自動車保険に加入する際に人気を集めている特約が「個人賠償責任特約」です。
「特約の特徴は?」や「特約に加入したほうがいいの?」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、自動車保険の個人賠償責任特約の特徴を徹底解説します。
この特約に加入しておくことで、日常生活における事故で加害者となっても損害を保険で補償してもらうことが可能です。
個人賠償責任特約のメリット・デメリットについても詳しく解説するので、保険内容選びの参考にしてください。
自動車保険の個人賠償責任特約の特徴
自動車保険の個人賠償責任特約の特徴を以下の項目に沿って解説します。
- 個人賠償責任特約とは?
- 個人賠償責任特約の対象者
- 個人賠償責任特約の注意点
この特約は自動車保険以外でも、「個人賠償責任保険」という名称で加入しているケースもあります。
火災保険の特約でも加入できるなど、比較的多くの保険内容で取り扱われている内容です。
ではどのような特徴のある特約で、何を補償してもらえるのでしょうか。
ここからは個人賠償責任特約について詳しく解説していきますので、ぜひご覧ください。
個人賠償責任特約とは?
個人賠償責任特約とは、日常生活で他人に怪我をさせてしまったり、物を壊してしまった場合など、個人が損害を賠償しなければならないトラブルに備える保険です。
身近なところでも起こり得るトラブルの賠償について補償してもらえるので、加入しておくことで日常生活でも安心して過ごせます。
具体的にこの特約を使用する場合の事故の一例は以下の通りです。
- 散歩中の飼い犬が他人に怪我をさせてしまった
- 買い物中などカバンが商品にあたり破損させてしまった
- 自転車を走行中に他人にぶつかり怪我をさせてしまった
- 自宅の塀が倒れて通行中の車を傷つけてしまった
- パーティなどで食事をこぼし他人の衣服を汚してしまった
事故の一例を見ると日常生活でトラブルになりやすい内容が見受けられます。
このような事故が起きてしまったときに、保険の補償で賠償できる特約が「個人賠償責任特約」です。
個人賠償責任特約の対象者
個人賠償責任特約の対象者は限られており、誰でも対象になるわけではありません。
しかし、比較的対象者の幅は広いので同居している家族であれば、ほとんど保険適応の対象者となります。
- 被保険者本人
- 被保険者の配偶者
- 被保険者もしくは被保険者の配偶者の同居の親族
- 被保険者もしくは被保険者の配偶者の別居で未婚の子
主な対象者を見ると、1つの契約で基本的に家族全員が補償を受けられます。
幅広く補償対象者となる特約なので、便利に活用できるでしょう。
個人賠償責任特約の注意点
個人賠償責任特約の注意点は、重複加入してしまっている場合があることです。
自動車保険の他にも、火災保険や傷害保険・クレジットカードの付帯サービスなどで、加入できます。
そのため、知らず知らずの間になにかの保険で加入していることを忘れており、自動車保険でも加入すると重複で特約に加入することとなります。
万が一重複で加入していても、保険金は賠償額までしか支払われません。
重複加入分の保険料をプラスで支払うことになるので、必要以上の保険料を支払っていることになります。
自分だけでなく家族が加入しているケースもあるので、その他保険や家族で加入していないかを確認してから特約に加入しましょう。
自動車保険の個人賠償責任特約のメリット・デメリット
個人賠償責任特約のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
特約の内容や注意点について理解できた方もいるかと思いますが、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方もいることでしょう。
メリット・デメリットを理解した上で、加入するかしないかを判断することがおすすめです。
自動車保険の個人賠償責任特約のメリット
個人賠償責任特約のメリットは以下の通りです。
- 日常生活を安心して過ごせる
- 子供同士の怪我や破損でも補償で対応できる
- 同居の家族なら1契約でカバーできる
- 特約を使用しても等級には関係ない
特約のメリットは、何と言っても日常生活を安心して過ごせることでしょう。
補償の範囲内であれば、保険で対応してもらえるので、トラブルから急な出費になることがありません。
また、子供同士の怪我なども補償対象となるので、万が一の際には幅広く使用できる特約です。
自動車保険に付帯させた場合、特約を使用しても等級に影響を与えることもありません。
補償のカバー範囲が広いので、家族で1契約加入していれば日常生活も安心して過ごせるでしょう。
自動車保険の個人賠償責任特約のデメリット
個人賠償責任特約のデメリットは以下の通りです。
- 故意による損害は補償の対象にはならない
- 仕事中に生じた損害
故意による損害や仕事中に生じた損害は、特約の補償対象外です。
補償対象者の範囲は広いものの、補償が受けられないケースがあることがデメリットといえます。
自動車保険の個人賠償責任特約が必要になる場面とは?
個人賠償特約が必要になる場面は以下の通りです。
- 自転車で人にケガをさせてしまった時
- 飼い犬が他人にケガをさせてしまった時
- お店の商品を壊してしまった時
日常生活していたら起こり得る事故で、この特約を使用可能です。
実費で支払うと多額の費用が発生する可能性もあるので、特約を使用するといいでしょう。
では一つずつ詳しく解説します。
自転車で人にケガをさせてしまった時
特約が必要となる場面として、自転車で人にケガをさせてしまった時があります。
信号待ちの歩行者にぶつかってしまった場合や、曲がり角で歩行者とぶつかってしまう場合など、自転車でケガをさせてしまうケースが多々あります。
万が一ケガをさせてしまっても、個人賠償責任特約に加入していれば、保険で通院費を支払えるのです。
自分が加害者になってしまった際は、積極的に利用しましょう。
飼い犬が他人にケガをさせてしまった時
飼い犬が他人にケガをさせてしまった時も、この特約を利用可能です。
散歩中に歩行者に噛み付いたなどから、ケガをさせてしまうこともあるでしょう。
そんな時は特約を使用してケガの治療費を保険で負担できます。
お店の商品を壊してしまった時
ショッピング中にお店の商品を壊してしまった時にも、特約を使用して弁償可能です。
カバンが商品に接触して壊れてしまったということは、ショッピングをしていれば起こり得ることです。
必要でない商品を壊してしまったがために、弁償しなければいけないのは勿体ない出費でしょう。
しかし、特約に入っていれば保険で弁償が可能です。
万が一の時に使える特約として1契約しておくことがおすすめです。
まとめ
自動車保険の個人賠償責任特約について、詳しく解説しました。
故意ではなく他人にケガをさせてしまったり、物を壊してしまったり、日常何気なく過ごす中で起こり得るトラブルに対応できる特約です。
補償の対象者も幅広いことから、同居の家族はカバーできます。
注意点としては、特約の重複加入になりやすいということです。
重複加入してしまうと、必要以上に保険料を支払うこととなります。
個人賠償責任特約は、日常生活の万が一に対応できるため、家族で1契約しておきましょう。