなく、旧規格を使える猶予が一定期間あります。
その猶予期間が2022年11月30日までということです。

スプリアスとは無線設備において必要な周波数から外れた不要な電波のことで、電波障害の原因となり得ます。
スプリアスを低減させる目的で法律が改正されました。

ただ、新型コロナウイルスの影響などで設備の整備が遅れたため、現状は猶予期間が「当分の間」とされています(参考:国土交通省)。
とはいえ、当分の間がいつまでなのかは明言されていないので、2022年問題に引っかからないETCを使うことをおすすめします。

ETC2022年問題で受ける影響

無線機、ワイヤレスマイクなど様々な機器が2022年問題に直面しており、ETCもそのひとつです。
旧規格に則って製造されたETCは猶予期間をもって使えなくなります。

使えなくなるというのは、法律に違反するという意味でもありますし、最悪の場合ETCゲートを通れない可能性もあります。

【各メーカー別】ETC2022年問題で影響がでるETC


具体的にETC2022年問題で影響が出るETCを型式登録番号で見ていきましょう。
お手持ちのETCの型式登録番号を調べる方法はETCによって異なります。本体に貼ってあるシールや取扱説明書、ナビのガイダンスなどを確認してください。

パナソニック

パナソニックでは以下の3機種が使用不可になります。

  • C03002T
  • C03002B
  • CN-RX0600AK

日産

日産ではいくつかの純正ETC車載器が使用できなくなります。以下のETC車載器型式登録番号をもつ車載器です。

まず、ビルトインタイプETC車載です。

  • 0222
  • 0260
  • 0318
  • 0266
  • 0294

そして、ビルトインタイプ以外のETC車載器です。

  • 0266
  • 0320
  • 0253
  • 0291
  • 0319
  • 0223
  • 0112

詳細は日産のホームページを参照してください。

マツダ

マツダは下の1機種のみ、使用できなくなります。

  • C9N1V6380(パナソニック製)

デンソー

デンソーは2機種が使用不可になります。

  • DIU-3102
  • DIU-3104

矢崎

矢崎は以下の2機種が使用不可になります。

  • ETC-YM2N2
  • ETC-YM5

クラリオン

クラリオンでは以下の1機種のみ使用不可になります。

  • ETC920

その他メーカー

三菱古野電気トヨタホンダスズキカロッツェリアアルパインケンウッイクリプスで使用不可になる機種はありません。

ETCの2030年問題の方が影響は大きい?


ETCを取り巻く問題は、2022年の他に2030年問題もあります。
そして、2022年問題より2030年問題の方が大きな影響があるとされています。

ETC2030年問題とは?

ETC2030年問題はセキュリティに関するもので、セキュリティ脅威の増大に対する備えとして、セキュリティを強化したETCしか使えなくするという内容です。
2017年10月10日に国土交通省と高速道路株式会社6社、ITSサービス高度化機構が連名で発表しました(参考:国土交通省)。

具体的な時期は未定ですが、最長で2030年ごろにはセキュリティ規格が変更されるため、2030年問題と呼ばれています。

ETC2030年問題で影響を受けるETCの見分け方

影響を受けるETCの見分け方は以下の2種類があります(参考:国土交通省)。

  • 車載器管理番号で確認
  • 車載器の識別マークで確認

取扱説明書や車載器セットアップ申込書、車載器本体で確認できる19桁の車載器管理番号が、1から始まっていれば新セキュリティ、0から始まっていれば旧セキュリティのものです。
つまり車載器管理番号が0から始まっていたら2030年問題に引っかかります。

また、車載器の識別マークでも確認できます。

出典:国土交通省ホームページ

ETC車載器本体のロゴに下に■■■と書かれていれば新セキュリティに対応しています。
また、ETC2.0のロゴがあって、■のマークがないものも新セキュリティ対応機種です。

ぜひお手元のETC車載器を確認してみてください。

ETC2022年問題に備えて、ETCを確認してみよう!


ETCの2022年問題について解説しました。
多くの機種は2022年問題を回避できますが、一部引っかかる機種もあるので、お手元のETC車載器をぜひ確認してみてください。

思いがけない法律違反を防止して、安心なドライブを楽しんでください。

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