ボルボ・カー・ジャパンは、2月22日、都内にてボルボのフラッグシップラインである90シリーズに、セダンのS90、ワゴンのV90、そしてクロスオーバーのV90クロスカントリーを設定し、同日より発売を開始しました。新モデルの価格は、S90が644万円~842万円、V90が664万円~899万円、V90クロスカントリーが694万円~819万円となります。
90シリーズは、ボルボの最上級モデル群で、昨年1月に日本デビューを果たした最新SUVのXC90にも採用されている最新プラットフォーム「SPA」に、先行して既存モデルへの搭載を行った新世代パワートレイン「Drive-E」を採用しているのが大きな特徴。デザインも新世代へと進化し、プラットフォームの開発段階からスタイルの美しさに拘ったというだけあり、実にエレガントなものに仕上がられていますが、往年のボルボのアイコンもしっかりと受け継がれ、一目でボルボとわかるものとなっています。
インテリアは、9インチの縦型タッチスクリーン式センターディスプレイなど先進的な機能を備える一方で、レザーやパネル、ボタンなどの素材から仕上げまでこだわった高い質感を与えながらも、温かみのあるものとし、ボルボらしさも追及されています。ちなみにタッチパネルは、グローブをしたままでも操作ができます。これは、寒い国のクルマらしいところでしょう。
ボルボが誇る先進の安全運転支援技術「インテリセーフ」は、15種類以上を標準装備。そのなかには二つの世界初の機能が盛り込まれています。まずひとつが「ランオフロード・ミティゲーション」で、道路から逸脱が予測される場合、ステアリングを自動操作することなどで道路逸脱事故回避を支援するもの。そして、もうひとつが「大型動物検知機能」。これはスウェーデンの重傷事故の要因のひとつとして問題となっている大型動物との衝突被害軽減を目的としたものです。自然の多いスウェーデンらしい機能ですが、日本でも北海道ではエゾジカとの衝突事故も多いため、日本でも活躍する場面は十分にあるようです。(※現在、本社にエゾジカに対応可能かを確認中とのこと)
新世代パワートレイン「Drive-E」は、2.0L直列4気筒ターボのT5、2.0L直列4気筒ツインチャージャーのT6を全車に設定。プラグインハイブリッドシステムを備えたT8は、V90のみで選択可能となっています。
自動運転レベル2を実現した「パイロットアシスト」も全車に搭載されるなど話題が盛りだくさんな90シリーズ。世界中のラグジュアリーブランドが展開する日本でどれだけ存在感を示せるか注目です。
text & photo by OHTO Yasuhiro